映画祭に華を添える、シャネルを纏ったセレブリティ。
Le cercle Chanel
古くは、ジャン・コクトーやイーゴリ・ストラヴィンスキーなど時代の寵児と言われる若き芸術家たちとも積極的に親交を持ったマドモアゼル・シャネル。その芸術を愛し、豊かな才能をサポートする姿勢は、現在のメゾンにも継承されている。そして、映画業界もそのひとつ。最近では、ウディ・アレンが監督を務め、カンヌ国際映画祭に出品された映画『カフェ・ソサエティ』では、出演した女優、クリステン・スチュワートの衣装の一部もマドモアゼル・シャネルのデザインアーカイブが着想源に。もちろん、毎年、世界各地で開かれる著名な映画祭にもシャネルのドレスに身を包んだセレブリティが続々登場。時は流れても、その時代の映画界を彩るキラ星のような女優たちに愛され続けるメゾンこそ、シャネルなのである。
ヴェネツィア国際映画祭のクロージングにて、審査員のひとりであるアナ・ムグラリスは2013年春夏オートクチュールコレクションのドレスとファインジュエリーを着用。
今年も8月末から9月上旬にイタリアで開催された第74回ヴェネツィア国際映画祭。メキシコ人監督が初めて金獅子賞を受賞し、話題を呼んだ今回のヴェネツィア国際映画祭にも、シャネルのドレスを纏った女優たちが登場し、華を添えた。オートクチュールのドレスやクルーズコレクションのピースなど、シャネルのクリエイションを愛する女優たちが選んだのは、シーズンもデザインもさまざま。違った年代、異なる国籍。どんな時代も、どんなセレブリティたちも“勝負服”として、シャネルに絶大な信頼を寄せていることが分かる。
texte : TOMOKO KAWAKAMI, graphisme du titre : KAORU MASUI ( [tsukuru] )