パリでウォーホル・アンリミテッド

秋晴れが気持ちイイ！

11月とは思えぬ気温と青空に恵まれ、エッフェル塔も秋空に眩しく立っていた日に、

先月から"Musée d'Art moderne de la Ville de Paris"（パリ市立近代美術館）で始まった

Andy Warhol（アンディ・ウォーホル）の展覧会、"WARHOL Unlimited"

（ウォーホル・アンリミテッド）展へ行ってきました。

久しぶりに訪れたパリ市立近代美術館でしたが、チケットがファッションカメラマン、

ヘンリー・クラークによるもの。

ランバンのブラウスを着たモデルさん、綺麗！とちょっと嬉しくなりました。

パリでも特に若い人を中心に人気の高いウォーホル。

入るまでに30分くらい並び、館内もとても混み合っていました。

本展は、アメリカ国外ではこれまで展示されたことがないという"Shadows"シリーズ全作の

ヨーロッパ初公開を記念し開催されるウォーホルの回顧展。

"Shadows"は、17色102点のシルクスクリーンで構成された、長さ130mを超す大作。

これだけのスペースに展示されてこそ感じられる世界。

同じデザインモチーフを17の色彩を組み合わせて構成したシルクスクリーンの作品がこうして

一堂に揃うとスゴイ！壮観な眺めでした。

20世紀を代表するアーティストでアメリカポップアートの第一人者のAndy Warhol（アンディ・ウォーホル）。

初めてその作品を見た時は、これは芸術なのか？と不思議に思いました。

というのも扱うテーマが豊かなアメリカ的な消費社会の象徴的なものが多く、ある意味

とても身近なもの。

日常で大量生産されるモチーフをシルクスクリーンで大量生産するアート...。

そのエスプリはアートが高尚で一部の人だけのものではなく、誰もの身近にもあるだと感じる、

それがポップアートの一面なのかな、と。

本展ではShadowsシリーズ以外にも多くの代表作が展示され、シルクスクリーン作品の他にも

ウォーホルがプロデュースしたロックバンドの映像作品などもあり、『Brillo Boxes』（1964年）

から『Self-portraits』（1966-1967年、1981年）までの約200点と見ごたえのあるものでした。

好きなジャッキーだ！と思って近づいた作品は、"Jackie"（8 variations）。

笑った彼女とちょっとぼやけ気味の彼女。

この作品は、ジョン・F・ケネディ大統領が暗殺されて間もなく発表されたものだそうで

ジャクリーン・ケネディの事件前後の表情を混ぜたもの。

事件前の明るいと笑顔と事件後の影のある表情を並べることで、加熱する悲劇のヒロイン

報道を皮肉ったものだそう。

これにはどんな思いや意図が込められているのだろう？と思いながら観ると単純に見えた

ものも見え方、感じ方が変わるのが面白いウォーホル作品。

東京の自宅に飾っている2年前のノエルに買ったスカルの一枚も改めて見たら違って感じら

れるのかも...。

（関連ブログ⇒　https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/archives/joyeux-noel.html　）

最後に自分の写真をウォーホル調に合成できる？コーナーがあったのですが、長〜い行列で時間が

かなりかかりそうだったので断念。

60年代に残したと言われるウォーホルの有名な名言が

「将来、人は誰でも15分間は有名人になれるだろう」。

事件や事故、誰にでも起こり得ることで有名になることは確かにありそう。

興味深いのは、80年代にそれを言い直して

「誰でも15分以内に有名人になれるだろう」にしたこと。

今の世の中にこんなにSNSが広まることを知っていたのかも？！

おまけのパリは「水着を買いました！」をBelle et Bonneで

⇒　http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-793.html

à demain(^.^)/~~

＜info＞

"Musée d'Art moderne de la Ville de Paris"（パリ市立近代美術館）

11 Avenue du Presidént Wilson, 75116 Paris

http://www.mam.paris.fr/

"WARHOL Unlimited"（ウォーホル・アンリミテッド）展は2016年2月7日まで。