連載【石井ゆかりの伝言コラム】第16回「お彼岸」&「春分の日」

石井ゆかりの伝言コラム

第16回「お彼岸」&「春分の日」

「お彼岸」は春と秋にやってきます。
春は春分の日の前後一週間、秋は秋分の日の前後一週間です。この「春分」「秋分」は、昼の長さと夜の長さが同じになる日で、春分はここから昼間のほうが長くなり、秋分はそれ以降、夜のほうが長くなっていきます。
昨年の秋のコラムでも触れましたが、「昼の長さと夜の長さが同じになる」タイミングがお彼岸、つまり「あの世とこの世の距離が近くなる」時間とされているのは、大変おもしろいイマジネーションだなあと思います。

春は生き生きした生命力にあふれ、入学式など「スタート」のイメージがある時間帯です。実は星占いの世界では、「春分の日」こそが一年のスタートということになっています。星占い的には、春分が「元日」なんですね。ゆえに「春分図」という、春分の日のホロスコープをもとに一年の動きを占う、という手法があるくらいです。まさに「一年の計は元旦にあり」です。

私がインターネットで星占いの活動を始めたのは2000年の春分の日でした。実は、これはまったくの偶然でした。その頃の私は、春分が星占い的なスタートラインである、ということを、あまり意識していなかったように思います。起ち上げたWebサイト「筋トレ」に、なんとなくスタートの日付を書き込んだのですが、あとからそれを見て「おお、春分の日だ!」と感動しました。星占いのサイトをスタートするのに、春分の日くらいふさわしい日はないでしょう。それも、2000年という大変キリのイイ年です。今更ながら、運命を感じます(笑)。

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「お日柄を選ぶ」という考え方は世界中に見いだされます。「正しい時間を選んで物事を行えば、うまくいく」という思想が、どうして人間の心に、何の説明もなくピタリと入り込むのか、よく考えれば大変不思議です。星占いにも「エレクショナル」という、時間を選ぶ手法があります。ベトナムに旅行した時、ガイドの方が「ベトナムではみんな、結婚にふさわしい日時をお坊さんに選んでもらう」という話をしてくれました。

私は一人の占い手として、「よい日付を選べば、ものごとが幸運に進展する」という考え方は、あまり採用したくないと思っているところがあります。多分、果実が熟して自然と枝から落ちるように、「その時」と「出来事」とが出会うべくして出会うような時間こそが、「あるべき時間」なのではないかと思うからです。
これは、よく言うことなのですが、いわゆる「運勢」のような意味合いにおいて「この時でいいのかどうか」が気になって仕方がないような場合は、そもそもそのこと自体に、心の奥底で納得がいっていないケースがあります。結婚式の日が、幸運な日取りなのかどうか気になって仕方がないのは、そもそも結婚自体に強い違和感を抱いているためではないか、というようなことです。
「よい日付を選べば、ものごとが運よく運ぶ」のではなく、もともとその場、その人々にふさわしいものごとだからこそ、自然にふさわしい日付になっている、とも考えられます。さらにいえば、「悪い日付を選んだから、ものごとがうまく運ばない」のではなく、そもそも設定や人選、決断に無理があったから、そういう日付になっていた、という考え方もできるワケです。

……と書いてみて、なんだか自分のサイト起ち上げの日の自慢話みたいになっていることに気付きました!
いや、そんな「ぴったりの日付」になることばかりではないのです。たとえば本の出版の日などに関して「なんでこんなひどい配置の日になっているのだろう……ちょっとは見ればよかった!」というようなことも、けっこうあるのです。
「日取り」というのは、まあ、そういうようなものなんだろうと思います!

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illustration : SHOGO SEKINE

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