サイエンスに基づくスキンケア、ダーマロジカが本格上陸。
Beauty 2019.06.17
セラピストのための教育機関から発祥し、最先端のサイエンスにアプローチして健康的な素肌を引き出す化粧品を次々と世に送り出すスキンケアブランド、ダーマロジカ。日本への本格上陸を前に来日したCEOに、ブランドの魅力について語ってもらった。
ダーマロジカのCEOオーレリアン・リス氏。1986年の創業以来、世界中のスキンセラピストの育成と最先端の商品開発に携わる、美容業界のトップランナー。近年ではAI機能で肌状態をチェックする「face mapping」などのシステム開発にも着手。
――まずはダーマロジカのこれまでの歩みを教えてください。
「ダーマロジカの創業者であるジェーン・ワーワンドは、英国でプロフェッショナル・スキン・セラピストの資格を所得した後にアメリカに渡り、全米で初となるスキンケアセラピストの育成機関『International Dermal Institute(国際皮膚研究所)』を開設しました。当時アメリカで出回っていた化粧品は、合成着色料や香料、刺激物などの添加物使用は当たり前。そこでジェーンは、肌の健康を第一に考えたスキンケアプロダクトを開発するに至ります。原料には研究所の高い基準を満たしたものだけを厳選。それがダーマロジカの始まりです」
――製品づくりで大切にしていることは?
「スキンケア製品をつくるという以上、何より結果を出すことが大切だと考えています。とはいえ、安全性の高さも同じくらい重視しなくてはいけません。自然由来の原料を最新のサイエンスと融合させて、効果のあるスキンケア製品をつくる――我々の使命はそこにあります」
――ナチュラル、エコ、サステナブルなど、美容業界は‟クリーン・ビューティ”のムーブメントが目立ちます。
「『ダーマロジカは、クリーン・ビューティなのか?』と聞かれることがよくありますが、その答えは『NO』! なぜなら、ダーマロジカは単なるクリーン・ビューティの枠には留まらないからです。創業以来ずっとクリーンであり続けていますし、さらにナチュラルなだけでは不十分。サイエンスの力をもってして、結果を出す商品づくりをしていると自負しています」
――スターアイテムについて教えてください。
「ダーマロジカの商品は、そのほとんどがサロンから生まれたものです。たとえば、デイリー マイクロフォリエントは角質ケアのできる洗顔料ですが、毎日使っても肌を傷つけない、とても穏やかなパウダーになっています。さらに肌をワントーン明るくする効果もあり、私自身、毎朝使うほど気に入っています。じつは、この商品の開発には日本が関係しているんですよ。ジェーンが日本滞在中に米作農家の人たちの手が美しいことに気がつき、そこから米を原料に使用することを思いつきました。当時は特別だった角質ケアをデイリーアイテムに落とし込んだこの商品は、ダーマロジカの知名度を世界的なものにした立役者でもあります」
2001年の発売以来、世界中でさまざまな受賞を果たしてきた、トップセラー製品の角質ケア洗顔料。デイリー マイクロフォリエント 74g ¥8,856/ダーマロジカ
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――エイジングが気になる人へのおすすめ製品はありますか。
「ダーマロジカは、アンチエイジングをコンセプトにはしていないものの、肌をできるだけ健康的に導くことに重きを置いています。これからの季節には、保湿しながら紫外線から肌を守るダイナミックスキンR SPF50が、エイジングが気になる肌におすすめです。フリーラジカルによる肌ダメージ、紫外線被ばくによる皮膚酵素の活性化、そして糖から受けるダメージをブロックする成分を配合しているので、肌の老化を抑制する働きをする、とても機能的なアイテムになっています。なめらかでべたつきを抑えたテクスチャーで、使用感もパーフェクト。夏場は特に重宝しますよ」
有効成分が肌にハリと潤いを与えつつ、強力な紫外線をカット。ダイナミックスキンR SPF50 50㎖ ¥10,908/ダーマロジカ
――本国で昨年発売されたバイオルミンC セラムも評判です。
「最先端の研究で、それまで脆弱だったビタミンCを安定したビタミンC複合体にすることに成功しました。従来商品の3倍以上のビタミンCを、肌の表面だけでなく、深部まで届けることができる、とても画期的なアイテムになっています。肌にハリや透明感をもたらし、ネガティブ要素をスローダウン。肌本来の持つ力を引き出すことにかけては、最注目のアイテムです」
肌が本来持つ防御システムを強化。さまざまな肌トラブルを事前に察知し、細胞の損傷を食い止める。バイオルミンC セラム 30㎖ ¥12,960/ダーマロジカ
――日本での展開について教えてください。
「よりグローバルな展開を期待できる新しい時代になったと考えています。具体的には、写真を撮るだけで簡単に肌分析ができる『face mapping』を推進したりと、サロンの専門性をデジタルツールを通じてアピールし、より多くの人に商品を手に取ってもらいたいと願っています。専門家とのライブチャットでスキンケアの相談をできるようにするなどの機能を将来的には日本でも実現させて、ハイレベルなサービスを提供したいですね。まだ実験的なところもありますが、デジタルでブランドを息づかせたいというのが私の目論見でもあります。日本の皆さんもご期待ください」
texte:ERI ARIMOTO