あり?なし?授乳写真をインスタに公開するセレブに賛否。

ニュース

文/安部かすみ(在ニューヨークジャーナリスト、編集者)

ヴィクトリアズ・シークレットの人気モデル、エルザ・ホスクが投稿した写真が物議を醸している。

エルサは、かつてより交際中のボーイフレンド、トム・デイリー氏との間に儲けた第一子となる女児を今年2月に出産した。授乳中の動画や写真をインスタグラムに先月アップしたところ、DMを通じて男性からいくつも批判のコメントが届いたという。

エルザは「(この世の)もっとも自然な行いが、なぜそんなに不快なのでしょう?胸というものは、赤ちゃんに母乳を与えられるために存在しています(ハートの絵文字)」と反論し、女性の授乳は堂々と行われて然るべきと主張した。それに対して彼女のインスタグラムには、多くのファンから支持するコメントも届いている。

SNS上での授乳姿が物議を醸したのは、エルザが初めてではない。2016年には同じくヴィクシー・モデルのキャンディス・スワンポールが、胸元にフォーカスした授乳写真をインスタに投稿したことがある。この時も「授乳中の様子を公にさらすこと」の是非が問われた。

---fadeinpager---

この時、キャンディスは「多くの女性が公共の場での授乳に恥じらいを感じ、自分もやはりそのような気持ちになる。一方で芸術として雑誌の企画でトップレスになるのは平気であるのに」と持論を展開していた。「社会はトップレスや暴力には敏感ではないのに、この自然な行い(授乳)だけを性的なものと見なす」という、ダブルスタンダードの矛盾について問題提訴したのだった。

露出度や見せ方はさまざまだが、近年モデルや女優などの有名セレブが、日常の風景として同様の投稿をしては、話題をさらってきた。

女優のニッキー・リード
「正直、この授乳が今後どのくらい続くものかはわからないけど、求められるままに娘にリードしてもらうわ」(2019年)


モデルのモリー・シムズ
「授乳中=これについてあれこれ言うのはなしよ」(2017年)


女優のオードリナ・パトリッジ
「(妹は)いつもちょっとした瞬間を撮ってくれるの」(2016年)

 
女優のリヴ・タイラー
「日曜の朝、赤ちゃんと寄り添い中。この尊い贈り物に感謝」(2016年)

---fadeinpager---

そのほか、女優のミランダ・カー、ヒラリー・ダフ、エリカ・クリステンセン、歌手のケラーニ、モデルのクリスタル・レネイなど数えきれないほどのセレブが、自身の授乳写真を公開してきた。一部は帽子やブランケットで隠したり、遠方から撮影したものも含まれるが、主流は近距離で、胸元にフォーカスした写真が多く、どの人も清々しい「プラウドマム」(自信にあふれた誇り高き母親)の様相で被写体に収まっている。

 

実際に、女性が胸をさらけ出して公共の場で授乳している光景は、世界中を旅するとたまに見かけることはある。だが、現代の日本では公共の場でのそういった姿での授乳も、その様子をSNSで共有している人も見かけることはない。日本の著名人で授乳写真を公開したのは、安達祐実(2016年)くらいではなかろうか。

ちなみに米人気Q&Aサイト、クオーラには「ソーシャルメディアに授乳中の写真を投稿する母親がいるが、彼女たちにとってそのメリットは?」という質問が上がっている。それに対して、もっとも多く反響があった答えはこうだった。

「自分の赤ちゃんにお乳を与えるというのは(特別なことではなく)ノーマルなことであるはず。その行動について、改めてこれはノーマルですよと声明を出しているようなもの。どこであろうと授乳をすることはセクシャルなことでもないし、間違った行いでもないのです」

あなたはどう考えるだろうか?

安部かすみ KASUMI ABE
在ニューヨークジャーナリスト、編集者。日本の出版社で音楽誌面編集者、ガイドブック編集長を経て、2002年に活動拠点をニューヨークへ。07年より出版社に勤務し、14年に独立。雑誌やニュースサイトで、ライフスタイルや働き方、グルメ、文化、テック&スタートアップ、社会問題などの最新情報を発信。著書に『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ 旅のヒントBOOK』(イカロス出版)がある。

texte:KASUMI ABE

RELATED CONTENTS

BRAND SPECIAL

    BRAND NEWS

      • NEW
      • WEEKLY RANKING
      SEE MORE

      RECOMMENDED

      WHAT'S NEW

      LATEST BLOG

      FIGARO Japon

      FIGARO Japon

      madameFIGARO.jpではサイトの最新情報をはじめ、雑誌「フィガロジャポン」最新号のご案内などの情報を毎月5日と20日にメールマガジンでお届けいたします。