アフタヌーンティーパーティ
パリスタイルのテーブルデコールレッスンを、秋からリニューアル開講するため、少しずつ準備を進めています。
ちょうど、先日、食空間デコレーターのプロフェショナルクラスの最終レッスンが終了しました。最後のレッスンは「パーティテーブル」の実践で、企画立案、搬入、撤収まで全てグループで考えて頂きます。
前回クラスの記事は https://madamefigaro.jp/blog/yoko-tagaya/post-91.html
今回のテーマは「着席スタイルのアフタヌーンティ」
細部にまで拘った素敵なパーティでしたので、少しレポートさせて頂きます。
テーマカラーはホワイト、グリーンで、清々しい風が流れるような初夏にふさわしい空間。
芍薬は開花がデリケートなため、当日はこの3倍以上が持ち込まれ、その中から厳選したものを使ってアレンジ、というほど力の入れようです。エレガントな大人の香りで、名残の芍薬を存分に楽しむことが出来ました。
今期のプロコースの方は3名で、銀器から小さい小物に至るまでのテーブルウエアはご自宅にあるものをそれぞれが持ち合い、当日合わせます。
「ご無理のない範囲で有るものを。なければご希望のものをお貸しします」というスタンスですが、
こちらのクラスは、偶然にもクラシカルな食器がお好きな方ばかりで、ガルニエのクロスとヘレンド「インドの華」を中心に、ビクトリアンの銀器などが揃いました。
もちろん、「ブランド品は全く持っていなくて」「あまり知らなくて」という方もいらっしゃいますが、殆どのケースでグループの中には食器コレクターさんのようにお宝をたくさんお持ちのマダムがいらっしゃることが多く、皆様で持ちよると何とか形になるものです。
ティーフーズのうち、セーボリーなものはほとんどが手作り。
ティーフーズ担当の奈保美さんは、フィンガーフードのプロでもいらっしゃるので、この日の早朝、ロンドン旅行から到着したというのに、疲れも全く感じさせない様子で、ガスパチョ、サーモンのリエット、ココットのカレー等凝ったものを用意してくれました。
年々、飛行機疲れが回復せず、フライトでは機内エンターメントは一切無視し、フルフラットでひたすら眠ることだけに専念していても、むくんだ顔で数日間はもはや「人間」として全く機能しない私と比較すると、なんと優雅な振る舞い!ただただ感心します。
ご準備中の皆様、
手前が奈保美さん、奥左がテーブル担当梢さん、右がフラワー担当ひろみさん
今回も私は裏方に徹し、紅茶に合う初夏のチーズプラトーだけをご用意。
「チーズ&紅茶のマリアージュ」ミニレクチャーをいたしました。
スコーンに合わせたクロテッドも、同様にロンドンから持ち帰ってくて下さったハロッズのもので、そのなめらかさに一同感動!
クロテッドクリームは鮮度が命なので、フランスの「フロマージュブラン」のように、日本で購入すると、本国を出てから市場に出るまでの時間経過でどうしても固くなり、微妙に油っぽい匂いがしてしまうのですが、まさにこちらは上質な英国クロテッドの舌触り。このためだけにロンドンに行きたいと思わせてくれる逸品でした。
スコーン脇の小さなパープルのものは、「シシイのすみれ」
19世紀から続くウイーンの老舗お菓子店Gerstnerの、すみれの砂糖漬けです。
Sissiとは、ハプスブルク家フランツ・ヨーゼフ后妃エリザベートの愛称ですが、こちらは彼女がこよなく愛したお菓子として有名で、パッケージにも彼女の肖像画が描かれています。ウイーンにいらした方、きっとご存知なのでは?
今回、メインに使っているハンガリー「ヘレンド」は、当時、ドイツやフランスなど他のヨーロッパ諸国に比べると磁器製造に出遅れ、後進的存在でしたが、統治するハプスブルク家の絶大な擁護の元、一躍ヨーロッパの銘窯へと躍り出て不動の地位を築きあげることとなりました。
ヘレンドとハプスブルク家は切っても切れない関係で、王妃にまつわる器ヒストリーも数限りなく残っています。ちょうど、最近お土産にこのお菓子を頂いていたことを思い出し、当日持参しました。
パリスタイルのレッスンは、「木村硝子店」さんのギャラリーにて開催していますが、
後半には、社長ご夫妻もいらして下さり、進化系のティータイムを愉しんでいただくことが出来ました。
試行錯誤しながらも、レッスンをなんとか続けることが出来るのは、こうして一緒にテーブルを囲むことのできる方々との素敵な出会いがあるからですね。
皆様とのご縁に、改めて心より感謝を申し上げます。
皆様から、素敵なプレゼントも頂きました。
JO MARONEのディフューザー、とても洗練された香りで使うのが楽しみです!ありがとうございました。
パリスタイルの秋からのレッスンは、
テーブルの基礎を学べる「テーブルスタイリスト」コースと
インテリアや美食、歴史、プロトコールまでテーブルアートを総合的に学ぶ「食空間デコレーター」のコースを開講いたします。
食器や美しいものがお好きな方、是非お問合せ下さいませ。ご一緒させていただけますの心より楽しみにいたしております!
info@paristyle.jp
連日、猛暑のニュースに辟易しがちですが、
どうぞ、楽しい夏をお過ごしくださいますように。
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