「オーバーサイズ」が、ニューヨーカーの間で大人気。

Fashion 2019.09.25

2020年春夏ファッションウィークが幕を開け、ニューヨークでは9月6日から11日にかけて、多くのショーが開催された。招待客や関係者はオリジナリティあふれるファッションでマンハッタンを行き交い、街中もモード一色だった。今シーズン、ニューヨークのファッショニスタたちの間では、エクストララージサイズが大流行。スタイルだけでなく、快適さも人気の秘密だ。

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今シーズンのトレンドを文字通り体現したようなショーの招待客。（アメリカ・ニューヨーク、2019年9月9日）photo：Getty images

スリムジーンズにうきうきと足を通したのが遠い昔のことのよう。ニューヨーク・ファッションウィークのショー会場を訪れた招待客の装いが物語るように、ニューヨークのモードガールたちはついに新しいページをめくった。この秋、彼女たちの間で大人気のスタイルは、ずばりオーバーサイズ。といっても、ルーズにならずにスマートにまとめるのが鉄則だ。

これまではボトムスにオーバーサイズを選んだら、トップスはボディラインにフィットしたタイトなデザインのものを合わせる、あるいは逆に、トップスがオーバーサイズならボトムスはタイトにというのがルールだった。しかし、こんな古臭い決まりごとは無視してしまえというのが、ニューヨーカーたちの新しい掟のよう。ジャパニーズファッションや北欧流ミニマリズムも取り入れてきたモードの達人たちがこの秋に挑戦するのは、全身オーバーサイズの大胆なコーディネートだ。合言葉はビッグシルエット。風に大きくなびかせれば、服のポテンシャルも倍増だ。

特に目についたのが、ボリューム感のあるパンツ。といっても、80年代のヒップホップ・スタイルが取り入れた、アメリカの囚人たちが着用したバギーパンツとは一線を画している。今シーズンは、仕立てのいい洗練されたものが主流で、ウエストをしっかりとマークしたデザインが目立つ。なかにはエクストララージサイズのベルトを合わせている人も。カーキのキャンバスパンツなら、モードが愛するミリタリースタイルを実現できる。気になったのは、イエローのコンビネゾンや、グラフィカルなプリントで上手に仕上げたモノクロコーディネートだ。

しかし、身体の自由な動きを約束するこのスタイルを代表するアイテムといえば、何といってもテントドレス。8月に開催されたコペンハーゲン・ファッションウィークでも、新しいヒットアイテムとして招待客の間ですでに定着していたテントドレスだが、パフスリーブ、マキシ丈、ポップなフリルといったディテールがフェミニンなムードを漂わせる。甘すぎず、着やすさを追求した、都会生活にマッチした新世代プリンセスドレスだ。さっそく試してみる？

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