パリ街歩き、おいしい寄り道。

カフェ・トゥルノンと、ティントレット展。

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少し前に、トゥルノン通りにあるアスティエ・ド・
ヴィラットへ行った帰り、ふと隣にあるカフェを見て、
そういえばここはお肉がおいしいんだった!と
思い出した。外に出ていたメニューを見ると、
「オーブラック牛」と囲った箇所がしっかりある。
それで、今度リュクサンブール美術館に行くときには、
ここ、カフェ・トゥルノンでごはんを食べよう!
と思ったのだ。
やっと機会ができて、ランチに出かけた。あらためて
しっかりメニューを見たら、メインにお魚は一皿。
お肉も、アンドィエットか鴨のコンフィで、そのほかは
オーブラック牛が7品。フィレ肉、アントルコット、
タルタルステーキ、チーズバーガーもある。
やはり王道で、アントルコット(リブロース)をレア
の焼き加減でお願いし、付け合わせはフリットにした。
久々に、めちゃめちゃ、これぞフランスの牛肉!って
いう味のお肉を食べた気がする。
結構な熟成具合の少し透明感のある濃い肉色で、よく
噛んで、味わって食べた。
ソースは付いておらず、塩胡椒のみ。
私としたことが、全部食べきれず少し残してしまった
のだけれど(本調子じゃなかったのです)、また食べに
行きたい! フリットがとってもおいしくて、こちらは
残さずいただきました。
デザートの代わりに、小さなお菓子がいくつか付いて
くる「カフェ・グルマン」を頼んだら、カヌレがふたつ
も乗っていた。これで8ユーロはとてもお得だと思う。


リュクサンブール美術館では、ルネサンス期の画家
ティントレット展を開催中。
たまにこれくらい古い作品を目前にすると、観る前に
気持ちの準備が必要になる。やっぱり、19世紀後半
や20世紀初頭の絵画とは重厚感が違うなぁと思うのだ。
それにしても、力強さとか迫力がすごかった。
呼応するかのように、胃に収まったはずの、勝負を挑
まれているかのような力強い味わいだったオーブラッ
ク牛のステーキを感じたほど。
館内に、鉛筆を削っては模写を続けるムッシュがいた。
鉛筆が紙の上を走る音を耳にしながら、絵画を観るの
はとても気持ちがよかった。
情熱が伝わってくるような作品群の中にあった、
色のトーンがなんとも美しいに数点に見惚れて、
結局、閉館までいた。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


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