ハリー王子、アフガニスタン情勢を危惧し声明発表。

Culture 2021.08.18

8月16日にタリバンはカブールに到着、アフガニスタンを掌握した。この情勢に、自身も軍のキャリアの中で2度にわたって同国に派遣された経験を持つハリー王子が意見を表明した。

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「アフガニスタンで起こっていることは、インヴィクタスの国際コミュニティ全体に関係している」とハリー王子。 photo : Getty Images

アフガニスタンに世界の注目が集まっている。8月15日、タリバンは首都カブールに到着、権力を掌握した。アシュラフ・ガニ大統領は国を脱出、何千人もの人々も国から逃れようと試みている。

この出来事に、10年間英国陸軍に在籍し、2度にわたってアフガニスタンに派遣された経験を持つハリー王子と妻メーガン夫人が反応した。ふたりはアーチウェル財団のサイト上で声明を発表。同時に、新たな地震に見舞われたハイチと、コロナウイルスによる健康危機にも言及した。

「世界はいま、この上なく脆弱化しています。私たちみんなが、アフガニスタンの状況に対してさまざまなレベルで痛みを感じ、言葉を失っています。ハイチで拡大する人的災害、この週末に起こった地震でそれが悪化する危険を目にしながら、心を痛めています。現在、世界的な健康危機を目の当たりにし、新しい変種の出現と誤った情報によってこの状況が悪化していることに、私たちはみな、危惧を感じています」

サセックス公爵夫妻はこの声明によって、自分たちのコミュニティに、困窮している組織を支援するよう勧め、また、指導者たちに「人道的対話を迅速に前進させる」よう促した。

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我々の価値観を行動に移そう

「人や地域社会が苦しんでいる時、気付かぬうちに、私たち自身の一部もともに苦しんでいるのです。私たちは苦しみの状態の中で生きたいとは思わない。けれど国民として、それを受け入れるように条件付けられています。無力だと感じることはたやすい。だが、ともに、我々の価値観を行動に移すことはできます。私たちが知っている人たち、決して出会うことのないだろう人たちの苦しみを軽減するために、国際的なコミュニティとして、私たちのヒューマニティを証明するのは、いま、私たちが下す、この決断なのです」と結論づけている。

同時に、ハリー王子は、前線で負傷した兵士たちの支援を目的としたスポーツ財団インヴィクタス・ゲーム協会とともに、アフガニスタンの現状についてこう表明した。「アフガニスタンで起きていることは、インヴィクタスの国際コミュニティ全体に関わることです」と、協会のツイッターで述べている。

 

 

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「手を差し伸べ、互いに助け合おう」

サセックス公と、インヴィクタス・ゲームの代表者であるドミニク・レイドは、タリバンがカブールを掌握したことによって起こった政府の崩壊に際し、退役軍人同士が互いに助け合うようにと発言した。

「インヴィクタス・ゲームの参加者たちの多くの国は、この20年間、アフガニスタンでともに責務を果たした共通の経験によって結ばれています。また、数年にわたって、アフガニスタンのインヴィクタス・ゲーム・チームとも競技をともにしてきました」

ハリー王子は、「スポーツの力を利用して、回復を促進し、リハビリテーションを支援し、国に奉仕する人々に対するより広い理解と尊敬を生む」ために、2014年にインヴィクタス・ゲームを創立した。「インヴィクタスのネットワーク、そして広い意味での軍隊のコミュニティを通じて、手を差し伸べ、互いに助け合おう」と今回の声明を締めくくっている。

サセックス公がアフガニスタンの状況について発言するのは初めてのことではない。去る6月には、英国の慈善団体「The HALO Trust」の10人のメンバーが武装グループに襲撃され、アフガニスタンの地雷除去キャンプで命を落とした。ハリー王子はこの攻撃について、同団体のツイッターに寄せた声明で、「野蛮な行為」として非難している。

text : Mathilde Seifert (madame.lefigaro.fr)

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