私の人生をかえた旅での1枚。

みなさん、はじめまして。
今日からこちらで「１枚から始まる、旅と私のタカラモノ。」を
書くことになりましたMIKIです。

旅が大好きで今はRolleiflexというドイツ製の50年前のカメラが相棒。
旅での出会いを1枚に込めてキロクしています。
そして、タカラモノ。
旅の写真はもちろん、私のライフスタイル、
坂の上のこと、週末限定のTさん（夫）のパン、
日々の暮らしの中で私が感じるタカラモノをここで熱く熱く語らせてくださいね。

私のファーストカメラはCanonの35mmの中古品。
購入したのはたしか16年ほど前で
カメラのことは何もわからないまま、
とりあえずたくさんのフィルムを持って、バックパックを背負い旅に出た。

ポルトガルやトルコ、ギリシャにエーゲ海の小さな島
パリやロンドン、南イタリアの小さな村にオランダ、ベトナム、いろんな国に旅へ。
そして東欧。
チェコからオーストリアに列車で移動してラストはハンガリーのブタペストへ。
そう、ここで撮った１枚がCameraLIFEのスタートになり、
さらに自分の中で大事にしたい人生の一部になったんだと思う。

東欧での旅は移動するたびにパリやロンドンと違って、
社会主義国の色合いを濃く感じていた。
笑顔で挨拶しても人によるけど無愛想だったりね。
あいにく天気も悪くてどんより曇り空、こんなんじゃ写欲も沸かず凹んだ気持で、
その日、ブタとペストを初めて結んだくさり橋を渡り王宮へ向かった。
息は白く寒い日で人はほとんど歩いていない。
ため息をつきながらカメラを構えることなく歩いていた私。

するとそこへ佇まいがとても素敵なおばあさんが愛犬と歩いてくる。
私は一瞬で釘付けになった。
いつもと変わらない朝のお散歩だろう。

断わられてもいい、声をかけよう！
するとおばあさんと愛犬は足を止めて笑顔で答えてくれたんだ。
お散歩の装いがね、とってもチャーミングだったの。
グレーのコートに手編みのニット帽、きゅっと締まった足首まで美しい。
なんてかわいらしいおばあさんなの！
日々の暮らしを大切に大事にしている様子が伝わる、
そして何より愛犬がとても嬉しそうで、
その深い絆に胸が熱くなったのを今でもよく覚えてるよ。

さよならした後の高揚感は今までの旅でいちばんだったから。

この時、思ったんだ！
私も日々の暮らしを大事に、丁寧に私らしく過ごそう！と。

見つめ合う姿にうっとりした瞬間、私の大切な旅のタカラモノ。
この1枚がきっかけで、Rolleiflexとの出会いにつながったんだと思う。
ありがとう。

そのあと口元がきゅっと上がり私はたくさんシャッターを切ったよ。
ここは王宮からの眺め。絵画のような美しい景色だったよ。

こちらはポルトガルのポルト。ポートワインの故郷。
対岸から歴史地区を眺めた。
すると目の前にサングラスにハンチング帽の粋なおじいさんたち！
なにやら込み入った話をしている様子。
旧市街の美しい町並みをバックにまるで映画のワンシーンのようだったよ。

ここはトルコのイスタンブール。そう、これが「サバサンド」。
私が今まで旅した中でいちばん美味しいと感じたパンなのだ！
バケット風のパンに炭火で焼かれたサバ、レタス、トマトを挟み、
好みで塩、レモンで味付け、これが最高に美味しい！


旅では朝のお散歩が好き。朝の風景にはタカラモノが溢れている。
窓から顔を出すひとに笑顔で挨拶したり、掃除を手伝ったり、
何気ない瞬間に心を奪われることがあるんだ。
モンマルトルの丘からパリを一望したあとに撮った1枚。


ラストはエーゲ海に浮かぶミコノス島から。
まっ黒に日焼けしたおじいさん！
立派な髭と顔に刻まれたシワはこの地を生き抜いてきた証のようだよ。

旅での出会いは私にとってなによりのタカラモノ。
今まで旅したたくさんの出会い、ここで綴らせてくださいね。


MIKI