幸せをはこぶ春の天使、ふわっふわのミモザを飾りたい!
~南仏のマルシェ、そしてイタリアの"FESTA DELLA DONNA"~

花のある週末 2016.03.04

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黄色の花は春の訪れ。広がる青空に鳥がさえずり、暖かな春がやってきました。
花屋さんでは、ふわっふわの黄色のミモザが陽だまりのように咲いていて、思わず微笑んでしまいます。
暖かな潮風に誘われて、都心よりもゆったりと時間が流れる葉山の海岸近くを散歩していたら、思いがけず目の前に見上げるほど高いミモザの大木が...!ミモザに出会うと、どうしてこんなにも幸せな気持ちになるのでしょう。まるで幸せをはこぶ春の天使のようですね。

前号でも触れましたが、南フランスのコート・ダジュールでは、2月のおわりのちょうどレモン祭りと同じ時期にミモザ祭り(Fête du Mimosa)も行われ、ミモザ街道にはミモザの花が降り注ぐ光のように飾られ、パレードは拍手喝采、街が黄色に染まるそうです。旧市街地のマルシェには、フレッシュな野菜やフルーツと一緒にたわわに咲くミモザのバンチ(束)が並び、ミモザの花が咲きだすと、まわりの生命も輝きだすよう! 元気と笑顔を連れてきてくれる幸せの花なのです。

そして3月8日は「ミモザの日」。もともと3月8日は「国際婦人デー(International Woman's Day)」ということで、ロシアや東欧、ベトナムなどでは、恋人や職場の女性たちに花を贈りまくる日だそうです! イタリアでは「FESTA DELLA DONNA(女性の日)」、通称「ミモザの日」といわれ、男性が女性に感謝の気持ちを込めて、春の訪れを告げるミモザの花を贈る習慣があります。彼女や奥様、お母さんだけでなく、街ですれちがう女性にまで渡すところがなんともイタリア的(笑)。

街中に黄色の花があふれかえる一日、なんてワンダフル! 日本でも少しずつ知られるようになってきた「ミモザの日」。男性からプレゼントされたらそれは素敵なサプライズですが、ぜひふわっふわのミモザを部屋に飾って、ご自分やご家族に幸せなひとときをプレゼントしていただければと思います♪

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ミモザと西洋野菜の農家の台所風アレンジ

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【材料】
ミモザの枝        1~2本
お好みのラナンキュラス  3~4本

お好みの野菜 (写真は、ロメインレタス、ロマネスコ、トレビス、ローズマリー、葉つきの人参、レモン)

バスケット  1点 
バスケットに入れる花器   1点
切花栄養剤の小袋  1袋 ※最近は花屋さんで小袋をつけてくれるところが増えています
空の500mlのペットボトル  1本

【作り方】
1. 空の500mlのペットボトルを活用して、切花栄養剤の小袋を1袋入れて希釈した水を用意します。バスケットの中に、花を活けるための花器を仕込み(直径10cm〜15cm、高さはバスケットの高さより低いもの、食器などでもOK)、水を7~8分目まで入れます。
2. バスケットの空いているスペースに野菜をバランスよく盛ります。南仏の雰囲気を出すには、洋風の野菜やハーブなどの方がベターでしょう。トマトやパプリカなども悪くはありませんが、ミモザの鮮やかな黄色はグリーン系の野菜とあわせた方が映えると思います。
3. ミモザの枝を小分けにして、穂先のきれいな花の部分を中心にいけていきます。茎の下の方の葉や花は手で取り除き、水に浸からないように気をつけましょう。バスケットの縁からあふれかえるようにたっぷりと活けます。
4. お好みで選んだラナンキュラスをカットして、ミモザに折り重ねるように活けていきます。ラナンキュラスも様々な色合いが出回っていますが。ピンク系のかわいいものや赤やオレンジなどビビッドなカラーよりも、グリーン系のちょっと野菜のような表情の変わり咲きの品種などをチョイスするとより良いでしょう。
5. 最後に、ローズマリーや、人参の葉などで隙間を埋めて、バスケットに花と野菜がこんもり盛られた雰囲気に仕上がれば出来上がりです!

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今回は野菜とあわせて、フランスの農家の台所のようなイメージで。
ミモザはモダンな雰囲気よりも、ちょっと田舎風の素朴な雰囲気が似合う花。たった今野山から摘んできたように、週末の朝マルシェから買ってきたように、ナチュラルなバスケットにたっぷりと活ける感じが素敵です。

「ミモザ」と称して売られている花は、マメ科アカシア属の「房アカシア」や「銀葉アカシア」になります。オーストラリアの国花であり、オーストラリア原産の植物ですが、後に南フランスやイタリアなど地中海の国々でたくさん栽培されるようになり、ヨーロッパ諸国で春を告げる花として愛されるようになりました。

ふわっふわの花がこぼれ咲く姿が魅力のミモザですが、この花がまた極端に乾燥に弱く、エアコンの風が直接あたって乾燥してしまったり、少しの間でも水から離してしまうと、花がぎゅっと萎んでしまいます。萎んで蕾のような固いボール状になってしまっても、鮮やかな黄色は残り花も散らないのでそのままお楽しみにいただけますが、ふわふわの状態はそう長く続かないのは花の特性になります......!

乾燥してもきれいな黄色であることを生かして、だんだんドライフラワーになっていくミモザのリースも大人気! 昨今リバイバル人気のドライフラワーですが、ミモザのリースは簡単に作れて、おしゃれに飾っていただけるのでオススメですよ!

◆ミモザリースの作り方はこちらまで→http://www.recipe-blog.jp/antenna/102307

ミモザはどんな春の花とも相性がよく、例えば桃や桜、こでまりといった和風の枝モノの花にもよく合いますし、チューリップ、ラナンキュラス、スイートピー、パンジーなどともとても合わせやすい花です。
カラフルに複数の色を織り混ぜても素敵に見える、ミモザはそんな懐の深い花ですが。まだそこまで花合わせに自信がないわーという方は、黄色×白、黄色×紫、黄色×オレンジなど、合わせる色を絞った方がコーディネートしやすいでしょう。花瓶でなくても、画像下のようなピッチャーやグラス、キッチンツールなど、食卓やキッチンになじむ器を使って、ミモザに春の小花たちをあわせて無造作な感じに活けるのも素敵です。ぜひお試しを♪

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ミモザと春の小花のピッチャーアレンジ

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【材料】
ミモザの小枝  1~2本
パンジー    1本
ラケナリア   2本 (画像手前左の花)

ピッチャーなど器     1点
切花栄養剤の小袋      1袋 ※最近は花屋さんで小袋をつけてくれるところが増えています

【作り方】
切花栄養剤を正しく希釈した水を器に入れ、ミモザの小枝、パンジー、ラケナリアの順番に活けます。
器から花がこぼれ咲くように、ナチュラルな雰囲気に仕上げましょう!
(今回はピッチャーも黄色だったので、花もあえて黄色い花ばかり集めてみました)

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ミモザはそれだけで絵になる花。シンプルに束ねて活けるのも素敵です。(下の画像)

ミモザの蜂蜜のような甘い香りに誘われて、テーブルに春とハッピーがやってきますよー♪
ではでは皆さま、花と素敵な週末を。

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<INFORMATION>

c04-waku-weekendflower151026.jpg花の国日本協議会では、今秋より本格的に
「WEEKEND FLOWER」企画をスタート!

家族や友人が集う食卓に、一週間がんばったご褒美に。ウィークエンドに花があるだけで、会話がはずんだり、笑顔が増えたり、心がほっとしたり。"日常の素敵"――花のある暮らしを提案します。


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◆WEEKEND FLOWER ティザーサイト
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