ガブリエル・シャネルが自らの帽子のアトリエをパリにオープンしたのは1909年のこと。そして、彼女の帽子を好むフランス上流階級の女性たちが休暇を楽しむ海辺のリゾート地ドーヴィル、そしてビアリッツ、さらにはカンヌと次々にブティックをオープンしていく。

ドーヴィルのシャネルのブティック前にて、ガブリエル・シャネル（中央）とアーサー・“ボーイ”・カペル（ガブリエルの左）。（1913年）　© All Rights Reserved

パリでは帽子にフォーカスしていたシャネルだが、海辺での日々、そしてアウトドアを愛する彼女は、ドーヴィルの店舗で初めて、服の展開を始める。そのきっかけとなったのが1912年に発売された、ジャージー素材のアイテムだ。さらに、1915年にはしなやかなラインのニットウエアを発売し、人気を博す。なかでも、セーラーの制服が着想源になり、マドモアゼル自身も好んで身に着けた、大きめの襟のシルクブラウスは、海辺のリゾート地を彩るシャネルのコレクションのアイコンとなっていった。ボディを締め付ける堅苦しいコルセットやドレスから女性たちを解放し、身体を自由に動かすことができるスタイルを提案したシャネル。そのことが、後のビーチリゾートウエアの成功に繋がっていった。

ビアリッツでのガブリエル・シャネル。（1920年）　© CHANEL – Collection Bernstein-Gruber

英国のウェストミンスター公爵（左）とガブリエル・シャネル。公爵のプライベートヨット「The Cutty Sark」の上で。（1928年）　©CHANEL – Collection Denise Tual

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ビーチサイドで身に着けたい、カプセルコレクション。

ガブリエル・シャネルが愛した、海辺での優雅なライフスタイルをフレッシュに刷新したカプセルコレクションが誕生。世界のリゾート地域のブティックを中心として、6月中旬〜9月にわたり展開され、日本では6月23日より、シャネル 表参道にお目見え。カール・ラガーフェルドによって、モダンに再解釈されたコレクションは、ビーチサイドでの日常がヒントになったウエアやアクセサリーで構成されている。