Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

再訪、Museo di San Marco

「パリ発、たまに行くならこんな町☆フィレンツェ編」

雲一つない快晴☆ 気持ちいいッ!

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以前何度か泊まったあのホテル、まだあるかな〜?と思いながらやってきたのは、ブティックも多く、ショッピングも楽しいレプッブリカ広場エリア。

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あった!

それは、“Hotel Savoy”(ホテル・サヴォイ)

今も現役がどうかわかりませんが、このホテルが好きになった理由は名物コンシェルジュの存在。そのムッシュは、どんな質問、お願いにもパパパと笑顔で即対応、叶えてくれる、宿泊客にとってはとにかく頼れる存在。

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例えば、

「お肉続きの食事なので、おもいきりヘルシーな食事がしたいです。」

「ビーガンなレストランをご予約しましょう!」(ヘルシー過ぎたけど…)

「明後日オペラの公演があるそうですが、チケット入手できますか?」

「もちろん!」(←とても良い席でした。でも当然チケット代はかなり高め。)

「地元の人に人気のパニーニ店は?」

「このお店です。わかりづらい場所ですがとても美味しいです!」(ホントに激ウマだった。)

「週末にアッシジまで行きたいのですが。」

「車とガイドを手配致しましょう。」(快適なプライベートツアーでした。)

そんな具合で本当に助かり、いい思い出がたくさんできましたが、今は自分で何でもその場でササっとネット検索ができる便利な時代。地元に暮らす人の情報は頼りになるけれど、自分で調べた結果(我が家の場合はリサーチは夫ですが…)、それがハズレたり当ったり。それもまた後からは思い出に☆

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そしてサヴォイの向かいにあるのが老舗カフェ“Caffè Gilli”(カフェ・ジッリ)

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サラダ、パスタ、パニーニ、スイーツと幅広なカフェメニューなので、お腹の具合に応じて食事を済ませられるし、何より便利な場所なので休憩ティータイムにもヨシ。フィレンツェ滞在中は一度は立ち寄る場所。

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フィレンツェで必ず行きたい場所と言えば、4年前に訪れた際にすっかり大好きになったのが“Museo di San Marco”(サン・マルコ美術館・修道院)。あの時、ここは必ず再訪する!と決めていた。

(4年間の記事⇒ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/51908604.html PCからのみ画像は見えます。但し数字をクリックしてね〜)

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天気も良かったので、1階のサン・アントニーノの回廊は一際美しく見えました。そしてすぐに目に飛び込んでくる優しいタッチのフレスコ画。

ここはまるごとフラ(ベアート)・アンジェリコの美術館。

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Saint Peter Martyr Enjoins Silence

シーッ!なこのフレスコ画、とても好き。

こうして最初にサン・ピエトロ(聖ペトロ)に言われたら心静かに観ないと!

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食堂だった場所に描かれたギルランダイオ「最後の晩餐」。

今はこの部屋はお土産コーナー。

そういえば、4年前はこの美術館も写真撮影は禁止でした。現在はフラッシュ使用は禁止ですが撮影は許可されていました。

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1階の巡礼宿泊所だったフロアにある「リナイオーリの祭壇画」。

リナイオーリ(リネン商組合)が発注した作品だそう。真剣に見つめるムッシュがなかなか動いてくれなかったので、、そのままパチリ。

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「十字架に祈る聖ドメニコ」。

15世紀初頭から活躍したフィレンツェ派を代表する大画家、フラ・アンジェリコ(天使のような画僧)は人格者としても名高い敬虔な修道士。本名はGuido di Pietro(グイード・ディ・ピエトロ)。

彼は筆をとる前に祈りの言葉を口述し、特にキリストの処刑図を描く際は涙を流しながら描いていたと語られてます。

「天使のような」なんて形容されてみたい…無理ですね…とか思いながら1階を鑑賞。そして、いざ2階へ♬

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2階への階段を上がると、この美術館の代表作品、フラ・アンジェリコの最高傑作と言われる「受胎告知」がお目見え。

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美術の専門的図画法についてはわかりませんが、とにかくこの絵が好き。「受胎告知」というテーマの絵画はたくさん観ているけれど、今の私が一番好きな受胎告知はフラ・アンジェリコのこの一枚。

華美な感じや作り込まれたドラマの演出感はなく、マリア様の慎み深い佇まい、真摯に受け止める様子が心にジワジワ沁みてくる、そんな感じがする。

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食い入るように観ていると、大天使ガブリエルの羽根が光の当たり具合でわずかですがキラキラしている!残念ながらそのキラキラ感を私のカメラでは上手く撮影できませんでしたが、改めてこの羽根の美しさは素晴らしい!と。

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2階は修道士房に分かれていて一部屋ごとに違った壁画が描かれ、様々な修道院ゆかりの品も展示。

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どの部屋の壁画が好きか見比べながら一部屋ずつ鑑賞。

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これはちょっとマグリットっぽくも見える?!

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わりと難しい老け顔で描かれることが多い赤子のキリストですが、「王座の聖母子と8聖人」に描かれたこのキリストは可愛いさがあって印象に残りました。

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騙し絵のようですが、こちらは図書館だった場所。

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ここで静かに話しながら仲良く同じペースで鑑賞する年配のご夫婦がいたのですが、お互いに感想や意見を述べながらで、その姿がとても素敵に見えました。

「ねー、私達も…」と思ったけど、夫はいつも通り早いペースでスタスタと行ってしまって姿無し…。

やっぱり美術品は自分のペースで鑑賞するのが一番。。

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こちらも傑作と言われる「マギの礼拝」があったのは、修道院の大パトロン、コジモ・ディ・メディチの専用の小部屋。階段で小上がりになっていて、日当りがよく明るい部屋でした。

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その一方で、ちょっと怖い気持ちにもなったのは、この修道院で活動していたサヴォナローラの肖像画や遺品(マントや聖書)を展示した元院長室。

15世紀末、激しい反メディチ家の説教を行い、イタリア戦争に乗じて1492年に実権を握って神政政治を行った修道士、ジロラモ・サヴォナローラ。

市民の贅沢を戒め、堕落の元凶として裸婦を描いた絵や楽器を没収、焼き捨てるという「虚飾の焚刑」を実施し、ウッフィツィ美術館でのガイドさんによるとボッティチェッリの作品の多くもその時期に焼却されたそう。

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でもその厳し過ぎる政策は次第に民衆の支持を失い、反対派の宣教師の反発も強まり、最後はローマ教皇によって破門、彼自身が焚刑にされてしまう。その様子を描いた絵が飾られていましたが、この部屋にはあまり長居したくない感じで、早々に出てしまいました。

いつの時代もその時代に求められてリーダーとなる人がいるけれど、厳し過ぎることや成果の出ない政策にはあっという間に民衆の心は離れ、不満が募ってしまう。

ちょうど先日アメリカ大統領選が終わって次期大統領が決まったばかりですが、各国、各個人が色々と感じる中で新大統領はどんな政治を行うのか、実現できるのか…と思いながら、ちょっと怖かったサヴォナローラの部屋を思い出しつつBlog更新。

おまけのパリはBelle et Bonne

「ご褒美は全ておあずけ…」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1328.html


Hotel Savoy(ホテル・サヴォイ)

Piazza della Repubblica, 7, 50123 Firenze

+39 055 27351

https://www.roccofortehotels.com/hotels-and-resorts/hotel-savoy/

Caffè Gilli(カフェ・ジッリ)

Via Roma, 1/red, 50123 Firenze

+39 055 213896

http://www.gilli.it/

Museo di San Marco(サン・マルコ美術館)

Piazza San Marco, 3, 50121 Firenze

+39 055 238 8608

 

 

KEICO

新潟県の旅館に生まれるも女将にならず、上京、進学、就職、まさかの出逢いと結婚。
約10年間のOL生活の後、2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆


そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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