デリケートゾーンについて、知っておきたいこと。

Beauty 2021.04.23

ジェン・ガンター博士は、最新作『ヴァギナのバイブル』で、女性の性の神秘をタブー視することなく解き明かしている。

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21世紀に入り、性のモラルが解放されたにもかかわらず、自分の性生活に満足している女性は半数しかおらず、3分の1が挿入だけでオーガズムに達するという。 photo : iStock

哲学者のカミーユ・フロワドヴォー・メトゥリーは、性や女性の身体について語るこの新しい方法を「フェミニズムにおける性の転換期」と表現する。クリトリス、バスト、セクシュアリティに関する本...このたび、フランスで、ジェン・ガンターによる400ページ近いヴァギナの「辞書」が発売された。婦人科医であり、女性の健康と苦痛治療の専門家として33年のキャリアを持つ科学者が、確固たる意見を述べている。

Gスポットは存在しない

衛生、ランジェリー、月経、出産、セックス、整形...この本の中で、著者はすべてのテーマに、現実的に、しかし不安をあおることなく取り組んでいる。

この機会に、いくつかの真実を確認しておこう。

まず、Gスポットは存在しない。1950年にエルンスト・グレフェンベルグ博士によって発表された、この魔法のような非常にエロティックなゾーンは、実際には「クリトリス複合体」の一部に過ぎないという。膣の入り口にあるこのポイントを刺激することは、体の中で唯一の快楽専用の器官であるクリトリスを刺激することに等しいとガンターは考えている。

もうひとつ、我々が注目すべきなのは、21世紀に入って、性のモラルが解放されたにもかかわらず、性生活に満足している女性は半数にとどまるということ。3分の1が挿入だけでオーガズムに達するという点だ。

さらにジェン・ガンターは、膣洗浄に反対する立場をとっている。彼女は、膣は不浄なものではなく、ましてや危険な細菌がはびこっているわけではないと主張する。それどころか、女性は誰でも自分の膣内に微生物叢を持っており、外敵から内部を守っており、さらに「自浄作用」があるという。

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最もシンプルなデリケートゾーンケア

シャワーやサウナ、デリケートゾーン用のスプレーは、善玉菌を壊し、臭いや性感染症を助長するのでやめたほうがよい。同様に、VIOの処理は清潔さに貢献するどころか、感染症のリスクを高めるという。

また、膣カンジダから逃れるために、パイナップルを食べたり、糖分を控えたりする人もいるが、ガンターの回答は明白だ。「カンジダ対策のための食事はないが、腸に良いものは膣にも良い。ゆえに、フルーツや野菜、乳酸発酵食品を積極的に取り入れるべきだ」

デリケートゾーンのケアはできるだけシンプルであることが鉄則。ガンター自身は、洗顔剤の「CeraVe」のドライスキン用を泡立てて使い、外陰部はココナッツオイルで保湿しているという。

婦人科領域の美容整形手術が急増化

婦人科領域の美容整形市場が爆発的に拡大しているが、それは過剰で、危険をはらんでいる。具体的には、大陰唇の縮小手術、膣の若返り治療、G-ショット(膣内へのコラーゲンやヒアルロン酸の注入)、O-ショット(クリトリスへの多血小板血漿注入)、「締まりをよくする」ためのレーザー治療などだ。

自分の性器の見た目にコンプレックスを持つ女性が増えているという。グンターによれば、このような手術は、肉体的にも精神的にも非常に不快な場合にのみ行われるべきものであり、無駄なことも多いという。

Jen Gunter著「La Bible du Vagin」Editions First刊 

texte : Marion Louis (madame.lefigaro.fr)

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