パリ7月のマルシェ『桃とミントのサラダ』
パリのマルシェとレシピ。
パリはヴァカンスに突入! 静かになってきたパリのマルシェとは反対に、観光地や人の集まる田舎のマルシェは活気付いています。
今日は、パリから北へ車で1時間ほどのところにある古都Senlis(サンリス)へ。
ここは、かつてフランスの王族が住んでいたところ。城下町独特の落ち着きと品の良さを感じます。
中心にそびえ立つゴシック様式の荘厳なカテドラル。
中世の佇まいがそのまま残る美しい町には、気軽に泊まれるB&Bやメゾン・ドットがたくさん。また、「パトリス・ルコントの『髪結いの亭主』や数々の映画が撮影されているのよ。」というのが住んでいる人たちの自慢です。なるほど、角から馬に乗った騎士が出てきそう。
さて、マルシェの方に歩いていくと......
入り口には、はっとするような趣味の良いブーケを作っているお花屋さんが。
パリのマルシェでは、お目にかかれないようなクオリティと値段ともに、ここで暮らす人たちの生活水準の高さが伺えます。
はちみつ造りを趣味にしている人が多いフランスですが、こちらの花の横には"エリック&サンドリーヌの養蜂場"の文字。「これはうちの庭に置いてある巣箱から採ったものなの。」と店主。
今年初めて「食べたい!」と思うイチゴを見つけました。太陽を浴びた露地ものならではの素直な甘みは、近くのイチゴ農園で朝穫りされたばかり。「コンフィチュールを作るから!」と張り切るおばさまが、10キロお買い上げ。中央には、熟したグロセイユが。
Oise県の農家のスタンドには、畑から直送の泥付きの新ジャガが。このマルシェには籠を持っている人が多い。
この春から夏にかけては、寒くて長雨だったせいか、キノコ専門店には秋のものが早々と並んで。左の珍しい高級キノコがあっという間に売れていきました。
巨大なオマールにヒラメ。週末のごちそう用に高級食材を買っているおじさまがいました。とかく、この町の人たちはリッチな様子。
毎夏の愉しみは、この甘く香り豊かな平たい桃Pêche plate(ペーシュ・プラ)。旬になると、熱い紅茶に桃を入れてから冷やしたピーチティーや薄切りにした桃とミントをたっぷり入れたデトックス・ウオーターを作ります。
買い物がひと通り済んだら、友人おすすめのブーランジェリーでバゲットとフランを買い、アットホームな感じのサロン・ド・テでひと息。お茶を飲みながら話していたのは、スタンドの人たちも地元の買い物客も、ゆったりとしていて親切。話しかけてきてくれる人も多くて、実に感じがいい。いつも忙しいパリジャンとは全く違います。
「ああ、いつかここに住みたい!」と、すっかり気に入ってしまいました。また何度でも足を運びたいマルシェです。
"桃とモッツアレラ"はひところ流行っていたそうですが、一度いただいて以来、夏のごはんの定番になっている組み合わせ。今日は爽やかなミントを入れたサラダを作りました。
■『桃とミントのサラダ』 Salade de pêche à la menthe
材料(4人分)
桃 2~3個
マスカット 少々
グロセイユ(あれば) 少々
ミントの葉 少々
モッツアレラ 1個
-ヴィネグレット-
桃 1/2 個
レモン汁 大さじ1
塩 少々
グレープ・シード・オイル 大さじ2
1.桃、モッツアレラをそれぞれ、食べやすい大きさに切り分ける。
2.ヴィネグレットの材料をすべて混ぜ合わせて(桃はよく洗って、皮付きのまま)ブレンダーで撹拌してから、茶こしなどで濾して器に。
3.すべての材料を皿に載せて、ヴィネグレットをかけていただく。
桃の汁を入れたヴィネグレットを添えてみましたが、シンプルにオリーヴ油と塩だけでも美味しいので、桃が旬のうちに是非試してみてください。
■Marché Senlis マルシェ・サンリス
営)火・金 7~13時
Place de la Halle 60300 Senlis
サンリスへ:パリ Chatelet les HallesからRER-D1線(30分)Chantilly- Gouvieux駅下車、バス(20分)Senlis着*サロン・ド・テ Le comptoir Senlisien 2, impasse de la Chaufferette 60300 Senlis
*ブーランジェリー Boulangerie Frères Artisans 22, Place de la Halle 60300 Senlis