遊び心とおふざけ気分を含めた、子どもながらの味わい方。

Gourmet 2017.11.02

フィガロジャポン12月号「マイスイーツメモリー」では、シシド・カフカさん、オニール八菜さん、横澤夏子さん、平松洋子さんの4人の大好きな思い出の味と、その味にまつわるエピソードを紹介中。madameFIGARO.jpでも、甘いものラバーたちに思い出のスイーツを教えてもらいました!映画をこよなく愛する編集KIMの“スイーツメモリー”は?

ほっこりした甘くてサックサク!の、ニッポンの味。

口内の唾がなくなってしまうような、ぽそっとした食感の素朴なお菓子が昔から好きだ。口に含んで、自分の唾液で、舌の上でゆっくりとかす。チョコのコーティングはとろりと、小麦のお菓子は水分でふかふかになってくる、口の中で。その時の砂糖の甘みは、強すぎず、やさしくて、ほのかなくらいがちょうどいい。歯でがしがし噛んで、乾いた状態で飲み込むよりも、やわらかくなってるぶん「味わう」という言葉がピッタリ。小さい頃のおやつの時間、ちょっとした遊び心とふざけ気分を含めて、こんな食べ方をしていました。

 

栗落雁
赤えんどう豆の粉で作られたご存じの乾菓子。まっとうにシンプルな甘みと、ふんわりした栗の味わいで、堂々と「落雁」と表面に書かれているのも、なんだか清々しい。舌に載せて溶かして食べるのもおいしいが、噛んだ時に「コスッ」という奥ゆかしい音が出るのも可愛くて好き。

柴舟
法事の時に、お寺で出されて食べた時、あまりの奥深いウマさに子どもながらに唸った。コーティングされている生姜の風味、軽やかなおせんべいの食感……大人になって、金沢という古都が大好きになり、その街で生まれたお菓子と聞いてなおさらうれしくなった。

泉屋のクッキー
紺と白のかんかんに入った泉屋のクッキーは、開けた時にバリエ豊富な種類が入っていて幼い私にはため息モノだった。でも最初に手が伸びるのは、サヴォイ。粗めに焼き上げた長方形タイプなのだが、唾液で溶かすとふんわりしてケーキみたいになる。他の人に取られないように必死だった。

フィンガーチョコ
小学校の遠足のおやつ代には上限があり、マジメだった私は決してオーバーしないようおせんべいやキャンディ、箱入りフィンガーチョコの限度額内本数を割り出し、バランスよいおやつセットに仕立てた。銀紙に包まれたそれはクラスでも大人気! 昭和を代表するチョコレート菓子と信じている。

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