いぬパリ

2月のヴェネチアから、ジュデッカ島の船大工

いぬパリ

こんにちは、吉田パンダです。先日、南仏へ出張するためにパリからTGV(新幹線みたいなもの)に乗ろうと、タクシーで駅へ向かいました。渋滞にも引っかかったけど、無事駅に到着。「39euroになります」、はいはい、いま支払いますよ......と思いきや、え......あれ? 財布がないよ! ないないない。ポケットにカードもない。家に戻る時間もないし、家人に来てもらう時間もない。もう、「ない」のオンパレードです。財布、忘れました。どうしよう。えーっと、タクシー代はツケでいいかな? ←ムリだから。結局、先に来ていたライターHさんに電話をしてタクシーまで来てもらい、お金を借りることで一件落着。携帯電話まで忘れてなくて良かった。Hさん、ほんとにほんとにありがとう! ラーメン奢ります! いやー、皆さんも忘れ物には十分気をつけて下さいね......。大丈夫、カメラは忘れません。

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さて、今回はちょっと遡って2月のヴェネツィア紀行から。フェニーチェ劇場にて、流れる曲はブルックナーの7番。


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オーケストラの皆さんが私服なのはリハーサルだから。


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元ガイドのルチアーノさん。エリザベス女王やジョージ・クルーニーも案内したという「フェニーチェ劇場の生き字引」おじいちゃんが、縁あってこっそり中を見学させてくれました。オペラのセリフは全て頭に入っているというルチアーノさん。こちらが日本人ということもあって、この時は歌劇「蝶々夫人」から「ある晴れた日に」を口ずさみながらのご案内。お世話になりました。


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朝のサンタンジェロ広場。ちょ......今にも倒れそう......という鐘楼はサント・ステーファノ教会のもの。


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この時もいまいち天候がすぐれないヴェネツィア。カモメの背に乗ってジュデッカ島へ渡ります。


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島に着いたら、まずは腹ごしらえ。

Ristorante al Storico Crea
https://www.facebook.com/alstoricodacrea/


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ベネツィア風の前菜。イワシにタコにムール貝......これだけでもう、お腹いっぱいになりそうなくらいのボリューム! 美味しゅうございました。


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晴れた日はさぞ眺めが良いだろうなと思う、窓の外。


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さて、食後はなんと1200年代と同じ手法で現在も制作を続けているという、船大工の工房を見学させて頂きました。


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ちょうど、ゴンドラの船体を180度回転させようとしているところ。


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ゴンドラは漕ぎ手の重心を考慮に入れて、やや右手に傾いて作られているそうです。


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眼光鋭い、船大工のフランコ親方。
http://column.madamefigaro.jp/culture/uchida-yoko/80.html


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この時工房にいた唯一の女性、シルヴィアさん。お見受けしたところ、かなり独立してまかされているようでした。


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ゴンドラの装飾も木彫り。こういう木彫ができる職人も、今は数少ないのだとか。


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「ゴンドラはな......生きているんだ。命がある」とフランコさんが思っているかどうかインタビューしていないのですが、その有機的なフォルムに親方の魂が込められていることは伝わってきました。思い返せば数十年(!)前、中学生の時に「技術」の授業で木製の折りたたみ椅子を製作し、結局折りたたむこともできない、ただの斜めに傾いた椅子を製作したのはワタクシです。ゴンドラが作られる現場を見ていても、一体何がどうして木々が組まれて、こうして芸術品が立ち上がってくるのか見当もつかないのですが、とにかくゴンドラそのものが美しい。フランコ親方、ありがとうございました。次回はパリの日常からお届けする予定です。どうぞお楽しみに。

吉田パンダ

写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida

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