フィガロが選ぶ、今月の5冊 「倚りかからず」の詩人の、自筆レシピから食卓を再現。

Culture 2017.03.19

『茨木のり子の献立帖』

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茨木のり子著 平地 勲写真 平凡社刊 ¥1,728

ガスパチョ、ローストビーフ、パエリア、ブイヤベース。料理自慢だったというだけあって、昭和の家庭料理とは思えないほど、モダンなメニューが並ぶ。外食して気に入った一皿があると、味を記憶してつくることもあったという。万年筆で走り書きした自筆のレシピから、詩人・茨木のり子の食卓を再現したこのムックには、昭和24年、23歳で医師である夫のYと結婚してから40代後半に至るまでの日記の抄録も収録されている。日々の生活に細やかに目を配る家庭人としての素顔が垣間見えて、それこそが、この詩人の創作の源泉であることに思い至る。

*「フィガロジャポン」2017年4月号より抜粋

réalisation : HARUMI TAKI

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