attitude クリエイターの言葉

セリーヌに見出されたアーティストにモード界が注目!

インタビュー

モード界からラブコール! セリーヌが選んだ若き才能。

ショーン・クルネル|アーティスト

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エディ・スリマンがアーティスティック、クリエイティブ、イメージディレクターを務めるセリーヌ。そのセリーヌが展開するアートプロジェクトに選出され、モード界からも熱い視線を集めているのが、画家のショーン・クルネルだ。飾り気のないカナダ出身の彼が、今回アジア初の個展を開催した。

「僕の作品を気に入ってほかの絵も見たいと、セリーヌから連絡をもらったのがすべての始まり。絵を5枚買ってくれたんだ。驚いたよ、僕の絵に興味を持ってくれるなんて光栄だった! セリーヌはアートに造詣が深いことは知っていたし、独特の世界を持っているメゾンだからね」

白と黒の空間の組み合わせで構成される彼の作品『シェイプス』。セリーヌが購入した作品は、いまパリの路面店に飾ってある。さらには、Tシャツやウォレットなど、コラボしたグッズも発売されることに。

ルーツに導かれた、クリエイション。

「『シェイプス』をインスピレーション源にして、黒の彩度を変えたり形に変化をつけて生まれたのが、今回のコラボレーションに使われている柄。もとは僕が描いたものが、僕の絵には実在しない別のパターンになってセリーヌのアイテムにプリントされる。とても刺激的な体験だった」

実際にプロジェクトが実現するまで約2年。その間のやり取りは自然な流れだったと振り返る。

「僕の母親は香港出身の中国人。そのルーツのせいか、以前メトロポリタン美術館で観た古い中国の風景画に自然と魅了され、いまはその伝統的な風景絵師の手法にヒントを得た絵を描いている」

彼の作品が幾何学柄と中国の書道が融合したものになるのも、やっぱり〝自然なこと〟なのだとうなずける。

「セリーヌとコラボレーションしたアイテムは画像で見て、仕上がりは気に入ったよ。実は僕はまだパリに一度も行ったことがないんだ。だから、作品たちが飾られたセリーヌのブティックにも訪れてないんだよ」

周囲からはパリのセリーヌを自分の目で見たほうがいいと言われるそうだが、「僕も忙しくてね」と笑う。そんな彼が画家の活動以外に夢中になっているのが、漫画を描くこととバンド活動。画家、漫画家、ドラマー、すべての要素が創作活動の原動力だ。「アトリエにこもり、絵と向き合う日々は煮詰まるから。外に出て仲間と演奏するのも、僕の人生には欠かせない。いまは漫画を描くのにも夢中なんだ。今回の東京滞在でいちばん楽しみなのも本屋巡りだよ」

Shawn Kuruneru/ショーン・クルネル

1984年、カナダ生まれ。スリランカ人の父と中国人の母の間に生まれ、大学卒業までカナダで育つ。現在はニューヨークのブルックリンを拠点に活動。4月20日~5月25日、コウキアーツでアジア初の個展を開いた。

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セリーヌのパリにあるふたつのブティック、グルネル店とモンテーニュ店に飾られている、ショーン・クルネル作『シェイプス』の展示風景。洗練されたミニマルなスペースに、有機的なパターンが息づいた作品たちが映える。セリーヌの2019年秋冬コレクションでは、彼のペインティングがのった、コラボレーションTシャツやウォレット、デニムなどが発売される予定。

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*「フィガロジャポン」2019年8月号より抜粋

interview et texte : TOMOKO KAWAKAMI

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