パリ街歩き、おいしい寄り道。

クロック・ムッシュと、シチリア食材店。

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オリーブオイルが切れそうになっていたので、
買いに行くことにした。
いつも使っているのは、シチリア食材店
ラ・テット・ダン・レゾリーヴのもの。
すでに一度、左岸にできた2号店を、
このブログでも紹介したのだけれど、やっぱり
10区にある1号店の雰囲気が好きで、
自宅からは遠いのに結局そこまで買いに行っている。

最近は、近くに気に入ったカフェがあるので、
そこに寄る楽しみもできた。
ただ行くのはいつも夕方近くで、お昼を食べたあと。
今回は、ずっと気になっていた
クロック・ムッシュを食べようと、お昼めがけて
ラ・フォンテーヌ・ド・ベルヴィルに向かった。
お目当てのそれは、香ばしそうな姿で現れた。
極薄切りのハムが何枚も重ねて、挟んである。
ベシャメルは片方のパンにだけ塗られ、うすーく
広げてあった。チーズはコンテを使っていて、
だからか、はじっこまでびっちりにもかかわらず、
味も濃すぎず、もちろんゴムみたいな食感もない。
とてもバランスがよくておいしかったなぁ。
食パンの厚みが薄めなのも、よいのだろうな。
季節の果物入りフィナンシエは、この日、桃が具。
甘さ控えめ、しっとりしていて、
気づかぬうちに食べ終わっていた。

これから出る旅の計画を立てていて
すっかりお茶の時間までカフェで過ごしてから、
歩いて5分もかからずに着く、
ラ・テット・ダン・レゾリーヴへ。ここはオイルを
作り手さんごとに名前をつけて販売している。
私は、Alfanoさんのオイルが好きなのでそれを1本と
huile de quotidien(日常使いのオイル)、それに
これまたほぼなくなりかけているアンチョビと、
切れてしまっているアーモンドを買うことにした。
買い足すのはそれで十分なのに、このアリババの洞窟
のようなお店にくると、いつも、買う予定のなかった
何かが欲しくなってしまうのだ。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
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