ファッション業界、持続可能性への本気の挑戦。

地球環境や労働者への配慮、リサイクル素材や動物に負荷のない新開発素材の採用など、現在、数々のファッションブランドが、サステイナブルな取り組みを本気で行なっている。おしゃれなデザインはもう当たり前、服もアクセサリーも、どんどんサステイナブルな方向へシフトしている。

カランコエ

豊富な花色を持ち、一年中楽しむことができる花の名前に由来したファッションブランド、カランコエは今年デビューしたばかり。「地球環境とものづくりに関わる人々すべてにやさしく、明るい未来へと続くサステイナビリティ」をコンセプトに掲げている。コレクションにはさまざまな余り生地をリサイクルして作られるエコファイバー素材が中心に使われ、特殊なフィルターを通してリサイクルした水を生産工程で使うなど、地球や自然環境に配慮したものづくりを目指している。

ドレス￥31,900

今季は、なでしこ色やぶどう色、くちなし色、若緑、浅黄色、練色（ごく薄い黄色）といった、日本の伝統色のカラーパレットが美しいコレクションを展開。シーズンレスで着られるポプリン素材のワンピースや、4色の糸を撚糸（糸によりをかけること）したオリジナルカラーのヤーンを立体的に編み上げたニットなど、エシカル素材を繊細な色彩とミニマルだけど印象的なシルエットに仕上げている。サステイナブルな取り組みは、素材のみならず、生産地インドの刺繍など、服作りにおける伝統技法の継承や、ものづくりに関わるスタッフの健康的な雇用環境にも配慮。着る人がやさしくハッピーな気持ちになれるだけでなく、その作り手の幸福感まで伝わってくるような服は、これからのファッションのあり方を提示している。

セーター￥37,400

タックドレス￥33,000

カーディガン￥39,600

カランコエがパートナーシップを結ぶインドの工場では、従業員が安心して働けるよう、さまざまな社会保障を給付しているほか、女性の雇用を均等に行うなど、働く人たちの労働環境にも配慮している。

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セーブ・ザ・ダック 

2012年にイタリア・ミラノで生まれたアウターウェアブランド、セーブ・ザ・ダック。名前どおり、このブランドが生まれたきっかけは、世界中で採取され続けている羽毛・アヒルたちを守るため。最先端技術で再生開発された素材を主原料として、循環可能かつ地球環境にやさしいブランドを目指してスタートした。

フリースジャケット￥44,000

大きな特徴は、ダウンフェザーに代わる新開発素材「PLUMTECH®︎（プラムテック®︎）」。プラムテックは、見た目はふわふわとしたダウンのようだけど、実はペットボトルを再生した微粒子をポリエステル繊維に絡めて作った特許素材。この素材を使用することで、超軽量、保温性、通気性、速乾性、携帯性に優れた商品開発を実現したのだ。その性能は、高級リアルダウンにも負けないほど。

ジャケット￥37,400

今季の秋冬コレクションは、カシミールのラダック渓谷とヒマラヤ山脈の偉大さ、チベットの素晴らしい自然と土地に継承された文化からインスピレーションを得て作られた。さらに、F/CE®︎のデザイナー、山根敏史とのコラボレーションで、高い山々や森の神秘性に着想を得たカプセルコレクションも登場。機能性とデザインの追求は、とどまるところを知らない。

中央左から：ジャケット￥125,400、コート￥125,400、コート￥82,500

セーブ・ザ・ダックは、いまや世界中で33の国と地域に販売網を拡大。ブランドの人気が上昇したことで、2015年から今日までに1,800万羽以上のアヒルを救った計算だ。また、原料に使用しているリサイクルペットボトルは、すでに230万本以上。リサイクルジャケット1着を作るのに、約11本の1リットルボトルを使用している。地球環境や生き物にやさしい試みはこれだけにとどまらず、毎年、売り上げの1%をさまざまな団体に寄付。おしゃれを楽しみ、温かく冬を過ごしながら社会貢献ができるなんて、まさに一石三鳥！

コート￥85,800

ジャケット￥35,200

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ロンシャン

ロンシャン初となる再生素材を使用した、サステイナブルかつユニセックスなバッグコレクション「グリーン ディストリクト」が登場。

「グリーン ディストリクト プリンテッド」トラベルバッグ（H35×W45×D23cm）￥44,000（ロンシャン ラ メゾン表参道、ロンシャン ラ メゾン銀座、阪急メンズ大阪店、公式オンラインストアで販売。＊展開商品はストアによって異なる。）

このコレクションでは、再生ナイロン糸「ECONYL®︎（エコニール®︎）」を採用。エコニール®は、海洋汚染の要因とされているプラスチックごみなどの廃棄物をリサイクルして作られた再生ナイロン糸。新品のナイロンと同じクオリティを持つ再生素材ながら、品質を損なうことなく、永久にリサイクル、再生成、再成形することが可能。その革新的な素材を、ロンシャンならではの職人技が光るレザーを合わせ、サヴォワールフェールが宿る都会的でシックなコレクションに仕上げた。なかでも「グリーン ディストリクト プリンテッド」ラインは、ロンシャン2020年秋冬コレクションのテーマでもある「Road-Trip Through the Highlands ～ハイランド地方をめぐる旅～」を連想させるタータンチェックに、サステイナブルな取り組みを進めるメゾンのアティチュードを表現する「Loading（パソコンやゲームなどでデータの読み込み中を意味する語）」記号を配し、コンテンポラリーなデザインに昇華。

「グリーン ディストリクト プリンテッド」バッグパック（H44×W38×D1.5cm）￥33,000（ロンシャン ラ メゾン表参道、ロンシャン ラ メゾン銀座、阪急メンズ大阪店、公式オンラインストアで販売。＊展開商品はストアによって異なる。）

「世界の人々が心を砕くサステナビリティは我々にとっても大きな関心事です。……今後も作業工程や素材の見直しを続け、次世代が暮らしやすくそして多様性のある社会になるよう取り組んでまいります」と、ロンシャンCEOであり、創業者の孫であるジャン・キャスグランも語っている。

「グリーン ディストリクト」バッグパック（H37×W30×D11cm）￥52,800（ロンシャン ラ メゾン表参道、ロンシャン ラ メゾン銀座、阪急メンズ大阪店、公式オンラインストアで販売。＊展開商品はストアによって異なる。）

左：「グリーン ディストリクト プリンテッド」ポーチバッグ（H15×W27×D7cm）￥29,700  右：「グリーン ディストリクト プリンテッド」バッグパック（H44×W38×D1.5cm）￥33,000（ロンシャン ラ メゾン表参道、ロンシャン ラ メゾン銀座、阪急メンズ大阪店、公式オンラインストアで販売。＊展開商品はストアによって異なる。）

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ディーゼル

ディーゼルは今年1月にミラノにて、サステナビリティ戦略「FOR RESPONSIBLE LIVING（責任ある生き方）」を発表し、環境に配慮したプロセスで展開されるコレクションのリリースを開始。2シーズン目となる今季、ウィメンズからは、デニム2型とカットソー2型が登場。このサステナビリティ戦略の下で展開されるコレクションは、ディーゼル グリーン レーベルとして、スペシャルなグリーンのラベルを施しているのも特徴だ。

 

左：Tシャツ￥11,000、デニム￥45,980　右：スエット￥27,830、デニムパンツ￥58,080

デニムの生産工程の中でもっとも問題とされる水の使用量と化学物質の使用を削減するため、通常ストーンウォッシュで行う工程では、デニムの加工技術に秀でたトネッロ社の「NOSTONE®︎（ノーストーン®︎）」システムを採用。石を使用しない専用のステンレス製の研磨ドラムで洗いをかけることによって、従来の40％水の使用量を削減した。また、ダメージやリッピングなどの加工にはレーザーブレイズ加工を用いることで、化学品の使用を大幅に抑制し、ヴィンテージのような手の込んだ仕上がりを実現。「メイド・イン・イタリー」の底力は、サステイナブルで環境に配慮しつつも、本格的なデニムの風合いと加工力を兼ね備えたものなのだ。

また、カットソー2型は、オーガニックコットンとペットボトル由来のリサイクルポリエステルを混紡したジャージー素材を使用。誰もが知るリサイクルマークをディーゼルのロゴとともにアレンジしている。

デニム￥58,080

デニム￥45,980

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シチズン

ウォッチだって、サステイナブルに進化。シチズンは「シチズン エル」より、シチズンとして初めて合成ダイヤモンド「ラボグロウン・ダイヤモンド」を使用し、地球の美しさを表現した腕時計3モデルを発売。

四大要素のひとつ「地」をイメージ。文字板はブラウンのグラデーションに大胆なラメを施し、雨上がりの大地の瑞々しさを表現。12時位置にラボグロウン・ダイヤモンドを配し、ストラップにはパイナップルの葉から生まれた「ピニャテックス」を使用。「シチズン エル アンビリュナ」（EG7078-12X）ウオッチ￥46,200

「シチズン エル」は、「ひとや社会、環境にやさしいサステイナブルウオッチ」を提案してきたブランド。また、すべての時計において定期的な電池交換の要らない、シチズン独自の光発電技術「エコ・ドライブ」を搭載し、腕時計にエシカルな素材を採用するなど、腕時計の未来をよりサステイナブルなものにするために、さまざまな取り組みを行っている。今回発売する新作は、「シチズン エル」のサステイナブルマインドを体現したシグネチャーライン「シチズン エル」アンビリュナより登場。神秘に満ちて美しい地球が未来にも存続することを願い、万物を校正する四大要素「地・水・火・風」からインスピレーションを受けてデザインした。使用する素材は、人工ダイヤモンドのほか、バンド部分にはパイナップルの葉を再利用して作られた素材「Piñatex®︎（ピニャテックス）」や、シチズンブランドとして初めて、回収されたペットボトルを溶かして再生されたポリエステル繊維「ECOPET®︎（エコペット）」を採用、素材の特性を生かした質感と着け心地の良さの両方を兼ね備えている。ミニマルで美しいフェイスに、シチズンの願いと技術力が詰まった自信作、ぜひ手にとってみて。

「風」をイメージ。文字板は見る角度によってブルーからベージュへと色が変わり、有機的な雰囲気を纏う。12時位置にラボグロウン・ダイヤモンドを施し、バンドにはペットボトルを再利用した「エコペット」素材を使用。「シチズン エル アンビリュナ」（EG7071-11A）ウオッチ￥42,900

「火」をイメージ。命を動かす朝日が空を染めていく瞬間を、白蝶貝文字版の陰影にグラデーションを重ねて、繊細な空の様子を表現。12時位置にラボグロウン・ダイヤモンド、バンドにはペットボトルを再利用した「エコペット」素材を使用。「シチズン エル アンビリュナ」（EG7079-10Y）ウオッチ￥46,200

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レスポートサック

レスポートサックからは100%リサイクル素材の生地を使用した「リサイクルコレクション」が登場！ 「サステイナブル」「カーボンフットプリントに対する取り組み」「エコフレンドリー」を柱にしたこのシリーズは、使用済みの500mlペットボトルを消毒・粉砕し、紡いで作られる糸を使用。1ヤードあたり9本のペットボトルが再利用される計算だ。カーボンフットプリントに対する取り組みとしては、CO2排出量の削減など、地球環境にも配慮している。また、おなじみのロゴは、リサイクルコレクションでは循環を象徴する新しいロゴマークが使用されているのも特徴だ。

「リサイクルコレクション リ・スモール N/S トート」バッグ（H29×W27×D10cm）￥14,300

フォールは、エコブラック、エコローズガーデン、エコアイリスガーデンの3種の柄がお目見え。ウィンターにはエコカメリアガーデンも追加されるので、お気に入りを手に入れて。

「リサイクルコレクション リ・クラシックホーボー」バッグ（H24×W32×D15cm）￥14,850

「リサイクルコレクション リ・マガジン トート」バッグ（H35×W32×D10cm）￥7,700

「リサイクルコレクション リ・レクタングラー コスメティック」ポーチ（H9×W17×D5cm）￥3,190

「リサイクルコレクション」に使用されているロゴには、循環を表す矢印をデザインを使用。ブランドとしてのサステイナブルな取り組みを象徴するシンボルマーク。