フィガロが選ぶ、今月の音楽[2016.08.19~]

Culture 2016.08.19

「フィガロジャポン」9月号に掲載した今月のおすすめ音楽情報を、madame FIGARO.jpでもお届け。チェックしておきたいリリース情報、注目のアーティストをご紹介。

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ホステス ¥2,268

 

重なり合う声が織りなす、現代の美しき賛美歌。

『ウィル』 ジュリアナ・バーウィック

 深い闇の中に溶け込むようなサウンド。そして、その闇に差し込むひと筋の光のように輝くマジカルボイス。ジュリアナ・バーウィックの音楽は、人の心を穏やかにさせるだけでなく、聴く者をあっという間に異世界へと連れていってしまうパワーを持っている。一種の宗教音楽といってもいいほど、神秘的なのだ。
 ブルックリンを拠点とする奇跡の声の持ち主は、2007年にデビューして以来、スフィアン・スティーヴンスやシャロン・ヴァン・エッテンなどから高く評価され、地道にキャリアを重ねてきた。この4作目となる新作は、ニューヨークの廃屋や工場、そしてポルトガルのリスボンなどを転々として録音されたという。ストリングス、ピアノ、シンセサイザーなどで構築されたアンビエントな音の海の中で、声と声を組み合わせながら美しいタペストリーが織り上げられていく様子に惹き込まれてしまう。

*「フィガロジャポン」2016年9月号より抜粋

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ユニバーサル ¥2,700

 

エキゾティックサウンドを、ゲストとともに。

『ソング・オブ・ラホール』 ザ・サッチャル・アンサンブル

忘れ去られたパキスタンの伝統音楽家の大逆襲。動画サイトで話題になったことから世界中でブレイクしたグループが、ボブ・ディランやスティーヴィー・ワンダーなどの名曲をカバー。しかも、ウイントン・マルサリス、ビラル、マデリン・ペルーといったジャンルを越えたゲストも多数集結し、東洋と西洋がエキサイティングに融合する。同タイトルのドキュメンタリー映画が8/13より公開されるなど、この夏一気にブレイクしそうだ。

*「フィガロジャポン」2016年9月号より抜粋

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インパートメント ¥2,376

 

爽快なロックナンバーを奏でる、3人組。

『クルーザー』 クルーザー

米国フィラデルフィアで結成されたスリーピースバンドが、これまでEPや配信などで発表していた楽曲をコンパイルしたアルバムを発売。もともと、ヴォーカル&ギターのアンディー・ステイツが宅録で楽曲制作をしていたが、メンバーを集めてバンドサウンドへと変化。シンプルながらギターやシンセサイザーなどで巧妙に練ったアレンジと、親しみやすいメロディが絶妙。夏に聴きたい鮮やかなポップロックがたっぷり詰まった一枚になった。

*「フィガロジャポン」2016年9月号より抜粋

réalisation : HITOSHI KURIMOTO

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