世界一周、私の偏愛グルメ。 忘れられない食べ物は何ですか?【世界編】

Gourmet 2018.08.30

「あなたにとって忘れられないグルメは何?」そんな質問に、食好きクリエイターたちが答えてくれました。みんなの偏愛グルメ情報を、世界中からお届けします。

ブランチやお茶に訪れる人が多い、地元の老舗店。半熟卵がとろりと溶け出すクロックマダムは絶品!

ポートランド
青柳文子(モデル/女優)

絶品クロックマダムは、ワイルドな盛り付けも味。

クロックムッシュよりも、クロックマダムが好きな私。いままで食べた中でいちばんおいしかったのが、ポートランドで食べたこの店のクロックマダムです。ワイルドな盛り付け方でも味は外さないのが、アメリカならでは。日本では真似しようと思ってもなかなかできないな、と思いました。向かいの席にいた子どもが、こちらを見てずっと変な顔をして笑わせようとしてくれていたのもすごくいい思い出。また絶対行きたい、なかなか忘れられないお店です。

Besaw's ビソーズ
www.besaws.com/

スタッフのユニフォームも可愛らしく、写真映えするお店。エッグタルトは、1つ0.90ユーロ程度。

ポルトガル
今城 純(カメラマン)

カスタード好きがはまる、ポルトガルのエッグタルト。

ポルトガルで“ナタ”と呼ばれるエッグタルト。カスタード好きなもので、旅行中は毎日3個以上食べていました。街中のどんな小さなお店でも必ず売られている伝統菓子なのですが、なかでも有名なのがこの店です。1837年創業の老舗で、伝統的な装飾タイルで彩られた内装が可愛い。カリッとしたパイ生地にやさしい甘さのカスタードが入ったタルトは、シナモンパウダーをかけてもおいしいのですが、僕はカスタードの甘味を存分に味わいたいので断然何もかけないノーマル派!

Pastéis de Belém パステイス・デ・ベレン
http://pasteisdebelem.pt/en

写真のボルシチをはじめ、日本人の口に合う味付け。ペリメニは臭みがなくハーブ入りソースとの相性抜群。ラム肉が食べられない人でも、何個でも食べられそう。

ロシア
小藪奈央(スタイリスト)

ノスタルジーを感じる、ロシアの家庭料理。

撮影で初めて訪れたロシア。冷たいイメージを抱いていたのですが、サンクトペテルブルクは親切で温かい街でした。特にこのレストランは、インテリアや花柄の壁紙、ぶら下がったランプシェードなど19世紀のクラシカルな内装で、おばあちゃんの家を訪れたかのようなノスタルジックな気持ちに。酸味が利きすぎず食べやすいボルシチに、牛肉とラム肉のミンチが入った有名な水餃子のペリメニ……洗練されたロシアの家庭料理も絶品。日本にあったら通ってしまいそうです。

Severyanin セヴェリャーニン
http://eng.severyanin.me/en

イスタンブールの繁華街イスティクラル通りに、トラム型の屋台や立ち売りのファストフード店がズラリと並ぶ。ゴマがたっぷりかかったシミットは、1つ1トルコリラ。

トルコ
KIM(フィガロ編集部)

屋台で売られていた、ゴマ付きパンにどはまり!

取材で訪れたトルコで、トラムが走るイスティクラル通り沿いの屋台で売られていたドーナツ形のパン。通称“シミット”と呼ばれる塩味のゴマ付きパンで、トルコでは朝食代わりに食べる人も多いのだとか。表面はサクッと、中はしっとりもちもちで、ほんのり甘い味わい。甘い具材がたっぷりの菓子パンがあまり得意ではない私は、この素朴なパンにすっかりはまってしまいました。ぜひ、街歩きを始める前に食べてほしい!

Simitçi シミッチ

美術館へは電車でデュッセルドルフからノイス−ホルツハイム駅まで行き、そこから徒歩30分。広大な自然とアートに囲まれて、心地よいランチタイムを。

ドイツ
前田エマ(モデル)

森に囲まれた美術館で、幸せを食べている気持ちに。

ドイツの田舎にあるインゼル・ホンブロイヒ美術館で食べたお昼ごはんがこちら。森全体が美術館のようなこの場所では、広大な自然の中に点在する小さな建物にアートが飾られています。珍しい野鳥や植物を観察しながらハイキング気分で歩いていくと、最後に現れるのが透明の建物。この中で、パン、茹で卵、茹でたジャガイモ、サワークリーム、ジャムやフルーツといったランチを食べることができます。なんてことないメニューなのですが、心地よい疲れとともに緑に囲まれて過ごす時間は、幸せを食べているような気持ちになりました。

Museum Insel Hombroich インゼル・ホンブロイヒ美術館
www.inselhombroich.de/museuminsel-hombroich/museum

サラダが添えられたグルテンフリーのキッシュ。内装やテーブルコーディネートも可愛らしく、居心地のよい空間。

パリ
CHICO SHIGETA(SHIGETA主宰、ホリスティックビューティーコンサルタント)

ずっと通い続けている、グルテンフリーカフェ。

グルテンアレルギーのある友人に聞いて訪れた、グルテンフリーカフェ。2区にある1号店には時々パンを買いに行ったりしていたのですが、オフィスのすぐ近くにも2号店ができて、いつもヘルシーなごはんやスイーツを気軽に食べることができるので本当に重宝しています! ブッダボウル、コールドプレスジュース、キッシュなど、私の好きなものが豊富に揃っているのがうれしい。ヘルスコンシャスな友人とのランチやティータイムはここに決めています。

Noglu ノグリュ
www.noglu.fr/

ローズマリーで香り付けしたチキンやカレー風味のマッシュルームなど、前菜からメイン、デザートまで、すべてスパイスが利いたテイスティングメニュー。

ロンドン
伊藤一城(スパイスカフェオーナー)

スパイスたっぷり、モダンインド料理の最新形。

毎年インドを訪れては伝統料理を探求しつつ、その一方で新しいインド料理を探し続けています。これからのスパイス料理はどこに向かうのだろう、カレーではない、辛いだけではないスパイス料理はないのだろうか、と。僕の探し求めていたものは、インドではなくロンドンにありました。この店では、スパイスに特化したコース料理を堪能できます。ワインとスパイスのマリアージュも非常におもしろい。スパイスの新しい形を知ることができました。

The Cinnamon Club ザ・シナモン・クラブ
http://cinnamonclub.com/

こぢんまりとした店構えながら、朝から行列ができる人気店。ボリュームのあるエッグベネディクトは、付け合わせのポテトロスティも美味。

ニューヨーク
清水奈緒美(スタイリスト)

ニューヨーカーで行列! 話題のエッグベネディクト。

ニューヨークで、ソフィア・コッポラのオススメの店だと聞いて訪れたレストランがこちら。ブランチでいただけるエッグベネディクトが絶品で、土日はニューヨーカーも並ぶ行列必至の店なんです。甘いものに目がない私は、ここのデザートを食べないとニューヨークに来た気がしません。ディナータイムは季節によってメニューが替わるので、いつ訪れても新鮮な気持ちで、旬の素材を使ったとびきりおいしいお食事を楽しめるのがうれしい。

Prune プルーン
http://prunerestaurant.com/

乳牛として飼育されるため、珍しいラオス牛のステーキ。コクがあって濃厚なラオビールもしくはラオス式コーヒーとともに。ピザもオススメ。

ラオス
中川ワニ(珈琲焙煎人)

旅の締めにふさわしい、ラオス牛のステーキ。

初めてのラオス旅行にて最終日前夜にステーキが食べたくなり、ラオス在住の友人に連れていってもらったのがヴィエンチャンにあるこの店。フレンチをラオス風にアレンジしたステーキを食べているうちになんとなく気に入り、それからはラオスを訪れたら最終日はこの店でステーキを食べるのがお約束に。ラオスでは老舗のよく知られた店ではあるが、ほかではあまり食べることのできないラオス牛の肉を提供してくれる。注文する時の焼き加減は、very well-doneでどうぞ。

La Terrasse ラ・テラス

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*『フィガロジャポン』2018年7月号より抜粋

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