平野由希子のおつまみレシピ

ロゼワインで「いちごと生ハムのサラダ」

こんにちは。平野由希子です。フランス料理とワインをこよなく愛し、料理研究家として仕事をしています。ふと気がつくと、仕事の8割ほどがお酒と料理に関わる仕事になっています。「好きこそものの上手なれ」を人生で実感しています。もしくは「為せば成る」とも言えるでしょうか。

この連載では、おつまみレシピを中心に、今飲みたいワインや色々なお酒の話、もっと料理とお酒を自由に楽しむヒントになるようなお話をできればと思っています。よろしければ、時々おつきあいいただけたら嬉しいです。

さて、今回のレシピは「いちごと生ハムのサラダ」です。

0209_2M2A3459-580.jpg

ここ2〜3年でしょうか、おつまみを作る時に、フルーツをよく使うようになりました。いちじく、柿、ざくろ、金柑などのフルーツはそのまま食べることは普段あまりないのですが、料理の素材としては欠かせない存在です。

IMG_6743-580.jpg

ソムリエのワインのティステイングコメントを聞いていると、レモン、グレープフルーツ、いちご、ブラックベリー、パイナップル、コンフィにしたフルーツ‥etc、いつもフルーツのことばかりだと思いませんか? それは、ワインにはフルーツの香りを想像する香り、色、味が含まれているからなのです。そう!だったらワインに合う料理作りをするのは、フルーツを使うことがペアリングの成功への早道。

IMG_6741-580.jpg


さて、今回のおつまみレシピはいちごと生ハムと合わせてみました。いちじく、柿ならば、ただ巻くだけでもいいのですが、いちごに生ハムを合わせるだけではもう一つぐっと来ないような気がします。ので、バルサミコ酢をかけてサラダ仕立てに。

IMG_6746-580.jpg

そういえば「いちごのバルサミコ酢かけ」が一時流行った時がありました。でも、30年ものなど長期熟成のバルサミコ酢、もしくはとろりと煮詰めたバルサミコ酢以外では、どうにもおいしくありません。今回は、いちごを潰してそこにバルサミコ酢を加えてサラダのドレッシングに。このレシピなら、手頃な価格のバルサミコ酢で十分。鴨や鶏肉のソースにもよさそうです。

今回合わせたいワインは、やっぱりロゼワイン。いちごは潰してみると、真っ赤ではなくロゼ色になります。食材とワインは同じ色を選ぶと口相性。日本酒ならば、微発泡の香りのよいタイプがおすすめ。生ハムとの相性もいいはずです。

いちごだからといって、可愛いだけの料理ではだめ。酸を加えることで味の奥行を出します。甘さと酸のバランスはとても大切なキーワード。料理、ワイン、そして、多分に人生にも、でしょうか。


<材料 2人分>
いちご 6粒
生ハム 2〜3枚
ルッコラ 1束
パルミジャーノチーズ 適量
オリーブオイル 大さじ1
バルサミコ酢 大さじ1
塩、こしょう 各適量

<作り方>
1 いちごは2粒をフォークでざっとつぶし、バルサミコ酢、塩少々を加える。
2 残りのいちごは半分に切る。生ハム、ルッコラは食べやすく切る。
3 2を1とオリーブオイルで和えて、こしょうをひく。

Wine365
自分にぴったりのワインに出会えるサイト「Wine365」では、平野由希子さんによるワインのためのレシピを日々更新中! 各界で活躍する人々が選ぶ限定ワインセット、パン&スイーツ、餃子、偏愛おつまみなどワインを楽しむための記事など盛りだくさん。ワイン好きは要チェック! http://www.wine365.co.jp/

平野由希子

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

ARCHIVE

MONTHLY

清川あさみ、ベルナルドのクラフトマンシップに触れて。
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
2024年春夏バッグ&シューズ
連載-鎌倉ウィークエンダー

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories