気分で選ぶ、私のおすすめ映画。#08 岡尾美代子が選ぶ、ロマンティックな気分に浸れる映画。

Culture 2017.02.24

「フィガロジャポン」本誌の連載「雑貨Hej! Hej! Hej!」も大人気のスタイリスト、岡尾美代子さん。発売中の4月号「ロゼとスイーツの春物語。」のスタイリングもとても甘くてラブリー! そんな岡尾さんが、まさにロマンティックな気持ちに浸ることのできる映画を推薦くださいました。

ロマンティックなラブコメは、女の必需品!

一日中働き続け、疲れ果てて家に帰った夜。お風呂に入って、速攻パジャマに着替えて、そのままベッドに潜り込みたい時に、『ブリジット・ジョーンズの日記』のようなロマンティックなラブコメを観たくなる。とびきりハンサムな男性との恋愛物語にうっとりしていると、現実的なことから解放されて、幸せな気持ちになって、いつの間にか眠りに落ちている……そんな時間がけっこう好きだ(リモコンのタイマー設定はお忘れなく)。でもこういう「現実逃避」ってちょっとブリジット・ジョーンズ的かも(笑)。
ブリジット・ジョーンズといえば、最近新作の『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』で、ついにマーク・ダーシーとハッピーなエンディング(……を祈ります)を迎えたけれど、このシリーズだと私は最初の『ブリジット・ジョーンズの日記』がいちばん好き。ブリジットの“ダメダメな頑張り“が最高にチャーミングだし、レニー・ゼルウィガーのはち切れんばかりの健康なほっぺにいつも見とれてしまう。この時の彼女は、本当に可愛くて、”あの頃のレニーよ、もう一度“って感じ。

その『ブリジット・ジョーンズの日記』はジェーン・オースティンの『高慢と偏見』をベースにしているけれど、その原作を映画にした『プライドと偏見』も大好きな作品。全編を通して撮影が美しくて、それだけでも見応えがあると思う。特にラストシーンの光の美しさは印象的だ。この時代の胸下で切り替えのあるドレスの可憐さや、舞踏会の白いドレス姿の群舞もロマンティックな気持ちにさせてくれるはず。もうひとつ付け加えるなら、女性が席を立つ度に礼儀として男性が立ち上がる、あの習慣に憧れがあって、いつか誰かがやってくれないかな、なんて思っていたりするのだ(笑)。

『ニューヨークの恋人』は確かテレビで観た映画だ。しかもちょうど、眠る頃に。この映画はとにかくヒュー・ジャックマンのジェントリーさを味わうのみ。細かいことは何も考えず、ただただ「かっこいいなあ」と観るのが正しいと思う。これらの映画を観ていると、ロマンティックなラブコメは疲れた女の必需品かもしれない、そんな風に思ってしまうな。

01.『ブリジット・ジョーンズの日記』

1-170224_movie_okao_01.jpg

© Allstar/amanaimages

3-170224_movie_okao_02.jpg

© Allstar/amanaimages

ロンドンの出版社に勤める32歳のブリジット(レニー・ゼルウィガー)は、クリスマス休暇中にバツイチの青年弁護士マーク(コリン・ファース)に出会うが、悪趣味な服と自分への悪口に幻滅する。そんなマークと元同級生の上司ダニエル(ヒュー・グラント)と意気投合し、急接近するが……。

1-170224_movie_okao_JK1.jpg

●監督/シャロン・マグワイア
●脚本/ヘレン・フィールディング、アンドリュー・デイヴィス、リチャード・カーティス
●出演/レニー・ゼルウィガー、ヒュー・グラント、コリン・ファース
●2001年、アメリカ映画
●Blu-ray ¥2,037、DVD ¥1,544
●発売元/NBCユニバーサル・エンターテイメント
※2017年2月の情報です。

 

02.『プライドと偏見』

7-170224_movie_okao_03.jpg

© 2005 Universal Studios and Scion Films (P&P) Production Partnership. All Rights Reserved.

2-170224_movie_okao_04.jpg

© 2005 Universal Studios and Scion Films (P&P) Production Partnership. All Rights Reserved.

18世紀末、英国の田舎町。自分の意見を持つ聡明なエリザベス(キーラ・ナイトレイ)は、裕福な青年ダーシー(マシュー・マクファディン)と舞踏会で出会うが、自分のことを見下す彼の高慢な態度に強い反感を抱く。しかし何度か会ううちにダーシーの誠実さを知り、彼への偏見は愛情へ変わる。

1-170224_movie_okao_JK2.jpg

●監督/ジョー・ライト
●脚本/デボラ・モガー
●出演/キーラ・ナイトレイ、マシュー・マクファディン、ドナルド・サザーランド
●2005年、イギリス映画
●Blu-ray ¥2,037、DVD ¥1,544
●発売元/NBCユニバーサル・エンターテイメント
※2017年2月の情報です。

 

03.『ニューヨークの恋人』

4-170224_movie_okao_05.jpg

© Mary Evans/amanaimages

5-170224_movie_okao_06.jpg

© Allstar/amanaimages

1876年、ニューヨーク。今夜の舞踏会で花嫁を決めるよう迫られていた貴族のレオポルド(ヒュー・ジャックマン)が、現代のニューヨークにタイムスリップ。キャリアウーマンのケイト(メグ・ライアン)の前に現れて、やがてふたりは恋に落ちるが、レオポルドは元の世界に戻ることを決意する。

●監督・脚本/ジェームズ・マンゴールド
●脚本/スティーブン・ロジャース
●出演/メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン
●2001年、アメリカ映画

 

●特集INDEX
●映画監督・俳優の松居大悟が選ぶ、笑いたいときに観る映画

●アーティストのとんだ林蘭が選ぶ、怖くてドキドキしたいときに観る映画
●フォトグラファーシトウレイが選ぶ、おしゃれしたいときに観る映画
●シンガーソングライター石崎ひゅーいが選ぶ、人生を見つめ直したいときに観る映画。
●イラストエッセイスト犬山紙子が選ぶ、疲れたときに観たい映画
●フラワーアーティスト篠崎恵美が選ぶ、部屋の模様替えをしたいときに観る映画。
茂木健一郎が選ぶ、元気を出したいときに観る映画3本。

「フィガロジャポン」2017年3月号は映画特集! 詳細はこちら

岡尾美代子 Miyoko Okao
スタイリスト。別の名を「モーフィ」あるいは「ねこおばさん」。雑誌を始めとする様々な媒体でスタイリングを手掛けるほか、鎌倉で友達とともに「ロング・トラック・フーズ」というデリを経営している。フィガロジャポンでは、2009年2月5日号から『雑貨Hej! Hej! Hej!』を好評連載中。

 

selection et texte:MIYOKO OKAO, texte:ERI ARIMOTO

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

清川あさみ、ベルナルドのクラフトマンシップに触れて。
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
2024年春夏バッグ&シューズ
連載-鎌倉ウィークエンダー

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories