オトコが好きなファッション!? ライターの本音トーク

皆さんに感動を分け与えたい、地下鉄の車内広告。

心が揺り動かされたことを「感動」と呼ぶならば、
近頃もっとも感動したのは、
この車内広告ですよ。

ある日に、銀座線に乗ってましてね。
スマホを眺め続ける習慣がないもので、いつも車内広告にぼんやりと目をやってます。

車内広告がいちばん目に飛び込む場所といえば、プシューと開く扉の横の四角いヤツですよ。
「中学受験 日能研」が、難解な受験問題をいい大人に投げかけては、解けない我々の心をボキボキと折ってくる、例のヤツですよ。

この日も質問形式の広告が掲載されてたんですが、
「ん?日能研??じゃねーぞ !?」


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昭和レトロなイラストつきで、出された問題とは、

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宇宙人にさらわれた可能性があるときに、記憶を取り戻すためにすべきことは?

1 音楽を聴く
2 幼少期のアルバムを見る
3 今朝見た夢を思い出してみる
4 催眠をかけてもらう

あ〜〜〜、意味分かんね〜、なんだよこれ !?
「宇宙人にさらわれた可能性がある」ってなんだよ!
そんな可能性ねーよ!
解答も、どれが正解だか分かるワケねーし、しかも、けっこう真っ当な答えばっかだし。

思わず凝視しちゃいましたわ。
今どき感ゼロなのが素敵すぎるわ〜〜。

と、しばらくしてから気づいたんですけどね、「日清 焼きそばU.F.O」の広告なのでした。
「なんだ、そーゆーことか」、と、完全ナンセンスを期待した身としてはプチ残念感漂っちゃったんですけど。
それでも通常の広告の発想なら、「記憶を取り戻すためにすべきこと」の解答項目の一つに、
「日清 焼きそばU.F.Oを食べる」
を入れますよね、ぜったい。
それをやらなかったのは広告制作者の意思か、クライアントの日清の意思なのか。
いずれにせよ、諸手を挙げて賛成でございます。

ただですね、広告に書かれた「UFO対策模試」ってのをウェブサイトで見たら、
わりと大マジの(っても学者でなく、UFO研究家の考える)、宇宙人絡みのQ&A検定ページが組まれてまして。
それをちょっとやってみたんですけど、
……うん、子供のころの宇宙人へのファンタジーな憧れを失った私には蛇足だったといいいますか、この広告のような遊び心も見られず…。
車内広告だけで完結してたら、ふざけ具合が最高だったのにね!と思っちゃいましたとさ。
(すみません、日清さん)

 

photos © Kazushi Takahashi

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高橋一史

明治大学&文化服装学院卒業。編集者がスタイリングも手がける文化出版局に入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。担当ジャンルは、ファッション&音楽。退社後はフリーランスとして、原稿書き・雑誌編集・コピーライティング・広告ディレクション・スタイリングなどを行う。

kazushi.kazushi.info@gmail.com

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