できればおうちの中にいたい、お隣のミヌーシュ。
れいわ、レイワ、0羽、0話、令和、明けましておめでとうございます。
まだ携帯もパソコンも、この新しい言葉の変換に対応していないあたりに、新しい友達ができたみたいな新鮮さを感じます。えーっと名前、これで漢字合ってたっけ、的な。
フランスはまだ4月30日でしたが、日本の日付が5月1日に変わる頃、愛すべきうちの大家さんのマダムが「天皇に。」と言って、ワインを一本、恭しく持ってきてくれました。私を見つけるといつも、腰を90度ちかく曲げてお辞儀をしてくれる(それが日本人への最上級の礼儀だと思っている)、かわいいマダム。
私のフランス生活はまる2年になりますが、その間に起こって、生涯忘れることがないだろうな、と思うできごとを3つ挙げるとすれば、それは「W杯フランス優勝、ジレジョンヌデモ、ノートルダムの火事、令和を迎えた」でしょうか。4つですね。
5月1日は、メイデーなのでフランスも祝日です。すずらんを贈る日として、もう日本でもだいぶおなじみになっていますね。私たちも、くだんの大家さんのマダムと、お隣さんカップル、お隣のお隣さんご家族に、すずらんを1輪ずつ添えて花を贈りました。
花マルシェで。大きなピオニーに、真っ白なあじさい。ピオニーは5〜6本入りで6ユーロです。
お隣さんカップルと言えば、一緒に暮らしているこの子もご紹介せねばなりません。
名前はミヌーシュ(Minouche)、性別はメス。お年は7歳か8歳。道にいたところを保護された元ワイルドストリートキャットゆえ、正確な年齢はわかりません。特徴と言えば、元野良猫なのにインドア派、ということでしょうか。
自分の家から締め出される度に、間違ってなのかわざとなのか、我が家の前で「開けてください。入れてください。」という顔して座っています。
時にはガラスをカリカリひっかいてアピール。ああ、けなげなミヌーシュ。
ミャウ「あ、お隣さんが締め出されてます。」
「ちょっと、ちょっとちょっと、そこのヒト。写真撮ってないで開けなさいよ。」
外に出ていても、そんなに楽しそうな顔はしません。
ミャウにちょっかいをかけられると、うざったそうに怒るミヌーシュ。一方、怒られていることをぜんぜん気にせず背後から飛びつこうとするミャウ。「これだから最近の若い子は。」と呆れ顔のミヌーシュと、かまって欲しいミャウ、それはまるで職場のお局 vs ゆとり新入社員の攻防を見ているようなスリルあるやりとり。影からこっそり眺めては、日々シャッターチャンスを狙う私です。
「あ〜若いやつの相手は疲れます。早く家に帰りたいな〜。」
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