栗山愛以の勝手にファッション談義。

手持ち服で考える、いま着たい21-22年の秋冬モード。

2021-22年秋冬パリコレクションが終わった。
1年前ならこの段階で次のムードを何となくつかめていたが、コロナ禍もあってかまだ発表されていない主要ブランドがいくつかある。よって、もこもこファーやミニ丈、カラフルなスパンコールあたりが目についたものの、これがキーワード、と言い切るのは時期尚早。もうしばらく様子を伺わなければならない。

がしかし、少しでも新しい展開を見てしまったからには心がそちらに向いてしまうのがモードバカの性。これから春の暖かさを感じる季節だというのに、秋冬の装いを先取りしたくて仕方がない。

ということで、このたびはいますぐにでも取り入れたいスタイルを秋冬からピックアップしてみたい。まず着手したいのは、メンズコレクションの時から気になっていた、プラダに代表される身体にぴったりフィットする柄ニット使い。もちろん発売は当分先だし、季節も異なる。春物を中心とした手持ちのアイテムで再現に挑戦させていただく。

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最もイメージにぴったりなのは、2020年春夏のマリーン・セルのタイガー柄を描いたようなトップ。それに15年くらい前に買ったコム デ ギャルソン・コム デ ギャルソンのカーディガンを重ねて袖をまくれば、それっぽい感じになるのではなかろうか。

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3年前、初ランウェイを見てすっかり心を奪われ、その足で買ったマリーン セルの無地のぴったりトップも、レイヤードすればクリアできそう。

襟付きのシャツを重ねていたルックに倣って、上にヴィンテージの白いポロシャツを着てみるとか。さらに2019年春夏のミュウミュウのコートを羽織り、袖をまくって完成。 

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ぴったりアイテムといえばメゾン マルジェラ。私はブルーのボディスーツを持っている。こちらも無地なので、コム デ ギャルソンのパンキッシュな穴開きニットを重ね柄っぽく見せてはいかがだろう。その上に、ノワールと言ってもケイ ニノミヤではなく、かつて展開されていたコム デ ギャルソンのフォーマルラインの丈が長めのジャケットを着て、腕まくり。

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プラダのウィメンズでは、スパンコール使いがハイライトだったと思う。となれば、最後はスパンコールアイテムと。2016年春夏のドリス ヴァン ノッテンの柄のトップは透ける素材なので、下に先ほどのマリーン・セルの紫のトップをレイヤード。その上に2021年春夏ジュンヤ ワタナベの総スパンコールTシャツというのもアレンジ編としていかがでしょうか。

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そんなこんなで商品が発売されるのを待ちきれずに手持ちのアイテムをあれこれ駆使して時間を費やしてしまったが、こんな時に思うのは、やっぱり買ったものは大事に取っておくべきだということ。頻繁に着ることがなくなっても、時代の気分で必ずと言っていいほど登場する機会が巡ってくるし、スタイリングを変えれば何度でも新たな気持ちで向き合うことができる。
あー、あと半年くらい先の話ですけど、秋冬シーズンの到来が楽しみです。

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栗山愛以

ファッションをこよなく愛するモードなライター/エディター。辛口の愛あるコメントとイラストにファンが多数。多くの雑誌やWEBで活躍中。

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