アスティエ・ド・ヴィラットが提案する、
美しくハッピーなクリスマス展へ!

インタビュー

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パリのアトリエで制作される白い陶器たち、世界中の土地からインスパイアされたフレグランスキャンドル――国内外に多くのファンをもつアスティエ・ド・ヴィラットの提案するクリスマス展がいま開催中だ。


111213news2_02.jpgアスティエ・ド・ヴィラットのクリスマス展がH.P.DECOにて開催中!

取材のために訪れたH.P.DECOの店内では、クリスマス展オープンに向けてデザイナーのイヴァン氏とブノア氏が自ら飾り付けをしたり、壁にかける器のバランスをみたりと、とても楽しそう。オーナメントやおもちゃなど、飾りつけはすべて、今回のためにふたりがNYで探してきたものだという。もちろん、アスティエ・ド・ヴィラットの新作陶器とキャンドルもディスプレイ。この魅力的なクリスマス展について、ふたりに話を聞いた。


111213news2_01.jpgイヴァン・ペリコーリ氏(Ivan Pericoli/左)&
ブノア・アスティエ・ド・ヴィラット氏(Benoît Astier de Villatte/右)
アスティエ・ド・ヴィラットのデザイナー。パリの美術大学で出会う。1996年に会社を立ち上げ、歩道で拾い集めたものや蚤の市で見つけたものからインスパイアされた「夢のオブジェ」を創作。2000年、サントノーレ通りにブティックを開店。イル・ド・フランスの黒い土を使い、パリ市内の工房で制作した白い陶器のほか、フレグランスキャンドルやステーショナリーも手がける。

――今回の装飾は、ふたりがNYで買い集めたものだそうですね。

ブノア・アスティエ・ド・ヴィラット(以下B):「美しくて、おもしろく、あまり真面目すぎないものを選びました(笑)。そして日本の人たちにとって新しいものかどうかも考慮しました。買い付けるとき、以前日本に出荷したことがあるかどうかを確認しながら選んだのです」

――目玉が動く動物のカードなど、ユーモラスで楽しいものがいっぱいですね。さて、今回のアスティエ・ド・ヴィラットの新作コレクションについてお聞かせください。

イヴァン・ペリコーリ(以下I):「今回は、いろいろ新しいものを揃えました。NYのデザイナー、ジョン・デリアンとのコラボレーション、小さなキューブモチーフが入ったもの、そしてアッシュ・ペー・フランスとコラボレーションしたキャンドル『YAKUSHIMA(屋久島)』」


111213news2_03.jpgアスティエ・ド・ヴィラットの新作より。今回は小さなキューブモチーフのものが登場。すべて価格未定

――デコパージュの技法で有名なジョン・デリアン氏とのコラボレーションは、どのようなきっかけで実現しましたか?

B:「ジョンとはもともと友人でした。何か一緒にやろうということになり、以前、マーブルのシリーズをつくりましたが、今回は彼独自のデザインを用いたものをつくろうと思ったのです」

I:「前回はジョンに、あなたにとって理想的な食器セットは?と尋ねたら、彼は、いまのアスティエの食器がすでに理想的だから、自分に何を付け加えられるか、というところから発想し、マーブルのシリーズを作り上げました。今回は私たちふたりがニューヨークへ行き、1日中ジョンと話をして、モチーフからサイズまで、細部にいたるまですべて3人で話し合ってつくりました」


111213news2_04.jpgジョン・デリアンとのコラボレーションプレート。左から、¥19,950、¥18,375

――最近は、madameFIGARO.jpでもご紹介したコミューン ドゥ パリとのコラボレーションも記憶に新しいですが、今後組んでみたいアーティストやブランドはありますか?

B:「パッチ・ニューヨークというブランドと、2012年9月にコラボレーションを予定しています。コミューン ドゥ パリとのコラボレーションはとてもよかったので、今回のクリスマスのためにも新作をつくりたかったのですが、時間がなくて・・・来年の春にはまた実現する予定です」

I:「アスティエ・ド・ヴィラットでは白い作品ばかりつくってきたけれど、コミューン ドゥ パリとの作品では赤・青・白の3色を使った。初めて色のついたものをつくり、色が白にエネルギーを与えてくれたのがすごくよかった」

B:「彼らは常に、パリ・コミューンという歴史上の出来事を題材に作品をつくっているのですが、過去を題材にしている点が、蚤の市などで見つけた古いものからインスピレーションを得る私たちと共通していました。ほかにも一緒に仕事をしたい人たちはたくさんいますが、自然な流れでできればと思っています」


111213news2_05.jpgジョン・デリアンとのコラボレーションプレート。左から、¥14,175、¥11,550

111213news2_06.jpgジョン・デリアンとのコラボレーションプレート。左から、¥9,975、¥11,025

――今回H.P.DECOとコラボレートしたキャンドルのテーマに屋久島を選んだ理由は?

B:「アッシュ・ペー・フランス社長の村松孝尚さんと新しいキャンドルのアイデアを話していたとき、森林が好きな彼は原始林や屋久島の杉のこと、まだ朝露が乾いていない森の中を散歩する様子などを話してくれて・・・そのことを調香師のフランソワーズ・キャロンに話したら気に入って、屋久島の香りが実現したのです。杉の木はとてもインスパイアリングな存在。キャンドルの箱のために杉の絵を描いているときにもすごくインスピレーションが湧いてきたし、杉の香りには深い意味があるような感じがします」

――屋久島、または日本の森を訪ねたことはありますか。日本で訪ねてみたい場所は?

I:「残念ながらまだありません。京都の公園を散歩したことがあるくらいです。この週末には鎌倉に行くので、すごく楽しみです!」

B:「時間ができたら、まだあまり知られていない日本の小さな町や村を訪ねてみたい。私にとって日本は神秘的で、観光地化されずに昔のまま残されている場所がたくさんあるような気がします。夢は、展望タイプの個室がある列車(寝台列車『カシオペア』のこと)に乗って北海道まで旅することです。えっ、17時間もかかるんですか? 日本は思ったよりも広いですね(笑)」


111213news2_07_new.jpgアッシュ・ペー・フランスとコラボレーションした「YAKUSHIMA」キャンドル¥8,925

――アスティエ・ド・ヴィラットのキャンドルは、世界中の土地にちなんだユニークな香りが特徴的です。香りのインスピレーションはどんなふうに得ていますか?

B:「その土地の名前を気に入り、そして香りを気に入ることが、キャンドルをつくる条件です。たとえその土地に行ったことがなくても、名前と香りがうまくつながることが大事なのです。

たとえばホノルルは、名前がすごく好きだった。ホノルルには花がたくさん咲いているから、香りをイメージし、名前に結びつけることは簡単でした。土地の名前と香りが簡単につながらない場合は、完全に想像でつくってしまうこともあります。例えばアルジェがそう。反対に、ナポリは、私たちふたりともこの町をよく知っていて、ナポリにあるお菓子の匂いをイメージしました。そんなふうに、とても具体的にできたものもあります」

――個人的にお気に入りの香りは?

B:「香港と屋久島。屋久島はすごく自然な香りがするところが好きです。自然な香りを調香でつくるのはとても難しいのですが、この屋久島の香りは、自然で、しかも洗練されているところが気に入っています」

I:「オペラ。パリのオペラ・ガルニエの香りです。これをつくるにあたり、調香師のフランソワーズにとても長い条件リストを出したんです(笑)。木板張りの舞台、その上に塗られた蜜蝋――床に蜜蝋を塗るのはいまのフランスでは珍しいことなのですが―そして、オペラ座の屋根裏では蜜蜂を飼い、ハチミツをつくっているので、ハチミツの要素も入れたい。でもあまり甘い匂いは好きではないので、甘くない匂いを、という難しい条件を出したところ、調香師は見事にぴったりの香りをつくってくれたのです」

B:「オペラ・ガルニエは、私たちにとってとても特別な、大好きな建物。歴史的な建造物であるにもかかわらず、まだ神秘的な面をいくつも残している。たとえばヴェルサイユ宮殿のように、観光地となって何度も修復されている建物とは違い、本当の部分がまだ昔のまま残っている点が、すごく気に入っています」

クリスマス展のオープニングには大勢の人が詰めかけ、とてもうれしそうだったブノア氏とイヴァン氏。どんなに忙しくても、日本に訪れるときにはいつも何かを得たような満足感とともに帰国すると語っていたのが印象的だった。鎌倉へのショートトリップでも、きっとまた何か新たなインスピレーションを得たに違いない。

アスティエ・ド・ヴィラットの魅力をいつもにも増して堪能できる、美しく、遊び心満載で、クリエイティブな刺激に満ちたクリスマス展。ぜひ足を運んでみて!


『Le Noël d'Astier de Villatte アスティエ・ド・ヴィラットのクリスマス展』
●開催中~12月28日(水)
●H.P.DECO
東京都渋谷区神宮前5-2-11
Tel. 03-3406-0313
営)11時~19時30分
会期中無休
http://www.hpdeco.com
http://www.astierdevillatte.com/

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