【篠原ともえ連載 vol.3】ギャラリーでの初個展! シカクい生地で"衣装"をつくる。
TOMOE SHINOHARA MAKING
この1年間、あらためてものづくりに向き合ってみようと制作を始め、芸能活動25年目を迎えた今年、描いたドローイングや絵そのものを、服という立体物である服へと展開させた「絵を服に」した作品を作りました。ギャラリーでの初個展がデビュー日でもある7月1日に開催されます。
細かいギャザーから光を敏感に拡散していて、揺れるシルエットも撮影の時とても綺麗で写真作品にもそのままブレ感を生かしました。この制作に使用した生地は、これまでに衣装を作る際に生地加工などでお世話になっているogawamine LABとコラボレーションして作った生分解可能な新素材で仕上げました。
埋もれてしまうほどのチュールで制作した作品は廃棄となってしまう余剰の生地で制作。ハサミも入れずシンプルに、混ざり合う白と黒のコントラストを追いかけながら、生地そのものにも陰影が落ちるよう大胆にたぐり寄せ、手縫いで思いきりボリュームを持たせて。
夢見るような美しい光景を思い浮かべながら、ライブ感を味わいトワルしてくのが好きです。絵をキャンバスに目一杯描くように、布も同じように私にとって服は立体の絵という作品なのかもしれません。
作品を作るためには検証がとても大事。まあるいシルエットを作るために布幅全てを使いタックでボリュームを出し仕上げました。衣装デザイナーのほとんどはデザイン画を描き、縫製士にオーダーする形で、衣装を仕上げてゆく形が多いですが、今回の作品は自分で縫製する、またはパターンを仕上げて指示書を作るなどの新しい挑戦も。
作業がとにかく大変でしたが、幼い頃に無心で描いた絵のように、思いがけないイメージがぽんと出てきたあの感覚。そんなプリミティブな思いは私の創作意欲をかき立てました。一点一点に集中し、試行錯誤を重ね、各ジャンルのアドバイスやご協力をいただきながら、現時点で自分が導き出せるアイデアを精一杯盛り込みました。
私はこれからもものづくりを続けていきたい。今後も、今の状況下の中でどんな作品が本当に求められ必要なのかの自問自答を繰り返していくでしょう。絵を描き、服をつくり、1年かけてものづくりに向き合った、シカクい生地と絵から生まれた服たち、是非見ていただきたいです。会場ではエディションとサイン入りの500部限定のアートブックとポストカードも販売します。公式インスタグラムの配信で作品解説やライブソーイングなども予定していますので画面越しでもお逢いしましょうね…!
会期: 7/1(水)〜20(月)
会場:渋谷ヒカリエ8階 CUBE 1, 2, 3
営)11時〜20時(日は18時まで)※事前申込制 https://shikaku.peatix.com
ポストカード、アートブック(500部限定サイン&エディション付き)などの販売もあります。
会期中の毎週日曜日、7月5日、12日、19日 各19時~インスタグラム
にて配信も行います(作品解説、ライブソーイング)
篠原ともえ公式インスタグラム:www.instagram.com/tomoe_shinohara