コルシカ島で猫さがし。犬と橋とリル=ルッス。
ヨーロッパ全土を襲っている熱波のせいで、こちら、現在の気温は39度。予報を見てみたら、明日は最高気温42度ですって。家から一歩も出たくありません。こんな暑い日は、薄暗い家の中でブログを書くに限ります。
だいたい私はブログを書く時、まず、「これ載せたい」という写真があって、そこから文章を考え始めます。写真ありきです。なんなら、すごく楽しい出来事を経験しても、写真撮り忘れたから書かない。みたいなこと、あったりなかったり。
そして今回のブログで皆さまにお見せしたいのは、犬の写真です。猫さがしブログですが、今日の主役は、犬。犬と決めたら、犬! 犬の話半分コルスの話半分でお届けします。
さて、前回、前々回とコルシカ島最南端の街、ボニファシオの様子をお伝えしました。ボニファシオを出て、次に向かうは島の北西部に位置する港町、リル=ルッス(L'Île-Rousse)!
リル=ルッスまでは、島の東側の道をずーんと北上した後、島の真ん中の山越えをする、距離にして約210kmの道のりです。210kmと聞くと大したことない気もしますが、ほとんどが狭ーいうねうね道。途中、海に浮かんだりして休みつつ、4時間、5時間かけてドライブです。
車の窓を開けていると、いたるところからイモーテルのカレーのような香りが漂ってきます。この丘を覆う黄色い花がイモーテルかどうかは、遠すぎて正直わかりません。
そんな過酷な旅路で、たまたま休憩のため車を止めた道端で出会ったのが、例の犬。こやつです!
「どうもこんにちは。」
なぜこの犬がそんなに印象に残り、写真を撮りまくってしまったかと言うと。この犬には、ひとつ特技がありまして。
「いいですか。見ててください。」
「そーれっ!」
ぴょーん、とな。て感じに、大きな石から橋の闌干に、軽々と飛び移ったかと思えば、なんとそのまま、幅30cmくらいの欄干の上を歩いて橋を渡って行きます。橋はまあ、けっこうな高さ。
「もう一回見たいですか? いいですよ、ぴょーん!」
犬が欄干を歩いているこの「アルティアーニの橋」(Pont d'Altiani)、実はフランスの歴史的記念物として登録されている、由緒ただしき橋です。もとは、ジェノヴァ人によって14世紀に架けられたんだとか。
自慢げに欄干の上を行き来する犬。見ているこっちは、はらはら。ねえやめなよ、風が吹いたら落ちるよ、やめて、ねえ(と言いつつ、写真を撮るのはやめられない)。猫やヤギならともかく、こんな高いところに乗っかって歩く犬、私は初めて見ました。
欄干犬と遊んでいたら、もう一匹それはそれは愛らしいゴールデン・レトリーバー風の白い犬が登場。
ほんのちょっとの休憩のはずが、がっつり二匹の犬と遊んでしまい、大幅に時間ロス。でもまあ、これも旅の楽しみですね。
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なんとか到着した、リル=ルッス。ピエトラ半島の付け根に港があり、フランス本土からのフェリーも発着する、比較的大きな街です。ピエトラ半島の先端には、16〜17世紀にかけて沿岸部に多数建てられた、「ジェノヴァの塔」のひとつが残っていて、ここはちょっとした散歩と、海と街を見渡すのに、絶好のポイント。
住民たちが魚を釣ったりしている穏やかな景色を眺めつつ、気づけば夕日の時間。(夕日と言ってもこちらは日が長いので、夜22時ごろです。)ピエトラ半島越しに落ちていく太陽、とってもロマンチックで素敵でした。
(なんかこれ額に入れてトイレに飾ったら心安らかに用を足せそう。と思ってしまった写真。)
次回、コルシカ島旅行記、最終回です〜!
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