Parisienne file.vol.13 サシャ・フロック=ポリアコフ/エコール・ド・ボザール学生
アートと暮らす、パリジェンヌのインテリア術。
パリジェンヌファイル
小さい頃から身の回りにはいつもアートが溢れていたというサシャ。
「曾祖父、祖父、そして父がアーティストという環境で、たくさんの作品に囲まれていました。そしてギャラリーを経営する母は、現代作家との親交も深く、わたしの身近にはいつもアートがあります」。
芸術の中で生まれ、育ち、そして、自身も大学で美術に関わって暮らしているから、サシャにとってアートとは、存在するために不可欠な表現方法なのです。
数年前の引越の時に、壁のペンキ塗りや床など、すべてをリノべーションしたそう。そうして完成した室内の白い壁には、さまざまなアートを並べて、ポップでおしゃれなウォールギャラリーが完成しました。「家族や友達の絵や写真、コラージュ、そして自分の制作作品などを好きな場所に好きに飾るだけ。アートって、気持ちが自由になれて、まるでリラックスできる避難所みたい。だから、インテリアにもどんどん取り入れて、心地よい空間を作りたいんです」
自分だけのギャラリーで、ヒーリング空間に
【テーブルはお気に入りのオブジェで飾る】
ノルマンディのアンティーク店で買ったテーブルには、サシャが描いたトランプカードの作品や、アスティエ・ド・ヴィラットの陶器、オリエンタルな動物のオブジェなど、キッチュとクラシックの折衷様式でまとめています。
【玄関のドアはおしゃれなムードボードに変身】
インヴィテーションカードや、個展のポスター、家族や友達の写真など、パーソナルな思い出のものをランダムに重ねてコラージュ。
【家族と友人、そして自作のウォールギャラリー】
リビングの中央にある壁面は、額層したアートを飾ってギャラリー風に。「2003年に開催した父の個展の作品"Life after Life"や、1980年代に祖父が描いた自身のポートレートと祖母の絵画、友人からの誕生日プレゼント、そして自作のイラストなど、異なる時代や作品を自由に並べています」
【ローズ色のベッドルーム】
ベッドルームは、曾祖父のセルジュ・ポリアコフの印象画をメインに、家族の写真やイラストを飾って。ローズ色を中心に夢のあるファンタジックな空間に。
ロシアとイギリス、フランスの血を引く、パリ6区生まれのパリジェンヌ。 印象画家の巨匠、セルジュ・ポリアコフを曾祖父に持ち、父は著名イラストレーターのFLOC'H(フロック)、母はギャラリーオーナーという芸術一家で育った彼女。現在は、パリの国立高等美術学校の3年生で、デッサンを専攻している。
photos:MANABU MATSUNAGA, réalisation:HIROKO SUZUKI