みんな大好き、おいしいオムライス6選。 #05 行列してでも食べたい、噂の「白いオムライス」。
Gourmet 2019.09.18
きっと誰もが子どもの頃から親しんでいる洋食の定番、オムライス。卵でチキンライスを包んだクラシックなタイプや、特製デミグラスソースをたっぷりかけた逸品、工夫を凝らした個性派など、6軒の名店を厳選してご紹介。四谷・荒木町の人気洋食店、キッチンたかの白いオムライスとは?
ソースのコクが、ケチャップライスと卵の味を包み込む。
キッチンたか(四谷)
白いソースのオムライス¥1,050。ハンバーグに使うキノコのチーズクリームソースを活用できないかと考案されたメニュー。コクのあるチーズにはしっかりと胡椒を利かせて。
四谷の荒木町といえば、どちらかといえば個性派酒場が軒を連ねる“夜の街”というイメージだが、昼間のオープン時から行列ができることも珍しくないのが洋食店のキッチンたか。昼夜ともに予約は不可。夫婦ふたりで営む小体な店の名物は、何といっても「白いソースのオムライス」だ。
ハムやマッシュルーム、タマネギといったオーソドックスな具材を使ったケチャップライスを折り畳むように巻き上げる卵。「卵の火入れが肝心」と、卵専用のフライパンをあらかじめ強火で温めてから油の流れ具合で卵を入れるタイミングを見極めるという。ベースとなるオムライスが完成したら、そのうえからコクのあるチーズソースをたっぷりと。定番の“オムライスカラー”といえば黄×赤(ケチャップ)もしくは黄×茶(デミグラスソース)だが、黄×白の意表をついたコンビネーションに食べる前から期待が高まる。
ケチャップライスと卵はそれぞれ別のフライパンで調理。半熟状態の卵にケチャップライスをのせ、皿上でくるりと巻き上げる店主の技も必見!
チーズのソースがたっぷりとかかったオムライスをスプーンでそっと崩せば、中から現れるは色鮮やかなケチャップライス。口に運ぶと頬の奥がキュンとなるようなトマトの酸味と卵のやさしい風味が広がり、チーズのコクとしっかりとした胡椒の味が全体をふわり包み込む。何という後引き具合。ランチはもちろん、夜のお酒のお供にもぴったりなパンチのある味わいがヤミツキになる。
ちなみに、メニューには濃厚な自家製デミグラスソースを使った「黒いソースのオムライス」(¥1,050)も。さて、今日はどちらのオムライスにしようか。“白黒”つけるのに頭を悩ませるのもまた楽しい。
カウンターのみのカジュアルな空間はオープンと同時に満席に。オムライスのほかに5種揃えるハンバーグも人気。事前に電話で伝えればテイクアウトも可能。
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※この記事に掲載している商品・サービスの価格は、2019年9月時点の8%の消費税を含んだ価格です。
photos : SHINTARO OKI (FORT), réalisation : KEIKO KODERA