配信によって世界に見出された、ポルトガルの歌姫。
Culture 2020.06.28
ポルトガルから世界にドリーミーポップを発信。
『ルーム・フォー・オール』 /マンデイ
インパートメント ¥2,420(5/29発売)
ひと昔前ならローカルポップとして限られた地域でしか聴かれることのなかった音楽も、ストリーミング配信の時代となったいまは世界中で楽しめるようになった。ポルトガルのリスボンを拠点に活動するフォーキーなボーカリスト、カタリーナ・フォルカオによるマンデイというソロプロジェクトも例外ではない。国内ではレーベル契約をし、アルバムリリースの実績もあるが、世界的には無名だった。しかし普遍性のある彼女の歌は、グローバルに受け入れられつつある。誰が聴いても心地いい声を持つのだから当然だろう。
アコースティックなサウンドをベースに展開されるのは、夢見心地で淡く優しい歌声。基本的にはポップかつキャッチーだが、ジャズやエレクトロなどさまざまなジャンルが背景に感じられる。ヨーロッパらしい陰影に魅了される珠玉のアルバムだ。
*「フィガロジャポン」2020年7月号より抜粋
réalisation : HITOSHI KURIMOTO