2017年 さそり座の運勢(年運) - 石井ゆかりの星占い

情緒ある文体でつづられる12星座占いが大人気の石井ゆかりさんによる星占い。
「フィガロジャポン」本誌(毎号20日発売)で好評の星占い「星の伝言板」を2018年の12月分まで掲載。2019年1月以降は、「フィガロジャポン」本誌をご覧ください。
毎月1日に更新、石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの伝言コラム」はこちらから。

2017年の星占い

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さそり座   10.24 - 11.21

ひとつのことだけを見つめていても、 決して見えてこない「解決策」。

ある人が単身赴任で遠方の町に滞在した際、ホテル暮らしで仕事に打ち込んでいたところ、どうしても仕事でよい結果を出せず、悩むようになりました。久々に電話したパートナーにスランプを打ち明けると、こうアドバイスされました。「ホテルを出て、アパートを借りて、家事をやった方がいいよ」。この人は、身の回りのことなど人にすべて任せてしまい、自分は仕事に打ち込むほうが、いい仕事ができるはずだ、と思い込んでいましたが、そのアドバイスを受け入れて、自分で料理や洗濯、掃除などをやるようになると不思議と仕事も上手く行くようになったのだそうです。どういうわけで変化が起こったのかは、本人にしか分からない、否、本人にもよく分からないわけですが、おそらく、「仕事だけ」を自分の中に詰め込んでしまい、パイプ詰まりを起こしたようになっていたのかもしれません。こうしたことは、おそらく、誰の生活にもあることなのではないかと思います。一生懸命取り組んでいる活動が上手く行かなくなり、「なぜだろう」と首をかしげながらいろいろやってもまったく物事が改善しない時、どこかまったく別の所に「ボトルネック」のような部分があって、そこを通してやると、すべてのことがまた回り始めるわけです。2017年上半期、蠍座の人々は「隠れたボトルネック」「意外なパイプ詰まり」を発見することになるかもしれません。探し物をしている時でも、「ここにあるハズだ」と思い込んでいる場所からいっこうに何も出てこない時には、まったく別のところを探すしかありません。それがどんなにナンセンスだと思えても、「そこではない場所」にしか、新しい可能性はないのです。この時期の蠍座の人々は、時々「自分は今、大きく脱線しているのではないか」と感じる場面もあるだろうと思います。それはつまり、上記の例でいう「家事もやる」状態です。一見まったく関係のないことが、メインとなるミッションに大きな影響を及ぼすのは確かに妙なことですが、それが実現してみると、「なるほどね」という納得の感情も湧いてくるだろうと思うのです。年明け、そして4月は、やりたいことに思う存分打ち込める時期となっています。一方、2月、3月、5月は「やるべきこと」のほうに眼差しが向かいます。この入れ替わりは、おそらく、冒頭の例でいう「仕事」と「家事」の組み合わせにも似ています。「やるべきこと」ばかりに囚われて「やりたいこと」を忘れていると、「やるべきこと」まで上手く行かなくなることがあるのです。果たすべき責任ばかりに気を取られて、自分自身の要望をないがしろにするときっとどこかで、歪みが生じ、物事が立ちゆかなくなります。蠍座の人々は基本的に、ひとつのことに集中するほうが得意な傾向がありますがこの時期はあえて「いろいろ取り混ぜる」「優先順位を組み替える」ことにチャレンジしてみるのだろうと思います。たったひとつの材料で作るより、いくつかの素材を組み合わせて作るほうが「丈夫に仕上がる」ものというのが、世の中にはあるわけですがこの時期蠍座の人々が作ろうとしているものには、そうした性質があるようです。不安な部分、足りない部分、欠けているように思える部分を、そうして、ひとつひとつ現実的に解決し、踏み固めていけます。この上半期、「確かさ」「安心」をどう作れるか、その方法を深く学べそうです。

10.24-11.4 生まれの貴方

愛にかかっていた靄が晴れ、勇気が湧いてくる。

微かに光る小さな星を、もっとよく見ようと目をこらすと、かえって見えにくくなります。そこで、その星から目をそらし、少し近くの暗闇を見つめると、視野の端に小さな星のきらめきが、またよみがえります。愛とは不思議なもので、小さな星によく似ています。つまり、愛自体をよく見ようとすればするほど、その全容が分からなくなり、あきらめて愛以外のものに、ふと視線を移すと、視界の端に愛が生き生きと姿を現すのです。愛をどんなにたくさんの美しい言葉で語られても、どんなに優しく抱きしめてもらっても、その心の中に本当に愛があるかどうか、疑い始めればどこまでも果てしなく疑い続けることができます。一方、相手の中に愛を探すことをやめて、自分自身の人生に必死に打ち込み始めると、それを支えてくれる相手の愛の「本気さ」が見えてきたりするわけです。2015年頃から、愛がよく見えないままに迷い続けて来た人は、2017年の年明けとともに、迷いから解放されるでしょう。1月、それを象徴するような出来事が起こります。自分の心に、自分のまわりに、「確かに愛がある」と実感できるでしょう。1月末から2月は非常に忙しい時期となります。任務が増えて、ドタバタした雰囲気に包まれるかもしれません。転職や日々の役割を変えることを望んでいる人にとっては、この時期は大きなチャンスです。望みの条件が手に入るでしょう。2月末、前述の「愛に関する確信」が、さらなる進展を見せます。愛の世界に一歩踏み込む勇気を得る人も少なくなさそうです。3月は人間関係が活性化します。特に、何らかの交渉事にのぞみ、有利な結果を勝ち取ることができるかもしれません。4月末から5月中旬にかけて、うれしいポジションを手に入れる人が多そうです。6月は愛に恵まれるでしょう。

11.5-11.13 生まれの貴方

言葉にならない、濃密なコミュニケーションの積み重ね。

小説と映画では、その表現の形は大きく異なります。もちろん、小説が原作となった映画であれば、一見「同じ内容」が表現されているようにしか見えないかもしれませんが、もし、小説を読まない状態で映画を見た場合、あとでストーリーについて言葉で説明できることの情報量は、小説を読んだ時に比べ、かなり少ないものになるだろうと思います。事細かに説明的なナレーションが入った作品ならいざ知らず、「言葉にならないこと」というのは世の中に厳然とあって、私たちは「言葉にならないこと」を「言葉にならないこと」のままに汲み取ることができる生き物だからです。「情報化社会」といわれて久しく、世の中に生起する物事のすべては言葉で説明できると想像されがちですが、私たちは言語では耕されきれない豊かな森のような世界を、まだまだ生きているところがあります。2017年上半期、貴方は言葉によるやりとり以上に、言葉にならない濃密なコミュニケーションを重ねていくことになりそうです。貴方の心に、頭脳に、その対話はきちんと蓄積されていき、非常に大きなエネルギーをもって貴方を動かすでしょう。1月、年明けからやりたいことにガンガン打ち込める、とても楽しい時期となっています。1月末から2月頭は、むしろ言葉によるやり取りに力がこもるかもしれません。年末に滞っていたこともスムーズに展開します。2月半ばから3月中旬、5月後半は非常に忙しい時期となりそうです。新しい役割を得て勇躍する人もいるでしょう。愛に追い風が吹くのは1月、そして6月です。3月も刺激的な出会いに恵まれそうな時期ですが、勢いだけの関わりには注意して。

11.14-11.21 生まれの貴方

古い価値観から解放され、自由を得る喜び。

「昔ながらのものが素晴らしい」という考え方がある一方で、「昔に比べ、現在は飛躍的な進歩を遂げた」という見方もあります。これらはある種の価値観と言えると思いますが、「価値観」であるにもかかわらず、双方「どんな場合にも当てはまる」というわけにはいかないところが、少々厄介です。昔にも悪いところはたくさんあったわけですし、現在にもまた、望ましくないことは少なくありません。この上半期、貴方は長いこと親しんできた価値観を、新しい知見を得て自ら壊し、自由になることができるかもしれません。「これこそが『正しい・いいもの』だ」と信じていたものを手放すのは辛く感じられることもあるかもしれませんが、それに引き替えて得られる自由の心地よさ・喜びは、その辛さを補ってあまりあるだろうと思います。年明けは家族や身近な人ととても楽しく過ごせそうです。「居場所」のあたたかさを実感できるタイミングです。1月半ばから2月頭にかけて、非常にクリエイティブな時期となっています。やりたいことに集中して取り組めそうです。2月前半、仕事や社会的立場に関して、かなり大きな変化が起こるかもしれません。強い縁に引っ張られるように、活躍の舞台や立ち位置が変わりそうです。この変化には少なからず、驚きが伴うようです。4月は人間関係に熱がこもります。誰かとの関わりの中で、自分の中の隠れた一面を否応なく引き出されるかもしれません。5月は長い間の努力が認められる場面がありそうです。それと同時に、生活の中で大きく「修復していく」ものがあるでしょう。愛に追い風が吹くのは1月後半から2月頭、4月、6月末から7月頭です。

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12星座別占い

Horoscope : Ishii yukari / Illustlation : Chihiro Yoshii

石井ゆかりプロフィール

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『3年の星占い(全12冊)2018-2020』(文響社刊)も発売中。主宰WEBサイトは『筋トレ』http://st.sakura.ne.jp/~iyukari

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