【番外編】"Week-end avec une Rose" バラと過ごす素敵な週末テーブル
~バラのシーズン到来! 「第18回国際バラとガーデニングショウ」より~

花のある週末 2016.05.13

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風薫る5月。夏めく陽光に、新緑も日増しにその緑を濃くしているように感じます。
さて、今回の「WEEKEND FLOWER」は番外編ということで、本日5月13日からスタートします初夏の一大フラワーショー「国際バラとガーデニングショウ」より、シーズンを迎えて美しく香り咲くバラたちをご紹介させていただきます。

今年で18回を迎える本イベント、新緑に囲まれた西武プリンスドーム(野球場)のマウンドに、100万輪のバラが咲き乱れるローズガーデンが出現するとあって、毎年全国からおよそ25万人が詰めかける人気のショーです。ロザリアンと呼ばれるバラの愛好家やガーデニングが趣味という方が大勢いらっしゃいますが、バラあふれる空間でバラの香りに癒されたい......! と訪れる方もたくさん。ここが野球場であることをしばし忘れるほどに(笑)、バラに酔いしれることができます。

毎年テーマがあるのですが、今回は「Paris」! ショーのメインであるシンボルガーデンは、「バラの母」と呼ばれるほどに、バラを愛し情熱を注いだナポレオン皇妃ジョゼフィーヌが暮らしたパリ郊外のマルメゾン城のガーデンを、ガーデナーの吉谷桂子さんが表現。そのジョゼフィーヌが収集した数百ものバラを繊細に美しく描き残した宮廷画家ルドゥーテのボタニカルアートも紹介されています。また、ユニークなのは、かの有名なファッションデザイナー・クリスチャン・ディオール氏が最初にデザインしたのは、ドレスではなくガーデンだった......! ということで、彼のドレスや香水のインスピレーションの源となったといわれる「ディオールの香りの庭」を再現したコーナーもあります。

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そして、パリの街中のようにパティスリーやフローリストが並ぶ「パリの小路」コーナーには、Sadaharu Aokiの青木定治さん、Toshi Yoroizukaの鎧塚俊彦さん、アッシュツジグチの辻口博啓さんといった超有名なパティシエのショップが豪華に隣接! 私はその小路の街角にある小さなローズショップを担当させていただき、フランスの老舗ナーサリー「メイアン社」のバラと過ごす週末テーブルを演出しています。

「メイアン(Meilland)社」は、19世紀から続くフランスのバラのナーサリー。名花を数多く作出し続ける、世界的に有名なバラ育種会社です。南仏プロヴァンスに本社と広大な育種場があり、代々家族経営で受け継いできたザ・グランド・ローズファミリー。今回はそのメイアン社の6代目当主・アラン・メイアン氏が来日されていて、笑顔がとってもチャーミングなメイアン氏に初めてお目にかかることができました。ブースも気に入っていただけたようで、私もひと安心しているところです。

メイアンのバラは、ガーデンローズも切花のバラも有名品種が数多くありますが、代表的な品種は、日本でも非常に有名なガーデンローズ「ピエール・ドゥ・ロンサール(つるバラ)」や、もともとガーデン用の品種が切花として生産され大人気となった「イブピアッチェ」、そして今や日本国内で赤バラの代名詞となり生産量も多い「サムライ08」、丸くころんとした花姿が愛らしい「ロマンティカ」シリーズなどなど。フランス生まれ、日本育ちのバラを展示&デザインさせていただいています。

パリでも日本でも、女性たちを魅了するフューシャピンクのバラ「イブピアッチェ」について少しご紹介しましょう。大輪の花に麗しい芳香がたゆたう「イブピアッチェ」、今から20年ほど前のことになりますが、最初に出会った時の衝撃はいまだに忘れられません。パリジェンヌが大好きな大人ピンクといい、こぼれ咲くような花姿といい、ダマスク系のうっとりとした香りといい、パリのフローリストいわく「パリっ子が求める全てを兼ね備えたバラ」とも! 画一的で香りを失ってしまった切バラの世界が「イブピアッチェ」の出現で一変、あたかも庭(ジャルダン)から摘んできた花々を無造作に束ねたようなナチュラルなデザインが愛される昨今、そのトレンドの先駆けともなったバラでもあるのです。

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左:「イブピアッチェ」 右:中央のバラ「イブピアッチェ」 左側のバラ「ルージュロワイヤル」

フィガロ読者の皆様に日頃ご提案させていただいています「WEEKEND FLOWER」というライフスタイルは、まさにパリジェンヌやパリジャンのライフスタイルそのもの。週末に花を家に買って帰ることが当たり前だというパリ在住の友人のご主人に、「詩的な響きだね」とお墨付きをいただいた、"Week-end avec une Rose" というタイトルでブースを作りました。

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ブースの外観はフォトジェニックな必要もあり、アイビーの蔦が絡まる緑のシャンデリアや、大きなアフタヌーンティースタンドの三段トレイに「イブピアッチェ」が主役の大きなアレンジメントを見せていますが、一歩ショップの中に入っていただくと、週末のテーブルに手軽に飾っていただけそうな小さなグラスアレンジや、テリーヌに見立てた銘々皿のおもてなしアレンジ、部屋の棚にさりげなく季節の花とバラを飾る様子などをご覧いただけます(画像上)。

旬を同じくする蔓性の花「クレマチス」はバラとの相性が抜群! 初夏のガーデンではバラ×クレマチスのコーディネートは定番ですが、部屋の中のアレンジにももちろん素敵です。ベルのような可憐な花、くるりんとした蔓や小さな葉の軽やかな動きも、爽やかにそよぐ風のようで初夏の喜びを感じます。一枝壁にはわせるだけで、今にも小鳥が遊びにきてくれそうな雰囲気に♪(画像下上)

また、フランスでは「リラ(lilas)」と呼ばれ、その香りとともにロマンティックな花として愛される「ライラック」。透明感のある淡紫、美しいライラック色がモーヴ系の色合いのバラと相性抜群でおすすめです(画像左下)。

今回は少しシックに振った黄緑色の壁に、黒をアクセントカラーにすることでナチュラルな中にも都会的なテイストを加えていますが、フラワーデザインにも、バラに「バンダ」というおしゃれで個性的な蘭の花を組み合わせることで、モダンなエッセンスをプラスしています。

黒といえば、窓の両サイドに吊り下げた黒いプラントハンガーにお気づきいただけたでしょうか......!(画像右下)今大流行中のマクラメ、手作りのプラントハンガーが人気ですが、こちらをカジュアルな麻ヒモなどではなく、光沢のある黒いコードで作ってみたところ、なんともシックなハンガーになりました。鉢植えのグリーンだけでなく、切花をアレンジしても素敵です。部屋のインテリアにあわせて、コードの色や質感をチョイスすれば、植物を部屋に飾る楽しみがますます膨らみそうですね!

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というわけで、私が担当している小さなブース以外にも、バラをはじめ旬の花や緑と暮らすアイデアがいっぱいのショーです。ご興味のある方はこのウィークエンド、ぜひ新緑が美しい西武プリンスドームまでお越しください。お待ちしています!! 週明けの17日(火)、18日(水)は、WEEKEND FLOWERをテーマに楽しいワークショップも開催しますので、平日いらっしゃれる方はご参加ください(詳細は下記公式サイト「みどころ」まで)。ではでは皆さま、花と素敵な週末を。

<INFORMATION>

「第18回国際バラとガーデニングショウ」
会期:2016年5月13日(金)~18日(水)
会場:西武プリンスドーム(最寄駅は西武球場前駅)

詳細は公式サイトをご参照ください→→ http://www.bara21.jp/
「みどころ」http://www.bara21.jp/highlight/

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<INFORMATION>

c04-waku-weekendflower151026.jpg花の国日本協議会では、昨秋より本格的に
「WEEKEND FLOWER」企画をスタート!

家族や友人が集う食卓に、1週間がんばったご褒美に。ウィークエンドに花があるだけで、会話がはずんだり、笑顔が増えたり、心がほっとしたり。"日常の素敵"――花のある暮らしを提案します。


◆facebookページもよろしくお願いします!
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◆WEEKEND FLOWER 公式サイト
http://www.floweringjapan.com/weekendflower/

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