【LAYERED】エレガントなレイヤードスタイルは、自分のチャームを知ることから。

スタイリストのスタイル塾

好評のなかついに最終回を迎える、上杉美雪さんのレイヤード講座。第3回も、基本テクニックからモダンでエレガントなスタイルに仕上げるコツなど、センスアップにつながるヒントが満載。

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Style Concept
「女性らしさをひと匙。それがエレガントなレイヤードの嗜み方」

第1回で、自分の個性を知ることが大切だとお伝えしましたが、それと同じく自分の持つ女性らしさを知ることも重要です。私は、スタイリングを考える時、最終的に「エレガント」な仕上がりになることを常に意識しています。レイヤードはともすれば、ずるずるとした印象になり女性らしさを隠してしまう危険性もありますから、肌の見せ方、ボディコンシャスなラインなどを意識し、着地はエレガントに。そこで大事になってくるのが自分の女性らしいチャームを知り、それを「強化」することです。例えば、首の長い人ならタートルネックを、デコルテがきれいな人なら鎖骨が見えるトップスを持ってくるなど、そのパーツをより美しく際立たせることで着る人の個性が出ます。チャームは人それぞれに必ずあります。自分のオリジナリティを活かすスタイリングができる、そんな自信を持った女性をリスペクトし素敵だと感じます。

今回のスタイリングも、フィット感があり少し肌が透けるハイネックのボディスーツを持ってくることで女性らしいメリハリを出しました。ボディスーツを1枚で着るのではなくワンショルダーのショート丈ジレを重ねることで程よい女性らしさが生まれました。ボディスーツとワンショルダーのジレ、それぞれ個性的なアイテムですが、レイヤードすることでひとつの新しいスタイルとして調和しています。

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コート 新宿伊勢丹、日本橋三越、銀座三越限定(マックスマーラ)、ヴィンテージのハイネックボディースーツ(ジャンティーク)、パンツ(マルニ/ザ シークレットクロゼット神宮前)、ワンショルダーベスト、シューズ(ともにセリーヌ)※ワンショルダーベスト、シューズはスタイリスト私物

Style Secret A, B, C
「レイヤード初心者は、スタンダードなアイテムからトライ」

第1回はダブルのジャケット、第2回はトレンチコートと、ジェンダーレスなアウターを選んできました。最後となる今回もガウンをセレクト。ガウンは私の大好きなアイテムのひとつ。特にこのマックスマーラのガウンは素材の良さは言うまでもなく、さっと羽織るだけでレディにまとまる洗練されたシルエットが秀逸です。ガウンのベージュ、パンツのブラウン、ボディスーツのグリーンと、渋みのある色もいまの気分ですね。難しい色合いですが締める色を挿すことで洗練された印象になります。そう、ジレの出番です! 今回のように色のトーンが同じ場合は、黒を持ってくることでぼやけた印象から抜け出すことができます。

色のことや素材のことなど、2回にわたりレイヤードの基本をお伝えしてきましたが、もうひとつ。メインにはスタンダードなアイテムを使うことをおすすめします。レイヤードとは、服を重ねひとつのスタイリングとして完成させることがゴール。レイヤリングする際、あるアイテムが目立つと全体として調和することが難しくなります。今回でいうとシックなガウンにシンプルなパンツがそれに値します。それに、スタンダードなアイテムこそ、着る人の個性が際立つのもポイントですね。そして最後に、自分に自信を持てるスタイルであることが大切です。どんなコーディネートであれ袖を通す人により、スタイルは変化します。流行のものを着て得られる安心感とは違う、胸を張って背筋を伸ばせる個性が活かされたマイ・スタイルを探してみてください。

A:Body Suit
透け感のあるフェミニンな素材のボディスーツは、冬のレイヤードに役立つインナーのひとつ。禁欲的なムードを醸し出すハイネック、透け感を品良く見せるグリーンに惹かれて。

B:Black Gilet
黒のジレは、同じトーンでまとめたレイヤードスタイリングを引き締めてくれる頼もしいアイテム。シルエットを邪魔しないショート丈というのもポイント。1枚あれば重宝するはず。

C:Shoes
シューズは太めのチャンキーヒール。量感のあるスタイリングに負けない、重さのあるしっかりとしたシューズを合わせたくて。

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左上から時計回りに、ブレスレット(上)¥63,000(下)¥86,000/ともにジャンティーク (中)¥45,360/オーヴィル ツィニー×ビームス ボーイ(ビームス ボーイ 原宿) ヴィンテージのドレス¥26,000/ジャンティーク コート¥95,040/トーテム(エストネーション) ブーツ(ヒール2.5cm)¥50,760/サンダース(ビームス ボーイ 原宿) パンツ¥61,560/アンドレア ポンピリオ(インターナショナルギャラリー ビームス)

Recommended Items
「スポーティミックスなレイヤードは、ワントーンで揃えて!」

ドレスとパンツを合わせるレイヤードの提案です。前の2回がマットな質感だったので、今回は少し趣向を変えて、いま気になっているラメ素材を使ったコーディネートです。ラメのドレスに、あえてスポーティなアイテムを合わせて意外性を楽しみました。ラメのように個性の強い素材を合わせる時こそ、スタンダードなアイテムを選んでみてください。レイヤードのポテンシャルがぐっと高まりますよ。ドレスもパンツもひねりのないシンプルなフォルムですが、それらをレイヤードすることで逆に個性が際立ち、新しいスタイルとしてまとまりました。個性的なコーディネートなので、全体をグレー調で整えてさらに調和。レイヤードはワントーンで揃えるのが鉄則です。柄と柄のをレイヤードするときも色のトーンを揃えると上手くいきますよ。

レイヤリングで遊んでも、ゴールはシックに、エレガントに。ドレスのスリットからのぞくのが肌ではなくパンツというのがフェミニンすぎなくていい。パンツを合わせることで、ドレス1枚で着用するよりもスタイリッシュに、そしてしなやかなに仕上がりました。一方、縦のラインを強調しないと、体型がワイドにみえてしまう。ここでは、パンツの白いラインが効いてます。アウターは、大好きなブランドのひとつ、トーテムのコートを合わせて。最近、やっと日本でも取り扱いがはじまって、私もすぐに買ったコートです。シューズはレースアップのブーツを。ドレスだからパンプス、スポーティなパンツだからスニーカーと既存のルールに縛られないで。

アクセサリーはアーティスティックなデザインを選ぶことで、モダンな印象にまとまります。今回はハンドメイドのヴィンテージブランドのブレスレットを重ねづけ。左右アシンメトリーにつけるのも今の気分。手持ちのアイテムと組み合わせを楽しむのも、より個性が前面に出るのでおすすめです。

●問い合わせ先:
ジャンティーク Tel. 03-5704-8188

ビームス ボーイ 原宿(オーヴィル ツィニー×ビームス ボーイ、サンダース) Tel. 03-5770-5550
www.beams.co.jp

エストネーション(トーテム) Tel. 03-5159-7800
www.estnation.co.jp

インターナショナルギャラリー ビームス(アンドレア ポンピリオ) Tel.03-3470-3925
www.beams.co.jp

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Inspired by...
「ジェンダーレスな着こなしのお手本にしたい、イメージソース」

●2016春夏のランウェイからはドリス ヴァン ノッテンヴェトモン。ボディコンシャスなインナーとメンズライクなアウターの合わせ方、シャイニーな素材のドレスの着こなしに影響を受けました。

デヴィッド・ボウイは、私の永遠のアイコン。
なかでも、1960年代後半〜70年代前半、グラムロックシーンで活躍していた時の音楽とファッションに影響を受けています。今年の3月、パリで展覧会『David Bowie Is』が開催されていて、彼のファンとしてはどうしても見たかったので偶然パリコレの最中に訪れることができたのはラッキーでした。写真は、その際に購入した展覧会の写真集です。アルバムでは『Hunky Dory』が大好きで、アンドジナスなアルバムジャケットのヴィジュアルがとっても印象的。

マックスマーラの2015/16秋冬コレクションのテーマにもなった、写真家ジョージ・バリスが撮影したマリリン・モンローが素敵で。何の気負いもなく素肌にざっとガウンを羽織っただけなのに、とてもチャーミングで魅力的なんですよね。セックスシンボルとしての演者から解放されたマリリンのあどけない表情、見え隠れする知的な女性像。それを仕立てたのは、間違いなくガウン。男性的なイメージのあるガウンを女性が着た時に醸し出される、あの何ともいえない女性らしさを自然に取り入れることができれば、スタイリングの幅がぐっと広がりそうですね。

【PROFILE】
上杉美雪/MIYUKI UESUGI
本誌『フィガロジャポン』ほか、ファッション誌を中心に、雑誌、広告やカタログなどで活躍中のスタイリスト。現代女性の持つ気品や色気、強さなどを調和させる独自のスタイリングが、モード界を筆頭に圧倒的な支持を集めている。

photos:YUSUKE MIYAZAKI(SEPT/MANNEQUIN), JOHN CHAN(OBJETS), sylisme:MIYUKI UESUGI

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