パフェ日記 #08 老舗フルーツパーラーで、ふたつめのパフェの誘惑。

Gourmet 2017.12.01

パフェが大好きなエディターが、いま食べるべきパフェを厳選して紹介する連載「パフェ日記」。第8回では、パフェ好きを惹きつけてやまない浅草の老舗、フルーツパーラーゴトーが登場。

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11月21日
もうひとつ食べたい……。
毎年楽しみにしている甲州百匁柿のパフェをあっという間に食べ終え、空になったグラスとメニューを交互に見ながらどうしようと悩む。浅草のフルーツパーラーゴトーに来るたびに、毎度同じことを繰り返します。フルーツのみずみずしさを生かした小ぶりで軽やかな口当たりのパフェが揃うので、テーブルに置かれた数分後には空のグラスとにらめっこせざるを得ません。ふたつ食べるのは食べ過ぎかな……行儀が悪いんじゃないかな……。そんな悩みを店主の後藤浩一さんに相談すると、「ふたつ召し上がる方は多いですよ」と言うではありませんか。いままでの悩みがすっかりと消え、次のパフェを注文してしまいました。

フルーツパーラーゴトーはまるでフルーツの学校のようです。メニューにしっかりと果物の特徴や魅力が記されていて、これがまたもうひとつパフェを食べたいと誘惑する要因になっています。秋には先ほどの百匁柿とともに、東京の4種の柿を使ったパフェや白イチジクのパフェといったメニューも。そしてこの冬に登場するのは、いまいちばんおいしいミカンと後藤さんが推薦する「紅まどんな」です。

「紅まどんな」は糖度が高くて酸味が少なく、トロンとしたゼリーのような食感が特徴。生クリームやアイスクリームを絡めて食べると、ますますそのジューシーな味わいが引き立ちます。「フルーツパーラーゴトー」はアイスクリームもすべて手作り。「紅まどんな」とはオレンジを使ったアイスクリームをかけあわせます。このアイスクリームが果物の甘さをひきたてる爽やかな味わいで、いつも果肉の魅力を引き立てているのです。ふたつ目を食べるなら、定番のフルーツパフェをぜひ。季節の果物も魅力的ですが、このフルーツパフェのアイスクリームは複数の果実をつかったスムージーのような味わい。思わずおかわりしたくなるほど、果物の魅力が詰まっています。

国産のフルーツがすべてではありません。常時食べられるのがフィリピンからやってきた濃密な甘さのゴールドパインで、色鮮やかなイエローが食欲をそそります。初夏にはカリフォルニアからやってくるアメリカンチェリーもおすすめ。1年を通じて、あれもこれもと楽しめるのがフルーツパーラーゴトーなのです。さてふたつ目を食べ終えたところで、「実は3つ頼むお客様もいるんですけど……」と後藤さん。解決したはずの悩みが振り出しに戻ってしましそうです。

12月に登場するのは、わずかな期間しか出荷されない柑橘「紅まどんな」を使ったパフェ。酸味が低く、しっかりとした甘みをもつ「紅まどんな」のジューシーな果肉が、自家製のオレンジアイスクリームとともに楽しめます。クリームの上には紅まどんなのピールが。「紅まどんなのパフェ」¥1,280

静岡で温室栽培されたメロンを使っているので、1年を通じて楽しめるメロンのパフェ。みずみずしいメロンを口にすると、気分は夏に逆戻り。果物と生クリーム、粉糖だけで作られたメロンの自家製アイスクリームも美味。「静岡産マスクメロンのパフェ」¥1,230

フルーツパーラーゴトーのフルーツパフェは、いつも7種のフルーツがのっています。もちろん季節によっておいしい果物は変わるので、日によって内容が異なるのもうれしいところ。いつでも旬のフルーツをしっかり楽しめます。「本日のフルーツパフェ」¥830

photos : TORU KOMETANI, réalisation : YOSHINAO YAMADA

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