夏バテに対抗するために食べるもの。
猛暑日が続いてしんどいですね……。
夏バテ防止のための食べ物、と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、土用の丑の日の鰻かもしれません。
連載「江戸の食文化と料理、再発見。」で、夏の土用に鰻を食べる習慣は江戸時代に定着したと知り、先人は季節に順応する知恵を持っていたのだなあとあらためて感じています。
わたし編集YUKIはいままでさほど気候や気圧の影響を受けないほうでしたが、ステイホームでの作業が多くなり、影響を受けまくっています。いつも肌寒いほど空調が利いた、天気や時間の経過がわからないオフィス空間で日々長い時間を過ごすことを残念に思ったりもしていましたが、どんな時も同じように集中させてくれる、理想的な環境でもあったのだなあ、と新たな発見でした。これまで不満に思っててスミマセン、と自分の机に謝りたい気持ちです。
同時に、季節によって身体が欲するものが変わること、食べ物や生活習慣によって体調管理することのおもしろさも発見しています。そんな自分にとって夏の土用でもうひとつ大切なのが、梅の土用干し。
梅を漬けたのは6月。まさに“梅雨”の頃に梅が旬を迎えます。作業する前日に水に漬けたさまは美しく、部屋中が梅の香りに満たされて、幸せな気分になります。これで1キロほどで、今年は5キロ漬けました。
塩漬けにしたり、赤紫蘇を入れたりする過程は、自分の手と道具、容器をすべて消毒して行うため、いつも写真が撮れないのですが……
土用は過ぎてしまったけれど、この連休についに太陽の下へ! これが初日の様子。
3日目の朝。だいぶ梅干しらしくなりました。
乾いて小さくなった梅たちは先に室内に取り込み、冷ましてから梅酢に戻します。
晴れた日に3日3晩干せば、1年中活躍してくれる、頼もしい存在である梅干しが完成します。梅酢を数滴水に溶くと、酸味と塩分を好きなように調節できるスポーツドリンクになり、夏の必需品。その季節に人が求めるものが旬を迎えるようになっている、その不思議さをあらためて感じます。
夏バテ対策のドリンクといえば、前述の「江戸の食文化と料理、再発見。」今月の記事には、美容にもよいとされるアレが登場します。ぜひ楽しみにお待ちください。
ARCHIVE
MONTHLY