パリの子ども事情

ヴァカンスの集中レッスン:STAGE/パリのバレエ事情(8)

新学期に入り9月中旬からは子どもたちの習い事も始りました。
9月、新年度の習い事は夏のヴァカンス前の6月中に申し込みを済ませるところが多く、そして、学校での午後のアトリエやエチュード(放課後に宿題を学校でするシステム)も今週あたりにすべて決まります。
子供たちの1週間のスケジュールが決まって、ママンたちも落ち着いた頃ですね。
パリ市の放課後の取り組みはとても興味深いので、また他の時にお話ししますね。

今日は"STAGE"集中レッスンについて。
2ヶ月ごとに2週間のヴァカンスのあるフランス。
休みごとに長男のバレエスクールではSTAGEが3日間あります。
その他に、夏のヴァカンス中には有名バレエスクールが1週間規模のSTAGEを募集します。


長男はコンクールCNDの予選で金賞を受賞し、その副賞でノルマンディのウルガットという街で開かれる6日間のSTAGEに招待されました。

日程を見てみると、夏休みの8月中旬でした。
こうなると、家族で過ごすヴァカンス地をこのSTAGEの開かれるノルマンディに決めるしかありません。

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夏休みのSTAGEは、その家族も楽しめる場所が多いのかも? このウルガットは海の街でドーヴィル、前回紹介したトゥルーヴィルといった北の海の観光地が近いのです。
他に、こちらも海の街ビアリッツなどでも同じスクールの女の子たちがSTAGEに参加しました。

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パリの魚屋さんは8月中閉まっているので、こんな海の幸が食べられるのも嬉しい海の街。

さて、まずは海から少し内陸に入った林の中の会場を確認。
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敷地内には体育館が4棟。
テニスコートやサッカー場等もあり、総合スポーツセンターです。

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大きな体育館で登録。
カテゴリー別に色分けしたブレスレットとTシャツや時間割表をもらいます。
このブレスレットはSTAGEの6日間はずしてはいけないのですが、それがまたモチベーションを保つ効果があったように思えます。

この6日間のスケジュールはだいたいこんな感じでした。
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朝、8時30分に集合。
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敷地内に小川も流れています。

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水路もあって、橋を渡り、ジャズダンスの体育館へ向かうのが気持ちいい朝の散歩。

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(1)30人ほどの生徒達がここで生ドラムのリズムで練習します。

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長男はジャズダンス初体験です。
体重移動がクラシックとは違うとか......。

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すべて自分の持ち物をバッグに詰めて、移動のたびに持ち運びます。


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(2)午前中の2時間目はクラシックバレエ。
生ピアノでの練習です。
男の子も数人参加しています。

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午前の部は12時で終了。
給食はこんなレストランで。
レストランの上は部屋になっていて、宿泊しながらSTAGEに参加することも出来ます。

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食後は1時間お休みがあるので、宿泊している男の子のお友達の部屋でリラックス。
それにしても、すごく散らかっている10歳児の部屋。


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(3)午後は、ちょっと難しい? コンテンポラリー・ダンス。
アフリカン太鼓、縦笛などの生演奏で踊ります。


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(4)午後の2時間目はBarre au sol 。
体のいたる所を動かします。
目のストレッチまで!

16時。
すべて終了。

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ちょうど隣町に滞在していた、パリのスクールのジャックリーヌ先生も毎日のように見学に来て下さった。
かなりキツい6日間だったけれど、その効果もあって長男のモチベーションは下がる事がなかった。

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敷地内の宿泊施設には、まるでハリーポッターの学校のような洋館もあり「来年は泊まりたい!」と意欲的。

STAGEが終了して2日間は本当の意味で家族のヴァカンス。
親友家族の家に泊まらせてもらっていたので、みんなで海を散歩。
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晴れた最終日は水着にもなれた!(北の海は涼しいのでなかなか水着で遊べない)
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パリに戻るとすっかり秋の気配。
ヴァカンス最終週はパリのスクール恒例の3日間のSTAGEがすぐ始まる。

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そこで、長男が思った事。
「イザベル(ジャックリーヌ先生の娘さん)のジャズダンスのクラスも受けたい!」
ということ。
このスクールでは、クラシックの他にジャズのクラスもあるのです。

バレエ一直線の長男は、今週から週5日間スクールに通うことになる。
これを叶えるには、長女の(家族の)サポートなしでは難しい。
そして、クラスも増えれば月謝も増える。
色々考えた長男は「もう、もえ(長女)にちょっかい出さないよ。あと、お小遣いの4€いらないよ」
という宣言! 

この言葉だけで充分だと思う。


【関連記事】
パリのバレエ事情(1)https://madamefigaro.jp/paris/blog/maiko-matsunaga/post-1335.html
パリのバレエ事情(2)https://madamefigaro.jp/paris/blog/maiko-matsunaga/post-1338.html
パリのバレエ事情(3)https://madamefigaro.jp/paris/blog/maiko-matsunaga/post-1355.html
パリのバレエ事情(4)https://madamefigaro.jp/paris/blog/maiko-matsunaga/4nijinski.html
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パリのバレエ事情(7) https://madamefigaro.jp/paris/blog/maiko-matsunaga/7-3.html

松永麻衣子

パリ在住ジャーナリスト

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