衝撃の話題作『スポットライト 世紀のスクープ』で実在の記者を演じた、
レイチェル・マクアダムスにインタビュー。

インタビュー

カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた、神父による児童への性的虐待。ボストン・グローブ紙の記者たちが、その"大罪"を暴いた衝撃の実話『スポットライト 世紀のスクープ』が、現在大ヒット公開中だ。本年度アカデミー賞の作品賞と脚本賞をダブル受賞した話題作で女性記者サーシャを演じ、自身もアカデミー賞助演女優賞ノミネートを果たしたレイチェル・マクアダムスが初来日。撮影の裏話を語ってくれた。

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© MASAHIRO MIKI

― ウディ・アレン、テレンス・マリックなど、俳優なら誰もがうらやむ監督作に出演し続けていますが、今作への出演の決め手となったのは?

レイチェル・マクアダムス(以下、R):「今回は、ストーリー、そして監督の情熱に惹かれたの。経験を積んだことによって、心から『この映画を作りたい』と思っている監督と、単なる雇われ監督との違いは、少し話せば気づくようになった(笑)。トム・マッカーシー監督と脚本のジョシュ・シンガーに会ったとき、彼らの情熱は本物だとわかった。それに、私が演じたサーシャ・ファイファーさんに事件についての質問をしたとき、彼女は『それは多分、監督に聞いたほうが正確だわ。なにせひと昔前のことだから、私、忘れちゃって』と言ったのよ。どれほど監督たちがこの件に精通していたかを証明するエピソードでしょ!」

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― 今回、サーシャさんに徹底的に取材して、役に臨んだそうですね。

R:「ええ。私たち役者はモデルとなった記者たちとできるだけ一緒の時間を過ごして、リアルを掴もうとした。映画の中で野球場の場面があって、私は出ていないシーンだけど、実は役者はみなそれぞれのモデルとふたりひと組で野球観戦していたの。事件について、サーシャは被害者という言葉を使わず彼らを『サバイバー』と呼ぶんだけど、彼らに自分の意見を押し付けることなく、リラックスして話せる環境を作る。そしてとても思いやりがある。このコンビネーションによって、サバイバーたちはどんな痛ましいことでも彼女に話すことができた。そこが彼女を演じることの手がかりになったわ」

― 撮影現場は、笑いに溢れていたそうですね。

R:「そう、監督がシリアスな題材にリスペクトを持ちながらも、現場の雰囲気をライトなものにしてくれたおかげでね。新聞社の一室が主な撮影場所で、静かにしなきゃいけない瞬間に、必ずマーク(・ラファロ)が何か言っちゃって問題児みたいに皆を笑わせるし、ブロードウェイ出身のブライアン(・ダーシー・ジェームズ)は急に歌い出したり。マイケル(・キートン)は、デスクという役ゆえ個室を与えられているもんだから、ひとり偉ぶってるみたいでね(笑)。まさに学校と仕事が一緒になった、サマーキャンプにいるみたいな現場だったわ」

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― 記者という、私生活が二の次になりがちな役を演じたわけですが、女優という仕事と私生活、あなた自身はどうバランスをとっていますか?

R:「ひとつの仕事が終わったら、必ずブレイクを入れるようにしているわ。この仕事にとって、オフがオンと同じぐらい重要だと思っているから。役者の仕事はリアルライフを演じることなのに、自分にリアルライフがなかったら、どうやって演じるわけ? ってこと。オフの時間は、家族や友人と繋がれるとても大切な時間。家にいてバスルームを掃除するとか、普通のことができるということが、私をよりよい役者にすると信じているの。その一方で、ノマド的な時間や、オン・ザ・ロードであることも、人生に豊かなスパイス、インスピレーションを与えてくれるから大切よね」

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― 最後に、今日の刺繍が美しいワンピースもお似合いですが、アカデミー賞授賞式でのグリーンのドレスがとても印象的でした。レッドカーペットのドレス選びはご自身で?

R:「昔からのスタイリストのチームがいて、私の好みを知り尽くした彼らのセレクトの中から選ぶんだけど、そこには必ず冒険とも呼べる斬新なデザインのものも入っていて、新しい役に向かうのと同様に、いつもワクワクしながらドレス選びをしているの。重要なのは、ずっと着ていても疲れない、身体の一部みたいになってくれるものかどうかっていうこと。アカデミー賞の時のドレスは、他のドレスを何着試しても『やっぱりあのグリーンのドレスね』というくらい、フィットしていたのよ」

『スポットライト 世紀のスクープ』
TOHOシネマズ みゆき座ほか全国公開中
配給:ロングライド
http://spotlight-scoop.com/

Photo by Kerry Hayes (C) 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC

texte:REIKO KUBO

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