Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

セザンヌの肖像画☆Musée d'Orsay

帰国前にこれは観ておこうと出かけたPortraits de Cézanne(セザンヌの肖像画)展

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場所は今日もゆったりと時を刻む大時計のあるMusée d'Orsay(オルセー美術館)

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近代画家の父と呼ばれるPaul Cézanne(ポール・セザンヌ)ですが、私がオルセー美術館で作品を見始めた当初は、林檎などの静物画ばかりが描かれた作品に正直あまり面白みを感じませんでした。

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それがある日、いつものように常設展の静物画を見ていると隣りで鑑賞していたフランス人の男性二人が

「このテーブルのラインが面白いだろ?」

「普通ならこのラインの延長はここに見えるはずなのにテーブルの高さが違う。」

「よく見ないとヘンなのにヘンだと気がつかない不思議…」

そんな話が聞こえてきて、以来私もセザンヌの描く静物画を観る時は、いろんな角度からの見え方を一枚に集約したその面白さに注意を払うようになりました。

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そして私の中ではセザンヌ=静物画(特に林檎と山)だったので、今回の肖像画展は新鮮でした。

画業の中で約200点の肖像画を描いたセザンヌ。

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そのうち自画像は26点、

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妻オルタンス・フィケの肖像画は29点だそう。

絵のモデルでもあったオルタンスとの間にはセザンヌが33歳の時に長男が誕生しています。

が、厳しかった父(銀行家)にセザンヌは結婚のことも孫誕生も長年秘密。。

のちに父にバレるのですが、親に紹介されないなんて妻としてはツライ!

私ならカンシャク起こして家出するところですが、セザンヌには社会的にも成功している厳格なお父様が恐かったらしい…。

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セザンヌはモデル(妻)が動くと「林檎は動かない!!」と叱ったのは有名な話。

その言葉のままにお土産オーナーに「林檎になれ!」と一言書かれたマグカップを売っていたことに思わず笑ってしまいました。

(そんな写真はまたまた撮り忘れてしまったし、買えば良かった…とちょっと後悔)

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セザンヌと近しい人、親しい人を繰り返し描いたそうで同じモデルの作品が多く、それらを比べるのは面白かったです☆

絵が描けない私が言っても説得力は皆無なのだけど、肖像画、人の顔を描くというのはとても難しいことだと思う。ただ客観的に見えるものを写真のように描いただけではつまらない。

その人の持つ雰囲気や内面的な魅力までも表現できるような肖像画って…。

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展示スペースはゆとりがあったので、じっくり鑑賞することができたセザンヌ展でした。

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で、暑かったので、お土産コーナーで扇子を買いました。

パラパラと開くとエッフェル塔が完成☆

Bon week-end(^^)/

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今日は、「一度きりの人生!
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<info>
Musée d'Orsay
1 Rue de la Légion d'Honneur, 75007 Paris
http://www.musee-orsay.fr/

*Portraits de Cézanne(セザンヌの肖像画)展は2017年9月24日まで

KEICO

新潟県の旅館に生まれるも女将にならず、上京、進学、就職、まさかの出逢いと結婚。
約10年間のOL生活の後、2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆


そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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