フレッシュなキャストで贈る問題作『春のめざめ』。

Culture 2017.05.09

誰もが通る通過点、"青春"の痛さと切なさ。
『春のめざめ』

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メルヒオール役の志尊淳 (中)、ヴェントラ役の大野いと(左)、モーリッツ役の栗原類(右)。あめくみちこ、大鷹明良らが脇を固める。

 演出家・白井晃が、KAAT神奈川芸術劇場・芸術監督就任2年目の第1作に選んだのは、ドイツの劇作家フランク・ヴェデキントの『春のめざめ』。1891年に書かれたものの、内容があまりにセンセーショナルなために上演禁止になったといういわくつきの戯曲。2006年にはブロードウェイでロックミュージカル化されて話題になった。今回は原作をもとにしての上演で、ギムナジウムに通う優等生のメルヒオール、その友人で劣等生のモーリッツ、幼馴染みの女子学生ヴェントラの3人を軸に、性への好奇心、周囲との葛藤など、思春期の少年少女が直面する悩みが炙り出されていく。
 「戯曲が書かれた頃と現在の社会の空気が、不思議に似ている」と白井は語る。上演にあたっては若手俳優たちとの共同作業を希望。オーディションを経て、フレッシュなメンバーがメインキャストに選ばれた。若い彼ら自身が抱える “ゆらぎ” が、作品をリアルに切実に見せてくれるはずだ。

『春のめざめ』
KAAT神奈川 芸術劇場大スタジオ(横浜・日本大通り)
日程:上演中〜5/23
一般¥6,500、U24チケット¥3,250
※5/5・6 のプレビュー公演は¥5,000

●問い合わせ先:チケットかながわ
tel:0570-015-415
※5/27・28京都、6/4 福岡、6/10・11兵庫にて公演あり。
www.harumeza.jp

*「フィガロジャポン」2017年6月号より抜粋

réalisation : KAORI SHINDO

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