最近の香港と今年最初の上海蟹セット
長らくご無沙汰してしまいました!
日本でも報道されているように、香港はここ3ヶ月以上、政情不安が続いています。
「大丈夫?」と心配して連絡を下さる方も多くて、その度に答えているのが「日常生活はほとんど通常通り」ということ。
住んでいると情報もあちこちから入りますから、何か起きそうな日や時間には、そちらにはいかない、的な判断がしやすいというのがありますが、観光客の皆さんには、そうもいかないので、やはり万が一を考えて、公に香港への観光を今、お勧めすることはしていません。
とはいえ、かなり旅慣れた人、香港に何十回も来ているリピーターの友人はおそるおそるながら来ていて、しっかり楽しい時間を過ごして帰ったりもしてはいます。
いちばん影響を受けているのは、ホテルとレストラン。観光客が減ったのに加えて、何かが起きる確率が高い中心地に、週末食事に行く地元の人が減ってしまっているというのが原因です。
とはいえ、どこのレストランも一生懸命美味しいものを用意して頑張っているので、応援したい気持ちではいっぱいなのです。
そんな状態なので、皆さんが遊びに来られるのは先になるとしても、香港はちゃんと元気だよと発信しないとなーと改めて思っているところだったりします。
前置きはそんなところで! 本日2019年最初の上海蟹をいただきました。
上海蟹と言えば10~11月がシーズン。ここ数年、本土からの蟹に汚染が見つかって輸入できなくなるなど、盛り上がりにかなり欠けていた中、どんどん存在感を増しているのが、上海蟹と同じ種だという北海道産のモクズ蟹。
今日うかがったOld Baileyでも、安全性を重視してこのモクズ蟹を使っていました。
小ぶりで味が薄めとよく聞いていたのですが、ここ数年の経験から質が上がってきたのでしょうか、十分美味しかったですし、やっぱりこの蟹を使った調理はお手のものですからね。
特にこのOld Baileyは「江南料理」と呼ばれる、上海周辺のエリアの料理が中心ですから、見事なものでした。
私が試したのは、8コースの上海蟹テイスティング・メニュー。
最初にいただいた前菜が、大好物のクラゲの黒酢漬け、湯葉の胡麻油和え、糯米酒に漬けた卵。
そして誰もが愛する小籠包も、この季節は蟹の卵入りというのがお約束。おなじみの味にぐっと深みが加わります。
こちらは燕の巣入りの上海蟹スープ。味わい濃厚なところを燕の巣がほどよく和らげてくれる感じで、飲みやすいんです。
そしてやって参りました、北海道産ですが上海蟹! 1杯で210gと小ぶりです。大きめのサイズが欲しい人は追加料金でオーダーできるそう。私としては他にもいろいろなメニューが入っているから、蟹本体はこれでちょうどいいです。
近くで、手際よくウェイターさんが蟹をばらしてくれます。
バラバラにした蟹を、再びこんな風に並べてくれました!
このお店で私のお気に入りメニューである、フワフワ肉団子の獅子頭も、この季節は蟹肉と蟹みそいりです!
季節の濃厚緑色野菜はやっぱりお約束。
蟹味噌麺と蟹味噌あんかけ炒飯は、本来どちらかを選ぶのですが、この日は少しずつ両方試させてもらいました。両方美味しいけど、こちらの麺はやっぱり最高。ぬるんとした感触と、蟹の風味が相性いいんですね。
漢方で体を冷やす蟹には、体を温める生姜を組み合わせるのがお約束なので、デザートには白玉の生姜スープ。
シーズンはだいたい11月中がピークで、12月中頃までおそらく続くそうです。
季節の風物詩ですから、まずは1回目をクリアして満足です。もう1回は必ず行くぞ!
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