猫ごころ 巴里ごころ

タンタンは実は女の子だった?

タンタンは女の子だった?とツイートしたら、たちまち二千回以上もリツイートされて、タンタンの熱狂ファンから、「もしそれが本当だったら、僕の青春を返せ!すぐに!」などと穏やかでないものがきたりして、あわててしまった。
あらためてその影響の大きさに驚いた。

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『Tintin: The Complete Companion (Adventures of Tintin)』Michael Farr著
Egmont UK Ltd.

普段は、大して役にも立たないプチ情報を流していて、平穏に過ごしていたのに、いきなり虎の尾を踏んづけてしまったらしい。大事な僕たちのヒーローに、なんで難癖をつける、というわけ。

ことの発端は、フェイスブックから始まったそうだ。フランス人のジャーナリストが、フェイスブックで、どうもタンタンはアンドロジナスではないか、または女の子かも知れない、といい出して、それに反応してネット上で喧々諤々いろんな意見が飛びかったという。原文は読んでないけど、「ル・ポアン」の記事によると、ハドック船長との初対面の場面で、酔っぱらいの船長に、タンタンが酒を止めるように説教をするその口調が、いかにも女性的だし、第一「黒い島」では、タンタンはスカートをはいている、などと怪しい疑惑の場面が、いくつもあるという。

大胆な仮説だし、想像が膨らんでおもしろいので、頭から離れない。「タンタンの冒険」の実写版を撮ったスピルバーグに、今度は女優で撮ってほしいといいたい位だ。

「このスープ、もらうわよ。ピカビア」

うちの食卓でも、時々ネコと食事をシェアすることがある。チキンスープを作って、鶏肉はピカビアに、残り汁はスープにもらう。

だから最近フランスで『愛猫と自分のためのレシピ』という本が出版されたときいて、嬉しくなった。ヴェロニック・アイアシュとローラ・ズイリというふたりの女性が共著で書いたもの。読んでみたいものだ。

 

村上香住子

フランス文学翻訳の後、1985年に渡仏。20年間、本誌をはじめとする女性誌の特派員として取材、執筆。フランスで『Et puis après』(Actes Sud刊)が、日本では『パリ・スタイル 大人のパリガイド』(リトルモア刊)が好評発売中。食べ歩きがなによりも好き!

Instagram: @kasumiko.murakami 、Twitter:@kasumiko_muraka

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