Things to Do! 2020 生理についてきちんと考える。
Beauty 2020.03.15
生理について話す時、伝える時、恥ずかしさから声が小さくなるのはもうおしまい。いまこそ、生理と向き合う時です。
「生理をインフラに」
日本は、私たちは、生理を特別視しすぎなのではないかと思うことが多いです。最近ではピル服用に関する議論も盛んだけれど、ピルを服用して生理や妊娠を管理することや、生理の回数を減らすことは「不自然」だという意見をインターネット上でよく目にします。母親とピルについて話していても、なんとも言語化しづらい嫌悪感を全身から感じてしまったり。でも、そんなことを言ったら、機械による延命治療を行うことも「不自然」なことだし、ここまで長生きすることや出産回数が減り、生理の回数が戦前と比較するとおよそ9倍にもなっていることも「不自然」なのではないかと感じます。高層ビルが立ち、車に乗って移動し、パソコンで連絡を取るという「不自然」な状況になっているからこそ、あらためて何が「自然」で何が「不自然」なのかを見直したほうがいいと思うんです。
生理用品のデザインに関しても、同じ。従来的な「専業主婦」が車で大型量販店に行き購入するものだという生理用品の概念を、見直すべき時が来たのかもしれません。男性と比べたらまだ低いものの、女性の平均年収は毎年のように上がり、女性の可処分所得は上がっているといえます。働く女性の存在も「自然」なものとなりつつあります。
その時代で、何が当たり前で自然なのかは、日々変化していくものです。だからこそ、生理の当たり前も見直していくべきです。生理は「特別なもの」として扱われていますが、ある意味、ただの排泄行為。だからこそ「生理の日でもハッピーに!」なんてメッセージのない、もっとシンプルなパッケージデザインのものが必要です。当たり前のように、どこでも生理用品を買えるというシチュエーションも。生理が特別なものではなく、毎月ある当たり前のものとして受け入れられ、話しができる未来であったら……。生理という存在がインフラのひとつみたいに、捉えられる日が来ることを信じ、願っています。
ハヤカワ五味
1995年生まれ、東京都出身。起業家。2019年に、生理用品のセレクトショップ「イルミネート」プロジェクトを発足。
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生理の日もナプキン不要!?
あの不安を取り除くショーツが登場。
第4のサニタリーアイテムとして注目を集める、吸収機能性のショーツ。ニューヨーク発のブランド「シンクス」が世界的に浸透しているなかで、ついに日本でも生理用ショーツブランド「ピリオド」がデビューする。特殊な多層構造によって漏れを防止するショーツは、生理前のおりものが多い時期にショーツだけで快適に過ごせて、家庭用洗濯機での洗濯も可能。生理の始まりや終わりに下着や衣類を汚す心配がなくなるので、憂鬱な不安からも解放してくれる。
右から、ヒップハガータイプ ¥4,950、スポーツタイプ ¥4,400/ともにピリオド
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texte:GOMI HAYAKAWA, réalisation:SAYA YONEKURA