ノルマンディー 8月のマルシェ 『スイカのスープとアーモンド・キューブ』

パリのマルシェとレシピ。

ヴァカンスの真っただ中、静かなパリから北へ2時間のノルマンディーに来ています。

ノルマンディーといえば、海の幸、りんごにシードル、そして、乳製品も。
この地方ならではのヨーグルト、チーズ、塩バター入りのキャラメルやコンフィチュールもおいしい。

今日は、Trouville(トゥヴィル)のマルシェへ。ここはマルグリット・デュラスが晩年、居を構えて盛んに執筆したところ。

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街の中心に連なるスタンド。日曜は地元の人とパリから来ているヴァカンス客で、ごったがえしています。

海沿いの街に来て、やっぱりワクワクするのは、漁船から水揚げされたばかりの魚。

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今朝も大漁だったという腕っぷしの太い漁師さん。

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かけ声も陽気で勇ましい漁師のおかみさん。「どうよ! 凄いでしょう」と胸を張る。

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日本では高級魚のホウボウをはじめ、地魚は飛びっきり新鮮なうえに格安。これだから、港町は、楽しくてしょうがない。ホウボウはアクアパッツアに。鯵は夏野菜をたっぷり入れたエスカベッシュにしようか……

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右から、カマンベール、Livarot(リヴァロ)とPont l'Eveque(ポン・レヴェック)。地元のチーズは生乳から造られたもの。

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このマルシェで一番大きな、野菜とフルーツのデパート。威勢の良いお兄さん達と夏野菜のボリュームに圧倒されながら、一気にテンションが上ります。

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フランス産のスイカは、小ぶりなものが3種類。奥にある、黄金色のミラベル、緑のプラムRaine Claude(レーヌ・クロード)は地元産、秋の初物。

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南仏からの甘いメロンは最盛期。

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ひと通りの買い物が終わったら、もう一つのマルシェ、隣りの村Touque (トゥック)のブロカント(蚤の市)へ。夏はフランスの田舎、いたる所で開かれているので、気ままにぶらぶらと見て廻るのもヴァカンスの醍醐味です。

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海辺ならではの、こんな面白いお宝も。

 

さて、立派なスイカを見つけたので、デザートを作ってみました。

■『スイカのスープとアーモンド・キューブ』
Soupe de pastèque et cube d'amande

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材料 6人分

 

スイカ  500g
ガムシロップかはちみつ(甘さが足りなければ、お好みで) 少々
キューブ
アーモンド・ミルク(もしくは、豆乳か牛乳) 600cc
砂糖   大さじ5~6
アガアガ(粉寒天) 小さじ2
水  大さじ2
ミント 少々

 

1.鍋にアーモンド・ミルクと砂糖を入れて中火にかける。
2.小さなボールにアガアガと水大さじ2を入れ混ぜてから鍋に注ぎ、泡だて器で混ぜながら沸騰。
3.器に流し入れ、あら熱を取ってから冷蔵庫へ。固まったら器から出して、包丁でキューブ状に切る。
4.キューブが固まるのを待っている間に、スイカを丸くくり抜き(40個くらい)、タネを取り除いて残りをミキサーでスープに(甘みが足りなければ、シロップかはちみつを)。冷蔵庫で冷やしておく。
5.ガラス器に丸いスイカとキューブを入れて、スイカのスープを注ぎ、ミントを飾る。

暑い暑いスペインでは、夏のエナジー・フードといわれるアーモンド。これを飲むと元気が出てきます。

ラストエンペラーに仕えた最後の宦官の回顧録の話ですが・・・紫禁城での夏の夜勤、何もすることが無く、とにかく蒸し暑い。そんな時に、料理番にスイカを搾ってもらい涼をとった・・・というのを読んで、なるほど、さすが漢方は理にかなっている!と感心。スイカは体の熱を取り、腎臓を潤すもの。その話を読んでから、本当に体が火照るときはスイカのジュースを作っています。
体の中からいたわって、まだまだ続く暑い日々を乗り切りましょう。

■Marché Trouville マルシェ・ トゥヴィル
営)水・日 8〜13時

Boulevard Fernand Mourceaux , Trouville-sur-Mer 14360

SACHIYO HARADA
料理クリエイター

長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が9月発売予定。

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