ボブ・ディラン、メンフィス、ピエール アルディ???

PARIS DECO

ピエール アルディが来年の春からの新しいラインATELIER collectionを発表した。これは一種のアイデアのラボラトリーといったコレクション。創造性という点に重心を置き、見た目も技術という点においても実験的に創られている。今回発表されたのは靴とバッグの合計11型だ。

161124_paris_deco_01.jpg161124_paris_deco_02.jpg
161124_paris_deco_03.jpg161124_paris_deco_04.jpg

Atelierコレクションの発表風景から。実験的なラボラトリーのイメージだ。左下のサンダルのヒールの名前はALCHIMIA。

このコレクションのアイデアの出発点となったのは、イタリアのスタジオ・アルキミアだそうだ。ここからエットーレ・ソットサスが独立して若手のデザイナーや建築家たちと1981年につくったのが、有名なデザイン集団のメンフィス。グループ結成に際してメンバーが集まったときに、流れていた音楽がボブ・ディランの『Stuck Inside of Mobile with the Memphis Blues Again』だったというのが命名の由来とか。鮮やかな色合わせ、遊びのある独創的なデザインが1980年代に好評を博した。メンフィスが旗手となったポストモダンの時代をしらぬ若いデザイナーたちには新鮮なのだろう。デパートのボン・マルシェのメゾン・フロアの来春の新作で、メンフィスにインスパイアされた椅子というのが発表されたところだ。American Apparelがメンフィスのメンバーだった、ナタリー・ドゥ・パスキエによるプリントのコレボレーションをしたのは2年前のこと。そうそう、11月10、11日にロンドンのサザビーズで亡きデヴィッド・ボウイが所蔵するアート作品や家具などのオークションが開催されたが、その中にも棚のカサブランカや椅子のリヴィエラなどを含むメンフィスの品がけっこう含まれていた。1980年代に購入したのだろうか……。

161124_paris_deco_05.jpg161124_paris_deco_06.jpg

左:デヴィッド・ボウイ所蔵品の競売を報じる11月8日付のLe Figaro紙でも、メンフィスの家具を写真入りで紹介。
右:メンフィスにインスパイアされたという、デンマークのKEVIN HVIID STUDIOによるベンチ。ボン・マルシェで来年の2月から販売が始まる春の家具より。

このコレクションの発表に際して、ピエール アルディはスペインの雑誌Apartamentoの創始者3人とコラボレーションをした。これは今インテリアに興味を持つ人々が最も心待ちにするインテリア雑誌で、3人とはADのオマール・ソザとマルコ・ヴェルラディ、そして写真家のナッチョ・アレグルである。彼らによるポップなビジュアルがコレクションの魅力とスピリットを見事に表現している。ピエール アルディの新しい冒険から、目を離さないようにしよう。

161124_paris_deco_07.jpg

161124_paris_deco_08.jpg

161124_paris_deco_09.jpg161124_paris_deco_10.jpg

Apartamentoの創始者が手がけたAtelierのファーストコレクションのビジュアルと、NO.18 が目下書店で入手できる最新号。テキストは英語でかかれている。レイアウトやビジュアルを眺めるだけでも楽しめる雑誌だ。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

madame FIGARO.jpの
最新ニュースをお届けします

LATEST ENTRIES

BRAND SPECIAL

    BRAND NEWS

      • NEW
      • WEEKLY RANKING
      SEE MORE

      RECOMMENDED

      WHAT'S NEW

      LATEST BLOG

      FIGARO Japon

      FIGARO Japon

      2017年6月号 No.492

      homme et femme 男と女。

      MORE DETAIL

      madame FIGARO.jpではサイトの最新情報をはじめ、雑誌「フィガロジャポン」最新号のご案内などの情報を毎月5日と20日にメールマガジンでお届けいたします。