ジョナタンの思い出に乾杯♡
道中、あ〜あジョナタンがいないとワインの楽しみが半減だし、しかもダニエルも今はNY中心だし…お料理も雰囲気も今後は変わってゆくのかもと思うと寂しい…とか思いながら今年初めてのパリ1区のレストラン“Spring”へ。
が、いきなり大好きなポティロンスープ&青カビチーズ「ゴルゴンゾーラ」入りが美味しくて、一瞬でそんな淋しい気持ちは失せてしまった…。
前菜は帆立とグレープフルーツをアボガドのクリームでいただく。
アクセントにはカラスミ。 このバランスがとてもスプリングっぽいお料理。
さて、ワインはどうしよう?
これまでは毎回ほぼソムリエ・ジョナタンのワインペアリングコースでいただいていましたが、今宵は久しぶりに1本をじっくり飲みたい気分☆
と言う訳で、ワインリストから選んだのはアルザスワイン、Marcel Deiss(マルセル・ダイス)の“MAMBOURG(マンブール)2006”。
このワインをひと口飲むとどんどん思い出が蘇る〜。
まず浮かぶのはもう10年以上前になるアルザス旅行。コルマールのワイン畑と花咲くカラフルな街並み。そしてそこで出会った日本人女性Kさん。不思議な出会いで数年後に一緒にボルドー旅行までしたのは、ついこの前のことみたい。
そのKさんが「ケーコさん、アルザスワインが好きならパリでマルセル・ダイスのワインを飲んでみて!まだ日本にはほとんど入ってないから」と。
「マルセル・ダイス」メモメモ、とメモした数週間後、このレストラン・スプリングにジョナタンがやってきた。ダニエルから「ここで働くことになった新しいソムリエだよ」と紹介される。
初めてジョナタンに会った日、リストに「マルセル・ダイス」を見つけたので飲んでみたいと言うと、メガネの奥のジョナタンの瞳がキラキラ光った☆(気がする)
中世の本の1ページのようなキレイなエチケットは一度見たら忘れない☆
アルザス出身のジョナタンはことの他、このワインへの思い入れもあったようで、当時はパリでもまだそれほどの人気ではなかったこのワインの魅力を熱く語ってくれました。
K「葡萄は何ですか?」
J「ふふふ、それがスゴイんです!アルザスのピノ全部☆」
K「ピノ・ノワール、ピノ・グリ、あとピノと言ったら…」
J「ムニエ、ブラン、それからえーっと、えーっと…。あれ、どうしたんだろ?!ど忘れ。出てこない…」
K「オーケー」(ま、聞いてもわかんないし〜と適当な相づち)
が、この時未来のソムリエ・チャンピオンはド忘れした葡萄品種がどうにも気になったらしく、しばらくすると分厚いワイン本を持ってやってきまして、マンブールのページを広げて1つずつ葡萄を示してくれたのだ…。説明し終わった後のジョナタンはとてもスッキリした笑顔でございました。
魚料理はアンコウとチコリ。これがコーヒー味☆
チコリの苦味とコーヒーの苦味が合う(^u^)ワインとも無論合う。
と、ジョナタンを思い出しながら美味しくいただく。
その彼が昨年末にこのお店を去り、今後はどうするのかな?と思っていたら、カナダへ行くことになったと。
え…カナダとはあまりに意外で遠くてびっくり。。
肉料理は仔羊☆
ファーストサービスは骨付き肉。
セカンドサービスは、ポテトで巻いたもの。
いつもファーストサービスがレストランっぽい綺麗めなお料理で、セカンドがビストロ風なカジュアル料理。
どちらかというと個人的にはセカンドの方が好きなことが多い…。
デセールは3種。
左手前からバニラアイスにホットチョコレートがけ、崩したフォレ・ノワール、ベルガモットクリーム(中にはキウイフルーツ)。
中でも絶品だったのは、崩した再構築系フォレ・ノワール★☆(美味しくてカメラ寄り過ぎでブレた…)
またお名前を聞きそびれてしまったけれど、有名レストランGUY SAVOY(ギイ・サヴォワ)からやってきたパティシエくん(かなり若い)がこの厨房に入ってからデセールは格段に美味しくなったと感じます。
カフェに添えられるキャラメルもそのパティシエくんが作っているらしく、とにかく濃厚で、そのゆっくり長く口の中でとろけてゆくのが食後のちょっとした贅沢タイム♬
こうしてジョナタンを思い出しながら今年初めてのSpringで久しぶりのアルザスワイン・マンブールをじっくり味わいました。
そして彼のカナダ移住を思うと、最近私の周りでは彼だけはなく、フランスを離れることを決めたという話をちらほら伺うな…と。
その理由は税金の高さだったり、ここ何年かの景気の悪さもあるそう。そんな中でこの春の大統領選挙で景気や社会はどう変わるのか期待や不安は色々な様子。選挙権もなく、パリ東京行ったり来たりの私は傍観者の立場ですが、それでも大好きな国のことなので、これからどうなるのか、関心は大です。
À demain(^^)/
☆気ままに綴るBelle et Bonne Blogも更新☆
今日は、「オシャレ可愛く肉食」
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<info>
Spring (スプリング)
6 Rue Bailleul, 75001 Paris
http://www.springparis.fr/
<Profile>
KEICO
新潟県の旅館に生まれるも女将にならず、上京、進学、就職、まさかの出逢いと結婚。
約10年間のOL生活の後、2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
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