持ち主の愛が詰まった、ぬいぐるみたちのポートレート集。
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子どもの頃からいつも一緒のぬいぐるみ。何十年も一緒に過ごすうちに、目や鼻が取れてしまったり、かなりボロボロになってしまったりしたけど、もちろん捨てることなんてできなくて……。そんな愛おしいぬいぐるみたちの写真集『愛されすぎたぬいぐるみたち』が、刊行された。
この写真集の原作は、アイルランドのダブリン在住の写真家マーク・ニクソン氏によるもの。4年前に、彼は自身のスタジオで、大切なぬいぐるみと持ち主の写真を撮り、ホームページ(www.marknixon.com/MUCHLOVED/1/caption)に掲載。この作品「MUCH LOVED」は、1ヶ月で150万件以上のアクセス、3ヶ月で450万件を超える大ヒットとなった。それらをまとめた写真集『MUCH LOVED』は、中国、ペルー、アイスランド、アルゼンチン、アメリカからロシア、ヨーロッパ中でもニュースやブログで話題になり、日本でも2015年6月に放映された「マツコの知らない世界」で紹介されたほど。登場するぬいぐるみたちには、U2のボノやミスター・ビーンに愛されてきた子から、100年以上も家族に受け継がれて大事にされてきた子まで、さまざまなエピソードが秘められている。巻末には、原作同様、読者自身のぬいぐるみのプロフィールを書くページが付いていて、写真を添付してその子についての身の上話を書き足すことで、写真集に自身の物語を追加することができるのも特徴だ。愛蔵の1冊になること間違いなしのこの写真集、ギフトにも大いに喜ばれそう。
『愛されすぎたぬいぐるみたち』 マーク・ニクソン著 金井真弓訳 オークラ出版刊 ¥1,836
U2の「ワン・トゥリー・ヒル」は、この持ち主だったグレッグのために作られた曲。グレッグが若くして交通事故で亡くなった時、親友のボノがこのクマを貰い受けた。
102歳のクマ「ビリー」は、アランが4歳の時、おじさんにもらったもの。いまでも飾り棚で微笑んでいる。
持ち主はミスター・ビーンのプロダクション。「もううんざり、ミスター・ビーン」では、洗濯され縮まってしまうけれど、なんとペットショーで優勝した経験も!
ミスターテッドは、持ち主の兄ジョニーに買われたが、ジョニーがダウン症で6歳前に亡くなるまで夢中になったぬいぐるみ。ジョニー亡き後は、母がとても大切にし、妹たちに可愛がられた。
texte:NATSUKO KADOKURA